
ずいぶん長いこと宿題店リストに入っていた店。
某企画の打ち上げということで、ようやく足を運べました。
やっぱり月島というのが足が向かなかった理由でしょうね。
韓国人を案内してもんじゃ焼き、という以外に行く用事がなく、
なにかのついでということで出かけることもありませんでした。
月島で飲もう、という誘いはほかにもあったりするんですけどね。
もんじゃ焼き以外にも、いい店が揃っていると聞いております。
さて、こちらのお店、何が心に引っかかっていたかというと、
納得のいく味になるまで3ヶ月出さなかったという冷麺。
もともとは九州の小倉で人気を集めた焼肉店なのですが、
常連客のすすめなどもあって、2005年に東京へ来たそうです。
業態としては和牛を中心とした焼肉プラス韓国家庭料理。
よくあるスタイルですが、メニューを見るとそそられる名前が多く、
あれもこれもと、注文していきたくなる感じです。
冒頭の写真とて、見た目は盛り合わせの焼肉ですが……。

内臓系の盛り合わせであるこちらとセット。
正肉部位5品、内臓部位5品が揃っております。
そんでもって、このメニュー名が「牛一頭」。
韓国でもメス牛の各部位盛り合わせのことを、
アムソハンマリ(メス牛一頭)と呼んだりしますが、
盛り合わせとわかっていても、ワクワクしますよね。
ただ、この「牛一頭」は各部位とも3切れと決まっているので、
3人の倍数に揃えて注文されることを強くお勧めします。
「牛一頭」の中には希少部位も含まれているので、
人数によっての微調整は、難しいということでした。

新鮮なレバ刺しなどをつまみつつ。

自家製のキムチ盛り合わせは小松菜入りでした。
韓国では見かけませんが、小松菜はキムチに合います。
新大久保あたりでも、稀に作っている店がありますが、
地味なようで、これも日韓のフュージョン料理ですね。
日本固有の食材で作るキムチやナムルなどは、
今後もっと種類が増えるでしょうし、評価されていいと思います。

絶品だった牛スジ煮込み。
これがお通しだというのだから幸せです。
いい肉を用意している店は、牛スジもうまいんですよね。
まかないなどに利用されることも多いようですが、
そのスジこそメニューに出して欲しいといつも思います。

こちらはぐるなびのクーポン使用によるサービス料理。
皮付きの豚バラ肉とキムチを炒めた料理、キムチポッカです。
この日、一緒に訪れた方はいずれも韓国通のみなさまでしたが、
このキムチポッカの「ポッカ」はなんだと悩んでおられました。
韓国の標準語では「ポックム」とするのが正しい料理名。
在日系の飲食店や、在日家庭で使われる用語なのです。
確かに知らないと同じ単語だとは思わないかもですね。
このあたりの言葉の微妙な差異も薀蓄として面白いところ。
日本語にするならば、豚キムチ炒めの一言ですけどね。

続いての一品はポッサム(茹で豚の葉野菜包み)。
すぐ上のキムチポッカに使った豚肉と同じものです。
なんでも鹿児島県からわざわざ仕入れたものだとか。
外側に薄くついている皮がこの料理の特徴です。
バラ肉の味わいに加え、クニクニとした独特の歯触り。
ちょっとしたアクセントですが、口の中で存在感を発揮します。

こちらのチヂミは「山のチヂミ」という名前でした。
「海のチヂミ」と名前のついた海鮮チヂミと対になる存在。
たっぷりの野菜に加え、牛そぼろが入った珍しいアレンジです。

この日、予想外のヒットだったのがコチラ。
なんとも懐かしい、ひと昔前に主流だった眞露です。
いまはみーんなチャミスルですもんね。
正しい名前は「眞露ゴールド」となっておりますが、
眞露のトレードマークであるガマガエルの絵が大きいので、
韓国では「トゥッコビ(ガマガエル)」と呼ばれておりました。
飲食店で「トゥッコビください」といえばこれが来ます。
でも韓国でももう、置いている店は少ないでしょうね。

