
※追記
韓食日記は2014年3月1日に移転しました。
下記サイトにて記事の更新を続けております。
新サイト「韓食生活」本日オープンです。
韓食生活
http://www.kansyoku-life.com/
まだまだ準備中の部分もたくさんありますが、
少しずつ手をかけて、いいサイトにしていきたいと思います。
まずはあちこち、眺めていただければ幸いです。
ブログ「韓食日記」も新サイトへと移転します。
今後は新サイトのほうで記事を更新していきますので、
ブックマークの変更をお願い致します。
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一昨日の日曜日、第4回「オレカテ」が開催されました。
講師は映画ライター&ソウルスコープ編集長の土田真樹さん。
1989年からソウルに住み、長らく韓国映画界の取材をしてきた方です。
この日は朝4時起きで飛行機に乗り、会場まで来ていただきました。
羽田空港から直行というハードスケジュールです。
「大雪のタイミングでなくて本当によかった……」
と胸をなでおろしたのは僕の密かなる本音。
先週も先々週も週末は大雪で大混乱でしたからね。
第1回が台風だったこともあり、無事に始まってホッとしました。
テーマは「韓国映画のトレンドを読み解く」。
事前の告知にもあったように……。
・時代別に見る韓国映画のトレンド
・韓国における日本映画、日本の存在。或いは、韓国映画の中に描かれてきた日本
・韓国映画の経済学(収益分配や制作予算の事例について)
・韓国映画界で働いている日本人
・今後注目すべき作品、監督・俳優について
このような項目を立ててお話しいただきました。
90年代後半からのダイナミックな時代の変遷を皮きりに、
映画製作の舞台裏から、製作費やギャラといった生々しい話題まで。
韓国映画界で働く日本人のビザ問題といったあたりにも踏み込み、
普段なら到底知り得ない、濃密な情報が満載でした。
話が流暢なのはラジオパーソナリティのキャリアでしょうが、
年数とか、観客動員数とか、話の中に具体的な数字がバンバン。
それらが要所要所でさらりと出てくるのは圧巻でしたねぇ。
「いやぁ、事前に調べたおかげですよ!」
なんてご本人は謙遜されておりましたが、
膨大な知識のストックが透けて見えるようでした。
なお、冒頭の写真は第1部に撮ったもので……。

こちらが第2部。
構図が変わらないので同じような写真に見えますが、
どちらも満席でした、という意味でお伝えさせていただきます。
第1部、第2部合わせて、およそ50名という大盛況。
ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
そして何より、講師の土田先生に大感謝です!

終了後、有志での食事会は「美名家」が会場。
毎度、会場は講師の先生にリクエストしていただきますが、
この店は土田先生の行きつけであり、僕の行きつけでもあります。
そんな「行きつけ×2」という協力なコネが発動したおかげで、
いつも以上に特別な料理がたくさん登場しました。
「また来てもこの予算では絶対やらないからね!」
とママが釘を刺すぐらいの大盤振る舞い。
写真は自家製のスジョングァ(シナモンジュース)と、
シッケ(米ジュース)がそれぞれ50人前程度です。

こちらは土田先生の意向でぜひにとリクエストしたカルビチムのみ。
牛カルビを大根と煮込んだもので、要予約メニューのひとつです。
これをメインとしつつ……。

美名家の春を象徴するセリのチヂミ。

マイナー系料理からコダリチム(生干しスケトウダラの煮付け)。

こってり&さっぱりが魅力の豚トロサラダ。
そのほか、
・山盛りポテトサラダ
・トトリムク(ドングリ寒天)
・ヤンニョムホタテ(ホタテのフライ辛味ソース)
・キムパプ2種(海苔巻き&チャンジャ海苔巻き)
といった料理がずらずらっと登場しました。

シメは目玉焼き載せキムチチャーハン。
これだけはワタクシの趣味でリクエストしました。
さらにはデザートとして矢印型に切ったスイカもありましたね。
まさしく美名家の心意気、存分に堪能させていただきました。