この「トゥッコビ」が嬉しいのは25度のアルコール度数。
かつて韓国の焼酎といえば、みんな25度でした。
それがチャミスルの登場によって23度まで下がり、
どんどん飲みやすさを追求した結果、いまは19.5度。
南部地域に行くと、16.9度なんていう焼酎もあります。
「そんな焼酎で酔っ払えるか!」
そう気勢を上げる韓国の左党が大好きです。
明らかにチャミスルのほうが飲みやすいんですけどね。
昔の焼酎には力強い飲み応えがありました。
この店で古い在庫を抱えているのかと思いましたが、
製造年月日を見ると、昨年末になっていました。
まだ作っているんですね。嬉しい限りです。

さて、美味しい料理と懐かしい焼酎の相乗効果で、
いい感じに酔っ払って、いよいよ念願のシメです。
長い間、食べたくて仕方がなかった冷麺を注文します。
が、ここで予想外の事態発生。
「では最後に冷麺をください!」
「あ、ごめんさっきのお客さんでスープ終わっちゃった」
楽しさのあまり長居したのが運のツキ。
痛恨の冷麺品切れという不幸に見舞われました。
やむなくユッケジャン(辛い牛スープ)と……。

納豆で作るチョングッチャン(促成味噌のチゲ)を頼みました。
ユッケジャンは和牛のカルビを2日間煮込んだもの。
チョングッチャンも納豆を使ったアレンジが利いておりました。
でも、やはり食べたかったのは冷麺……。
宿題を果たしにきて宿題を残して帰る無念。
いずれまたこの店には足を運ばねばなりません。
まあ、喜んでまた来ると思いますけどね。
月島という町になかなか足を運べないのが課題です。
店名:韓灯(はんどぅん)
住所:東京都中央区月島2-8-12AS ONE月島地下1階
電話:03-3536-6635
営業:11:30~14:00、17:30~23:30(火~金)、17:30~23:30(土、日、祝)
定休:月曜日
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東京、渋谷にある某料理教室にお呼ばれしてきました。
なんでも韓国から有名な料理研究家の方が来るとのこと。
日本での活動を前に、記者会見を行うとの話でした。
僕なんか呼んで頂いても記事にする媒体がないのですが、
「どうぞどうぞ」
ということだったので、ちゃっかりお邪魔してきました。
まわりはみなさん韓国関係、女性誌関係のメディアばかり。
見知った顔もいくらかあり、非常に盛況な会でした。
料理の先生ですから腕前も披露して頂けますしね。
お昼過ぎの時間帯、試食を期待して足を運んできました。
主催者側の挨拶があり、先生の簡単な紹介があり、
後は先生が手際よく料理を作りながら、もろもろの説明。
自分のことや、作っている料理のこと、あるいは韓国料理の基礎など。
いつも思うのですが、話しながら作るって技術ですよね。
なるほど、と話を聞いているうちに、あっという間に料理ができました。
冒頭の写真、春らしい一品ということでヨモギのジョン。
韓国語でいうならばスッチョンとなりますね。
小麦粉とヨモギを混ぜて、赤唐辛子、青唐辛子を追加。
生卵を加えてさっくりと混ぜ、塩を加えてフライパンで焼く。
シンプルですが、ヨモギの味わいを生かした料理です。
ちなみにこのヨモギ、先生が韓国から持ってこられたもの。
ほとんどの食材は日本に来てから揃えたようでしたが、
いくつかカギになるものは、やはり韓国産がよいようで。
料理の作り方や紹介の仕方もたいへん興味深かったですが、
個人的には食材の応用などが勉強になりましたね。

例えば、2品目のこちらはサテピョンという料理でした。
サテというのは牛肉の部位名で、スネ肉に相当する部分。
これを茹でて薄切りにしたものをピョニュク(片肉)と呼び、
部位名と合わせて、サテピョンという料理になります。
ただ、この料理、サテとはいいつつも使用部位はアロンサテ。
サテの中からさらに細分化させた高級部位があるんです。
スネ肉よりもちょっと上に位置する筋肉の発達した赤身肉。
日本ではモモ肉の一部にカテゴライズされると思いますが、
こだわった焼肉店では稀少部位として出ているかもですね。
韓国ではユッケなどに使用する柔らかな赤身肉。
値段も高く、上質な部位として評価されております。
「それがいくら探してもないんですよ!」
と先生はおっしゃっておられましたが、
確かに日本で探すなら、なかなか難しいでしょうね。
そもそも肉の解体方法も微妙に日韓で異なりますし。
同じ後足の高級部位であるイチボあたりで代用するか……。
結局、先生は韓国でも似た用途で使用される、
牛ホホ肉を使って料理を仕上げたとのことです。
確かにホホ肉なら筋肉が発達しており適度な脂身も含みます。
あとは醤油ベースのタレで1時間煮込んで薄切りにするだけ。
中央に盛られているのは野菜と果物のカラシソース和えです。
リンゴ、ナシ、干し柿、ナツメ、イワタケ、松の実などを、
カラシ、マヨネーズ、ハチミツなどを混ぜたソースで和えています。
ちなみにここでも食材の応用が登場。
先生、日本のスーパーでクリをさがしたそうなのですが、
旬を外れているため、それも見つからなかったとのこと。
これまた味の似ている生のサツマイモを極細切りにして代用。
日本では生でサツマイモを食べる習慣はないですけどね。
韓国ではお酒のおつまみとしてよく登場します。
僕も韓国にいるころ何度か食べましたが、
確かにクリのような、トウモロコシのような甘みを感じます。
代用品として使うには、ちょうどいい一品でしょうね。
このへんの応用力というのも先生としての技術なのでしょう。