終了後は有志でちらっとだけ2次会。
「ハンヤン」から「新宿飯店」へと抜ける路地の真ん中に、
「新ココちゃん」という新しいチキン専門店ができていました。
しばらく前まで「びびこ」というお店だったところです。
もともとは西大久保公園の西側、「釜山食堂」の2階にあり、
2月14日にこちらへと移転してきたばかりだそうです。
かつての場所にもそのまま同じ名前の店があるので、
2号店かと思いきや、経営上は別の店ということみたいですね。
フライドチキンとヤンニョムチキンをハーフ&ハーフで頼みつつ……。

ローラ似の店員さんにオススメいただいた焼きチキンを追加。
スモーキーな燻製チキンを激辛の醤油味に仕立てたもので、
何の気なしにつまんだら、ビリビリに辛くて大騒ぎしました。
鶏肉だけでなく、キャベツをつまんでもこれがまた辛い。
辛党におすすめ。ビールが進みそうな味でしたね(焼酎だったので)。
このほか、チョゲタン(アサリスープ)なども頼みつつ。
それでも終電までにはきっちりと解散を致しました。
以上が第4回の「オレカテ」後記。
次回、第5回は3月22日(土)に開催する予定です。
また、正式な告知は改めて行いますが、
「ロケ地から辿る韓国ドラマの11年」
というのがタイトル。
講師は旅行ライターの木谷朋子さんです。
韓国ドラマに精通しているのはもちろんのこと、
「るるぶ」の韓国シリーズでは長らくロケ地巡りの記事を担当。
韓流と旅行を結ぶ、ロケ地という視点から語っていただきます。
申し込み開始まで、しばしワクワクでお待ちください。
また、第6回も4月27日(日)と日程が確定しました。
テーマや講師の先生は、いつも通り第5回終了後に発表致しますが、
連休に差し掛かる時期なので、日程のみ先にお伝えしておきます。
店名:美名家
住所:東京都新宿区大久保1-9-17寿ビル2階
電話:03-3203-4088
店名:新ココちゃん
住所:東京都新宿区大久保1-14-26
電話:03-3202-8930

もう忘れてしまった人も多いかもしれませんが、
僕は昨年の9月にこんなことを書きました。
新サイト「韓食生活」始めます!!
2001年から12年続けたメールマガジンを最終回とし、
新たな発表の場を整える、という意味での新サイト作成。
高らかに宣言したまま、ずいぶん間が空きました。
「そういえば新サイトってどうなったの?」
という声もちらほらといただいておりましたが、
ようやく形になってきたので、まずは予告としてお伝えします。
「新サイト? なんじゃそりゃ?」
という人もいるかもしれませんので、
そういう方は、メルマガの最終回をご覧ください。
コリアうめーや!!第300号(最終回)
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1586.html
まだ、Coming Soon...のままですがアドレスはコチラ。
韓食生活
http://kansyoku-life.com/
もうしばらくするとこのスライドショーが、
冒頭の画像にあるようなトップページへと変わります。

さて、その新サイトで何をするかというと、まずブログの移転。
これまで「韓食日記」はFC2のサービスを使っていましたが、
それを新サイトの中に取り込んでコンテンツのひとつにします。
過去記事もそのまま持っていって見られるようにする予定。
古くなったカテゴリなどは少し手を入れて整理もしながら、
心機一転、新しい「韓食日記」として生まれ変わります。
また、最新記事の後にくっついていたイベント情報などは、
別途コンテンツを設けて、それだけまとめることにしました。
オフ会や主催イベントはサイト内から申し込みができます。

新サイトの目玉コンテンツはコレ。
エクセルファイルで公開していた「韓国語食の大辞典」を、
ウィキペディア風に「韓食ペディア」として新設しました。
よく見ると左上の画像も、器のイラストになっています。
これはこれまで長いこと要望をいただいていた、
「ネット上で見られるようにして欲しい!」
という声にようやく対応した形です。
これでネット環境さえあれば、韓国旅行の途中にも、
わからない単語をすぐに調べることができます。
(早くアプリ化しろって声もありますが……)
単語数も公開中であるversion3.1の6317語から、
もろもろの修正も含めつつ、6403語まで増やしました。
これらのデータを手軽に検索することができます。
また、ウィキペディア風に作ったということは、
単語検索だけでなく、より多くの情報を盛り込めるということ。
ここからはまだ準備中で、これからの話になりますが、
料理の歴史や食べ方、エピソードなどもまとめていくつもりです。
以前に作り始めて放置した「韓国料理大図鑑」のリニューアル。
韓国料理のウェブ百科事典を目指して情報を集約します。
ただ、ウィキペディアと大きく異なる部分として、
このコンテンツはあくまでも僕個人で作るということ。
取材を通じて得た、ソースを提示できない独自情報や、
今後解明すべき未確認情報なども載せようと思っています。
ウェブ上に公開する私的なノートという感じですかね。
とはいえ、いいかげんなことを書くつもりではなく、
最大限多角的に料理の情報を伝えたいとの意図です。

そして、そこへ連携を図るのがコチラのコンテンツ。
韓国料理図鑑
http://zukan.com/koreanfood/
ひと足早く、今年の元旦から稼働を始めましたが、
韓国料理の画像を投稿スタイルでまとめるウェブ図鑑です。
ズカンドットコムというサイトのサービスを利用しました。
韓食ペディアが文章では補うことのできない視覚的な情報を、
韓国料理図鑑で実現し、相乗効果を得たいと考えています。
といった感じのもろもろを、ぎゅーっと集めたのが「韓食生活」。
実際の公開はこれからですし、準備中の部分も多いですが、
これらを今後10年ほどかけて構築していくのが目下の展望です。
コンセプトとして掲げた、
「韓国料理が生活の一部になった人のためのサイト」
を実現するために、役立つ情報を最大限に盛り込む予定。
正式な公開に向けて、現在最後の段階で頑張っております。
乞うご期待、そしてもう少々だけお待ちください。

前編はコチラ。
中編はコチラ。
「黒田福美&八田靖史と行く ぐるぐるグルメ感謝ツアー」は、
2泊3日でいったん終了ののち、オプションの延泊プランがありました。
3泊目に泊まったのはソウルの安国にあるサマーセットパレス。
前日から降り続いた雪のおかげで、窓の外は銀世界です。
写真の左側に景福宮、中央ちょっと左に青瓦台も見えていますが、
積もった雪のせいで「白瓦台」になっていましたね。

さて、話は少しさかのぼって前日の夜。
こちらも希望者だけのオプションプランでしたが、
雪の中をぞろぞろ歩いて、みんなで飲みに出かけました。
韓屋を利用した昔ながらの居酒屋でしたが、
「大通りから1本入ったような路地裏がいいね!」
「ソウルにもまだこんな店があったのかと!」
「そんな昔ながらのソウルを伝えたいのよ!」
という福美さんの意向に沿ってチョイスしました。
みんなでビールやマッコリ、焼酎をぐいぐい飲みつつ、
ソクセプルコギ(牛肉の網焼き)や……。

タコの刺身。

牛肉とソンジ(牛の血)のスープなどをつまみました。
ほかにもユッケやモドゥムジョン(チヂミ盛り合わせ)、
メミルムク(そば寒天)などけっこうな盛りだくさん。
いやあ、それにしてもみなさんよく飲んでいましたね。
どうしても地方だとホテルへのバス移動があるので、
時間を気にせず、ゆっくり飲むのが難しかったりします。
歩いて帰れる距離で飲めるのはいいものだなぁと、
ソウルのよさを再確認した夜でもありました。
まあ、歩いて帰れるといっても大雪の中だったので、
けっこう大変な思いをして帰るハメになりましたけどね。

翌朝の食事もオプションでした。
巨大な餃子が3個入ったマンドゥクッ(餃子スープ)。
餃子が3個と聞くと、ちょっと少ないようにも感じますが、
実際には食べ切るのに苦労するほど満腹になります。
以前の取材ノートを確認したら、
「1個の大きさが約100g」
という情報を発見しました。
日本で食べる一般的な餃子が20g前後なので、
1個で5個分。それが3個なので15個分。
そりゃ、満腹になる訳です。