ホバク(カボチャの未熟果)を厚さ3センチ程度に輪切りし、
塩をふってさっと焼いた、ホバックイという料理です。
小麦粉、溶き卵をつけて焼いたジョンはよく見ますけどね。
さっと焼いてヤンニョム(薬味ダレ)を乗せるという料理でした。
ちなみにこのヤンニョムには刻んだマッシュルームがたっぷり。
青唐辛子、赤唐辛子、ネギなどもみじん切りにして加え、
醤油、みりん、酒、酢、砂糖、ゴマ油などもそれぞれ適量。
「日本のフリカケなんかとは比較にならないくらい美味しいわよ!」
と先生、おっしゃっておられましたね。
確かに集まったメディア関係者からは、
ごはんに乗せて食べたい、という声も出ていました。

ドリンクには手作りのスジョングァなども。
ショウガやシナモンなどを煮出し、
干し柿などで甘みをつけた飲み物です。

ちなみに今回の先生はこんな方。
タイトルにも書きましたがニックネームがビッグママ。
韓国には同名の歌手グループもおりますが、
そちらとは無関係で、本名をイ・ヘジョンさんとおっしゃいます。
韓国ではテレビにもよく出る有名な料理研究家で、
料理もさることながら、話が上手なことに定評があるそうです。
この日もウィットに富んだ会話で、会場を盛り上げておられました。
残念ながら日本語はできないので、通訳の方がフル回転。
先生の話も面白かったですが、通訳の方の技術もまた見事でしたね。
この日は取材陣へのお披露目という感じでしたが、
今後はさらに日本での活動を具体化させていくとのこと。
韓国料理のすそ野がさらに広がることを期待したいと思います。

ソーセージやランチョンミート(スパム)をどっさり入れ、
インスタントラーメンやスライスチーズも加えた無国籍な鍋料理。
韓国料理としてはかなり破天荒な料理であるはずですが、
なぜこのプデチゲという料理はこんなにも美味しいのでしょう。
僕のような加工肉好きには、たまらない味わいなのです。
ただ、料理としては個性的な食材チョイスとなりますが、
特に揃えにくいものがあるわけでなし、けっこう簡単に作れます。
ソーセージ買ってきて、ランチョンミートの缶詰を開けて、
辛ラーメンの袋をびびっと破いて、ほいほい乗せるだけですからね。
近年は韓国家庭料理店の定番となった感もありますが、
そのぶん安易な作り方の店も多く、残念に思ったりもします。
「美味しいプデチゲは意外に少ないんですよ!」
ということを声高に主張したい一品。
簡単に見える料理ほど奥が深い、というのは至言です。
本場である韓国に行けば、専門店も数多くありますが、
日本ではどうしても家庭料理のひとつというポジションですね。
湯島にあるこちらは、プデチゲをメイン料理として出している、
都内でも数少ない専門店として知られております。
韓国に行かず、手軽に都内でプデチゲをという方には、
まずいちばんにおすすめしている店でもあります。
この日は某社の編集者さん2人と作戦会議兼飲み会。
もろもろ企画を立てているとき、というのがいちばん楽しいですね。
あれやこれやと話を脱線させつつ構想を膨らませます。