そんな朝食を経て、4日目は市場巡りがメイン。
・東廟ピョルク市場
・ソウル風物市場
・京東市場
・中部市場
といった感じで市場のハシゴをしました。
ちなみにこの写真は「東廟ピョルク市場」で、
福美さんに「撮ってもらった」なんとも光栄な1枚。
ま、本人が写っていなきゃ立証はできませんが、
個人的にはいい思い出なので載せてみました。
ここで買っているのは単眼のミニ望遠鏡。
「あ、コレ欲しかったんだよね」
「1個いくら? 1万5000ウォン? それは安い!」
「八田君、アンタも買いなさい!」
ということで福美さんと同じ物を買いました。

その後、福美さんは屋台トーストを発見。
「そういえば、韓国のトースト食べたことないんだよね」
「どうしても優先順位として他に食べるものがあるって思えちゃってさ」
「せっかくだから食べよう。八田君、半分食べない?」
うんうん、そういうことってありますよね。

ということでご相伴にあずかりました。
福美さんの初トースト記念を激写。
ブログに載せてもよい、との許可をいただきましたので、
幸せそうな笑顔を、みなさまにもおすそ分けします。

昼食も市場にこだわって馬場洞畜産市場へ。
これまで馬場洞というと焼肉横丁が定番でしたが、
持ち込み自由の食堂ができていたので今回はそちらに。
市場内の精肉店で好きな部位を、好きな量だけ買って、
4000ウォンの席料を払って持ち込むという素敵なシステム。
これまでも水産市場ではよく見られた光景ですが、
それを畜産市場でも、というのは珍しいですね。

最高級(1++)の韓牛が600gで5万ウォンという激安価格。
部位も6種類ほど入って、いろいろ楽しめました。
なお、この店を知った経緯ですが、元ネタはコチラの本。
ソウル食べ尽くし リターンズ!(実業之日本社)
http://www.amazon.co.jp/dp/4408008605
先月出たばかりの本ですが、ディープないい店がたくさん載っており、
今回のツアー前後は、この本を参考にしてあちこち食べ歩きました。
馬場洞のこの店を含め、計6軒ほど回ってきましたが……。
「この本、超オススメ!」
ということで太鼓判を押したいと思います。
せっかくなので、その食べてきた店のレポートなんかも、
このツアー後記の後に書こうかなと考えています。
さて、馬場洞での昼食を終えてオプションのツアーも終了。
僕と福美さんはさらにもう1日延泊の予定だったため、
みなさまをホテルでお見送りさせていただきました。
おかげさまで今回も充実した内容になったはず
天候の悪化など、いろいろアクシデントの要素もありましたし、
至らない部分もあったかと思いますが、ともかくも無事に終わりました。
ご参加いただいた皆様には改めて感謝を伝えたいと思います。
あとは三進トラベルのみなさまにもですね。
毎回思いますが、こんな地方のマニアックなツアーばかりを、
よくもまあきっちりと日程を組んで実現できるものだなぁと。
普通、ツアー旅行というとビギナー向けになるものですが、
この会社に限っては、どう考えてもハードリピーター向けです。
何度も韓国を訪れて、ソウルは目をつぶってでも歩けるようになって、
そこそこ地方にも足を伸ばし始めた人に……。
「この旅行会社、超オススメ!」
といえるのではないかと思い始めました。
もちろんそういう人は自分でも地方まで行けちゃうかもですが、
三進トラベルは少人数でのツアーもずいぶん対応してくれます。
地方を周遊するのであれば、車があるのとないのとでは大違い。
ディープな韓国をより深く楽しみたい人は1度相談してみてください。
ウェブサイトはこちら。
三進トラベル
http://www.sanshin-travel.com/
いまだとちょうど本田朋美先生のツアーも絶賛募集中です。
今回は木浦、珍島、光州、潭陽と全羅南道エリアが中心とのこと。
日程表を見る限り、美味しそうな郷土料理が揃っていますね。
んー、何より潭陽のトッカルビがうらやましい……。
ということで、今回のツアー後記はこれで終了。
まだ何も決まっていませんが、例年通りなら11月頃にまた、
「第6回まんぷくツアー」というのがあると思います。
僕はまた秋までかけて、美味しい地域の発掘に努めます。
しばらく先の話ではありますが、そちらもぜひご期待ください。

前編から続きます。
「黒田福美&八田靖史と行く ぐるぐるグルメ感謝ツアー」は、
初日の坡州(パジュ)、2日目朝の大明港(テミョンハン)経て……。
「江華島(カンファド)!」
へと向かいます。
江華島はソウルの西にあって、韓国で5番目に大きな島。
行政上は仁川広域市に属し、周辺の島嶼を含めて江華郡を構成します。
今回の旅では、この島こそがメインとの扱いだったのですが、
食べるものもさることながら、歴史的な見どころが多いのです。
ざっと江華島の特徴をあげても……。
・神話上の始祖、檀君が初めて降臨した摩尼山がある
・世界遺産に指定された江華支石墓がある
・韓国最古の寺院とされる伝燈寺がある(381年創建)
・高麗時代に元の侵攻を受け、一時は高麗の都となった
・近代に入っては一時フランス、アメリカに占拠された
・日本の軍艦が砲撃し武力衝突が起こった(江華島事件)
・北部は北朝鮮との距離が近く民間人統制区域がある
などなど。
島内に各時代の歴史がギュッと詰まっています。
これらのいくつかをぐるぐると観光しつつ、
特産品である高麗人参の市場や、五日市場なども巡りました。
お待ちかねの昼食はチョックッカルビ。
たぶん相当韓国料理に詳しい人であっても、
江華島に精通していなければ知らない料理でしょう。
韓国人であったとしても、
「なにそれ?」
という人は多いはず。
チョックッが塩辛のスープを指し、カルビは豚カルビ。
「豚カルビの塩辛鍋」とでも訳しますかね。
ぶつ切りにした豚カルビと、野菜、豆腐などを具としつつ、
江華島の特産品であるアミの塩辛で味付けをした鍋料理です。
澄んだスープは豚肉とアミの塩辛から実にいいダシが出て絶品。
煮込まれた野菜も本当に甘くて美味しかったですね。

そして、もう1品はムッパプ。
ドングリのでんぷんを固めたトトリムクに煮干しダシを注ぎ、
刻んだキムチと刻み海苔、刻みネギ、ゴマなどの薬味をたっぷり。
シンプルながら、ほっとする懐かしい味わいの料理です。
好みによっては、ここにごはんを投入したりもします。

その後、フェリーに乗って離島の席毛島(ソンモド)へ。
韓国においてフェリーに乗る場合、絶対的に欠かせないのが、
カモメにセウカン(かっぱえびせん)をあげるという自主イベントです。
韓国人なら誰もがやります。全国どこでも必ずやります。
エサがもらえることを知っているカモメは、
フェリーが出航した瞬間から、甲板べりをぐるぐる旋回。
「えいっ!」
と放り投げても、タイミングよくキャッチしますし、
先端をつまんで天高く掲げていれば、バシッと持っていかれます。
ただし、時折り手をつつかれたりもするのでご注意を。

席毛島の普門寺(ポムンサ)も635年創建と歴史の長い寺。
420段ほどの石段を頑張ってのぼると、荘厳な磨崖仏に出合えます。
みんなでゼーハーいいながらお参りした後は……。

カニ!
そう、江華島といえばワタリガニの産地としても有名です。
右下のコッケタン(ワタリガニ鍋)にはカボチャが入り、
ワタリガニのうま味と、卵の濃厚さを、絶妙の甘さでまとめます。
ちょっと濃いめの味噌仕立て、というのがまた相性抜群でしたね。
そして左上はカンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)。
これまでのまんぷくツアーでも何度となく登場しましたが、
そのたびに参加者皆様の心を魅了する鉄板のひと品です。
やや小ぶりなワタリガニではありましたが、
身は新鮮そのもので、内子(未成熟卵)もしっかり。
薬味醤油に高麗人参が入っているのも江華島らしさですね。
ほんのりとした漢方の風味が隠し味になっていました。
ツアーの最後にいつも美味しかった料理を尋ねるのですが、
このコッケタン&カンジャンケジャンをあげた人は多かったです。
その後、また大明港まで移動して温泉付きのホテルに宿泊。