鍋が煮えるまでの間にキムチマンドゥをつついたり。
刻んだ白菜キムチを具とした韓国式の餃子です。

牛骨スープに粉唐辛子やタデギ(唐辛子ペースト)が溶け、
全体が真っ赤なぐつぐつ状態になったらできあがり。
熱が加わってぷっくりふくれたソーセージや、
辛いスープをたっぷり吸い込んだランチョンミートなど。
思い思いの具をつつきつつ、インスタントラーメンもすすります。
底のほうに沈んだ、牛ひき肉なんかも待望の具ですね。
こうして書くとジャンクな料理にも思えてしまいますが、
食べてみると意外にも韓国料理としてまとまっています。
そういえばかつて師団チゲなんてのをお遊びで作りましたね。
プデチゲの具をむちゃくちゃに増やして、闇鍋化させたものですが、
どんな食材を入れても、きちんと韓国的な味わいになりました。
韓国の辛いスープはけっこうなんでも受け止められるようです。

ちなみにコチラの店では、残ったスープが非常に重要。
全部飲みきってしまうと、後のお楽しみが実践できません。
仕上げとして注文すべきは「炒めメシ」というメニュー。
そのものズバリなネーミングですが、これが意外に秀逸です。
残ったスープにごはんを入れて炒めるのはどこでもやりますが、
ここでは冷凍したサラサラごはんを、ごく少量のスープに投入。
大量のゴマ油を投入し、溶き卵、海苔なども加えて炒めたのち、
鍋肌に薄く薄く、貼り付けるようにして伸ばしていきます。
ゴマ油がごはんの表面でぷちぷちと沸騰して弾け、
表面がカリッとなったら、火を止めて10分少々そのまま放置。
ちょっと韓国に慣れた人だったら、その時点でスプーンを繰り出し、
ガリガリとこそげながら食べるところですが、この店では厳禁です。

お店の人からのおゆるしが出るまでひたすらに我慢。
あら熱が取れるまで待つと、ごはんがはがしやすくなるのだそうです。
店の人がガリガリはがしてくれると中央には絶品のカリカリチャーハン。
中華のチャーハンともまた違う、カリカリパラパラの食感を楽しめます。
もちろん韓国でよく見る、おじやとチャーハンの中間とも違います。
メニューを見ると、炒めメシの値段はけっこう高いんですけどね。
ここまでが一連の料理だと思って、ぜひ頼んでみてください。
ただしこの技術、韓国料理としてはかなり特殊であるため、
お店の人でもカンペキにこなせる人は少ないようです。
やはりいちばん上手なのは、この作り方を開発した店のママさん。
おそらく最初に残すスープの量がカギなのではと思いますが、
他の方がやると、どうしてもわずかにカリカリ加減が減ってしまいます。
韓国ではたいていもっとスープを残した感じに作っているので、
どうしても気持ちにブレーキがかかってしまうのかもしれませんね。
ママさんがいたら、よりラッキーと思って注文してみてください。
と、ここまで書いて過去記事を見たら同じことを書いていました。
そろそろ自分で作れるようになったほうがいいのかもしれませんね。
何度も通って技術を習得し、自分でやります! といえたらカッコいいかも。
店側から見れば、うっとうしいだけの客でしょうけどね。
店名:元祖ブデチゲ
住所:東京都文京区湯島3-38-11第2みよしビル1階
電話:03-3834-4563
営業:11:30~14:30、17:00~翌2:00(月~金)、12:00~14:30、17:00~翌2:00(土)
定休:日曜日、祝日
http://www.budechige.jp
<過去の関連日記>
(01月13日)湯島「元祖ブデチゲ」で本格議政府プデチゲ。
(08月22日)湯島「元祖ブデチゲ」でプデチゲ&炒めメシ。
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP95にも紹介されています。

本日(3月25日)付の朝日新聞朝刊にて、
「韓国と私」という記事で、僕のことを紹介して頂きました。

朝日新聞を購読している方はぜひ見てください。
購読していない方は、駅やコンビニなどで購入のうえ、
ぜひ読んで頂きたいと思います。

※追記
同じ日にチンチャトークの記事も聯合ニュースに載りました。
聯合ニュース
漫才コンビのチング「笑いで韓日の距離縮めたい」(日本語)
日本漫談コンビ“チング”の風変わりな韓国愛(韓国語)
チングが主役で、僕はゲスト扱いだったりしますけどね(笑)。
でも載せて頂いて、ありがたいことに変わりはありません。
チンチャトークはもっともっと頑張って盛り上げますよ!

第5回チンチャトークが無事終了したその夜。
新大久保では関係者による打ち上げが行われました。
これまでにもいろいろな店で開催しましたが、
意外にこの店の選定というのに悩みます。
ある程度の団体で入れて、かつ飲み放題コースがあり、
料金もあまり高くならず、料理としての充実度も欲しい。
「そんな店、いくつもあるかー!」
とリクエストされた時点で机をひっくり返すところですが、
よくしたもので、ここ最近の新大久保は団体需要も充実。
ある程度の人数が揃えば、割安になることもあります。
大久保通りに位置する「海鮮宮」もその代表ですね。
韓国式の刺身店というのはどうしても単価が高いため、
ぱっと見の判断では、敬遠されてしまいがちです。
でも、人数で割ってトータルで考えるとそうでもない。
例えば、こちらの店の料金設定は以下のようになっています。
大コース(刺身8種類+12品の料理):1万2000円
中コース(刺身5種類+12品の料理):8800円
小コース(刺身1種類+9品の料理):5000円
韓国では1匹丸ごとが刺身の基本ですが、
こちらでは日本人の好みを見込んでか盛り合わせが中心。
それぞれ1人前でなく、1テーブル(3~4人前)の値段です。
従って4人で割ったとすると、
大コース:ひとり当たり3000円
中コース:ひとり当たり2200円
小コース:ひとり当たり1250円
となります。
数字のマジックにも見えたりするかもしれませんが、
これに飲み物をつければ、妥当な予算でおさまるはずです。
一般的には中コースを頼む人が多いみたいですね。
ちなみに我々は10人以上限定の宴会コース。
刺身6種類に12品の料理がついて、1人2000円。
そこに1時間半の飲み放題2000円をつけて予算4000円。
幹事さんにとっては便利な料金設定ではと思います。
冒頭の写真が、その6種類の刺身盛り合わせ……。
なんですが、ずいぶんいろいろあるように見えますね。
甘エビ、タコ、ホッキ貝までは見た目でわかりますが、
あとはヒラメがたくさん入っているのかな。
ともかくもこんな感じの刺身が大皿で出てきます。
以下は刺身に付随する12種類の料理。

ムール貝をはじめとした海鮮のチム(蒸し煮)。

ヤンニョムケジャン(ワタリガニの薬味ダレ漬け)。

生春巻き風のサラダ。

チャプチェ(春雨炒め)。

トミモリグイ(タイかぶとの煮物)。

ヌルンジボックム(おこげの炒め物)。
そのほかにも数品の料理が出ていました。
料理によっては韓国料理っぽくないものもありますけどね。
そもそもが韓国の刺身専門店って日本寄りの飲食店。
日本料理も多いですし、そこから派生した日本風料理もあります。
宴会中に何度か、
「八田くん、これも韓国料理!?」
と聞かれましたが、
むしろこれこそが韓国式刺身の宴会料理。
「韓国料理です!」
と胸を張って答えましたが、
単品ごとでは、もちろん韓国料理とはいいにくいものも多いです。
ヌルンジボックムなんかも中華料理風ですしね。
そのあたりのごった煮感も楽しさのひとつではないかと。
ともかくもこんな感じが韓国式刺身店の魅力。
数ある韓国料理の中でも、ひときわ敷居が高いようですが、
意外にそうでもないよ、というのをお伝えしたいと思います。
特に大勢のときは、料理がずらり並ぶので見た目にも映えます。
店名:海鮮宮
住所:東京都新宿区大久保1-15-15秋山ビル2階
電話:03-5155-2928
営業:12:00~翌4:00
定休:なし
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP53にも紹介されています。

いやはやド迫力。土佐産の天然ブリ10キロです。
ブリって、確かに大きい魚のイメージはありましたが、
目の前で見ると、こんなにも! という感じですね。
笑顔で持っておりますが、実際は重さで手がプルプルです。
この日、「イーストアジアン新宿」で開催されたこの企画は、
「てじまぅる」グループが主催する解体シリーズ第3弾。
第1回の金華豚、第2回の桃園豚に続き、
第3回は予想外の角度から、天然ブリがエントリーされました。
第1回、第2回の様子は下記よりごらんください。
(11月06日)新大久保「てじまぅる大久保店」で金華豚解体実演ショー(前編)。
(11月07日)新大久保「てじまぅる大久保店」で金華豚解体実演ショー(後編)。
(01月26日)新大久保「イーストアジアン新宿」で桃園豚解体実演ショー。
ちなみに僕がメガネをかけているのは3月使用。
花粉症のため、このシーズンだけメガネ着用で外出します。
4月になったら、またコンタクトに戻る予定です。