翌朝、再び江華島入りし、朝食はコンボリパプでした。
麦飯のごはんに、お店の方が育てた野菜のナムルを載せ、
自家製コチュジャンとゴマ油を加えてビビンバ風に楽しむ料理。
素朴ではありますが、家庭的な雰囲気にほっこりしました。
この写真にはありませんが、シレギクッ(干し野菜の味噌チゲ)とか、
コンビジ(おから)とか、脇の料理も絶品だったんですよね。
写真に見えている中でも、左下にあるスンムギムチ(カブのキムチ)とか、
辛くない種類の青唐辛子を味噌で和えたものとか、みんな美味しい。
前夜のカニ料理とともに、
「3日目朝のコンボリパプが美味しかった!」
という方もたいへん多かったです。
この両者がツートップで甲乙つけがたいぐらい。

午前中にもう少しだけ江華島の南部を観光して、
早くも最後の目的地である仁川市内へと移動。
最初に目指したのは新浦市場(シンポシジャン)でした。
1883年に開港以来、多くの外国人が移り住んだ仁川で、
外国人向けに高級野菜を販売したのがこの市場の始まり。
チャイナタウンの裏手にあって、中国テイストが溶け込んでおり、
こんな感じに色とりどりの餃子、中華まんを販売しています。
韓国に詳しい人であれば、
「チェーン店のシンポウリマンドゥはこの新浦市場が発祥!」
という小ネタにもなるほどと頷けるはず。

中国ルーツのコンガルパン(中が空洞になった焼き菓子)も、
新浦市場らしい一品として、名物のひとつになっています。
こうやって焼いている姿というのは初めて見ましたね。
焼き場の上に載せている平べったい生地がもともとの形で、
これを回転させながら焼くことでパンパンに膨らみます。
バリッと割って食べると、砂糖主体のレトロな甘さが広がります。
そのほかタッカンジョン(鶏の蜜揚げ)などもこの市場の名物。
さほどの規模ではありませんが、グルメの魅力はなかなかです。

最後の食事はコイツ。
お店の方がパフォーマンスとして出してくれました。
仁川といえば馬山(マサン)と並ぶアンコウの名産地ですが、
生を食べられるのは、11~2月だけの短い旬だけです。
仁川方言でムルトムボンとよばれるアンコウを鍋仕立てと……。

変化球的な一品としてペクスク(白蒸し煮)で賞味。
一般的にアンコウの蒸し煮といえば真っ赤で辛いのですが、
それを中華料理風の白いあんかけに仕立てたものです。
ワタリガニ、コンボリパプと並んでこれも人気でしたね。
さすがは旬の素材といったところでしょうか。
さて、以上をもって2泊3日のツアーは無事終了。
最後はマートで買い物をして仁川空港と金浦空港へ。
さあ帰国というところで、なんと……。
「大雪のため飛行機が欠航!」
という驚愕の事態に陥りました。
いえ、仁川から中部空港、関西空港などは飛んだのですが、
金浦からの羽田空港行きが飛ばなかったんですね。
やむなく羽田組の方々は、もう1泊して翌朝の帰国に。
予定外の延泊をなさった方は、本当にお疲れさまでした。
一方、このツアーは予定通りの延泊という方もいらして、
ソウルでの3泊目と、夜朝昼の3食をオプションで用意していました。
約半数の方が、そのまま残ってソウルを一緒に満喫。
その話はこのまま後編へと続きます。
三進トラベルサービス
http://www.sanshin-travel.com/
本ツアーの主催元。少人数での韓国地方旅行にも対応してくれます!