この立派なブリをさばくのは「てじまぅる」系列の蕎麦店、
新大久保「酒菜角萬」店主の山本順也さんです。
ここをこうさばいて、こう切って、ここからこんな感じに……。
といかにも簡単そうに、手際よくさばいておられました。

頭を取って、3枚におろし、腹の部分を切り取って……。

サクの状態になったところで皮を引きます。
皮目に沿って、つつつつーっと包丁が入るところが見事でした。
ギャラリーからは、その滑らかな包丁さばきに思わず歓声も。
はがされた皮にはほとんど身がついていませんでした。

気付けばスーパーで見たような形になっており、
包丁を入れれば、もう刺身になりますという状態。
あれだけ立派な姿をしていたブリが、ひと口大です。

完成したのは、なんとも美しい大皿盛りの刺身でした。
盛り合わせでなく、すべてが天然ブリの刺身という贅沢。

見てください。この色、このツヤ、この輝き!
天然物だけあって、脂が乗りすぎず濃厚なのに上品。
解体前にあれだけ僕らがベタベタ触りまくって遊んだのに、
身崩れすることもなく、ぎゅぎゅっと締まっておりました。
築地であんなことしてたら、えらく怒られるでしょうが、
食材に触れて楽しむのも解体ショーの魅力ではないかと。
いまもあのずっしりとした重さが感触として残っています。

刺身だけでなく、ブリのしゃぶしゃぶも登場しました。
薄切りにしたブリの身を……。

昆布ダシの中でしばし泳がせると、これがまた美味!
美味しいねえ、さすが天然ものだねえ、さばきたてはいいねえ。
などと喜んでいるうちに、あっという間にひと皿完食。
この日はみんな箸のスピードが違いましたね。
ビールとかそっちのけで、ブリ! 刺身! しゃぶしゃぶ!
10キロのブリが、瞬く間に胃袋へと吸い込まれていきます。

フライパンで炒めるように簡易照り焼きも作成。
味付けは「酒菜角萬」秘伝のタレだったそうです。
もともとこの料理は予定になかったそうなのですが、
店主の山本さんにより、ぜひにと追加された一品。
できるだけ多くのバリエーションでブリを楽しんでもらいたいという、
山本さん心尽くしの一品でした。

経営母体がもともと韓国料理の店なので、
アラは韓国式のメウンタン(辛い鍋料理)にしました。
満面の笑顔で鍋を抱えているのが金在浩社長。
「どうですか、みなさん!」
という表情がよく伝わってくるかと思います。

まあ、こんな見事なメウンタンは韓国でも少ないでしょう。
もともと韓国では、白身魚で作ることが多いですしね。
ヒラマサくらいまではよく見ますが、ブリはあまり見かけません。
南部地方に行くと時折見かけるくらいですかね。

予定はブリだけでしたが、さらにもうひとつサプライズ。
長崎県産のマダイ4.5キロも、追加でさばかれました。
この時期ですから桜鯛ですね。

魚を愛する山本さんのサービスショット。
この手前に激写している参加者がたくさんいます。
写真だけ見ると、遊んでばかりいるように見えますが、
上手な魚のおろしかたや、刺身を均等な大きさに切る方法など、
有益な話もたくさんあったことをお伝えしておきます。

桜鯛の刺身もうまー。
もう何を語るでもなく、とにかく幸せな1日でした。
この解体ショーシリーズのイベントは本当に楽しいですね。
楽しいだけでなく、美味しく、そして勉強にもなる。
よい体験をさせて頂きました。
店名:イーストアジアン新宿
住所:東京都新宿区百人町1-12-2セイザ新宿301号
電話:03-6413-7104
営業:応相談
定休:なし
http://r.gnavi.co.jp/a359600/custom1.htm

1軒目の「はるばん」を出て、2軒目へと移動。
前日から同じ方と新大久保をウロウロしているため、
2日間で考えると、5次会ということになります。
さすがに頭の中も、胃の中もぐちゃぐちゃだったり。
それでもハシゴしてしまうのは、どうしてなんでしょうね。
ちなみに2軒目までは大久保通りを超長距離移動。
なぜこんなハシゴを計画したかというと、同行した方の、
「何か甘いものが食べたい」
という一言によるため。
韓国料理はとにかくデザート分野が弱いんですよね。
新大久保でそのリクエストを受けた場合は、
無条件でこの「ヘルシーハウス」を目指すことになっています。
目当てのデザートはパッピンス(韓国式カキ氷)。
夏場は期間限定で出す店がどどっと増えるのですが、
通年で出しているのは、「ヘルシーハウス」ぐらいのものです。
しかも、この店は3人分の一緒盛りという巨大パッピンスもあり。
韓国らしさを味わう上でも、ここがベストの選択肢です。
ということで1軒目の「はるばん」から、直線距離で15分弱。
大久保通りを延々と歩き、コリアンタウンの広さを肌で感じました。
いつもはパッピンスだけを食べに来ていたのですが、
この日はまだ2軒目なので、まだ胃袋に余力があります。
パッピンス以外にも、個性あふれた料理がたくさんある店なので、
その中からいくつかをチョイスして、2次会開始です。
冒頭の写真はフライドチキンに辛いタレをかけたヤンニョムチキン。
後ろに酢漬けにした大根の角切りがついてきています。

スンデ(腸詰め)の盛り合わせなども注文しつつ……。

定番の海鮮チヂミも頼んでみたり。
もう少し余力があれば、メイン級料理も面白いんですけどね。
・ナクサムプルコギ(テナガダコと豚バラ肉の鉄板焼き)
・トゥンピョヘムルタン(豚の背骨入り海鮮鍋)
・新堂洞トッポッキ(具の豪華な韓国餅入りの鍋)
といった個性的なラインナップ。
チュオタン(ドジョウ汁)、トガニタン(牛膝軟骨のスープ)など、
他店であまり見ない料理も豊富に揃っています。
これらもそのうちチャレンジしてみなければですね。

ということで、最後はお目当てのパッピンス。
3人分の一緒盛りを、みんなでザクザクつついて食べます。
ちなみに、食べる前にしっかり混ぜるのが韓国式。
アズキと色が溶け出て、紫色のとろろ汁みたいになります。
なお、夏を目指してパッピンスはさらにバージョンアップ予定とのこと。
ソフトクリームの乗った、旧バージョンが復活するみたいですね。
となると、夏はますますこの店に通わねばならない予感。
季節を先取りして4月くらいには、ぜひ始めて欲しいものです。
店名:ヘルシーハウス
住所:東京都新宿区百人町1-18-10太陽堂ビル2階
電話:03-3366-2611
営業:11:00~24:00
定休:日曜日
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP57にも紹介されています。
<過去の関連記事>
(08月04日)新大久保「すら」でモドゥムジョンほか。
▲(2006年)
▼(2007年)
(06月07日)大久保「ヘルシーハウス」でパッピンス。
(08月25日)大久保「ヘルシーハウス」でチェンバンピンス。

韓国料理ばかりいろいろな店を巡っておりますが、
その時々で、妙に足の向く店というのがあります。
美味しい料理があるとか、サービスがよいとかも重要ですが、
使い勝手というのも、多分にあるのではと思ったり。
予約なしでも入れるくらいのキャパシティがあり、
座席の融通が利いて、何人で行ってもひと固まりで座れる。
料理の選択肢も幅広く、1次会でも2次会でも大丈夫。
いうなれば、チェーン居酒屋的な利便性でしょう。
そういう店をいくつか知っていると非常に便利です。
こちらの店に最近よく来るのはそうした理由もありますが、
それに加えて、店独自のウリがあるのが大きいですよね。
いくら使い勝手がよくとも、平凡な店では盛り上がりません。
新大久保「はるばん」の大きな自慢は自家製のマッコルリ。
ほかにも密造として自家製を出している店はありますが、
きちんと認可を受けて作っているのは、この店だけ。
行くたびに味が違うので、当然アタリハズレはありますが、
それでこそ価値がある、という方にはぜひおすすめしたい店です。
加熱処理をしていないので、ぷちぷちと爽やかな発泡感があり、
発酵度合いによってほのかな甘味と自然な酸味が重なります。
発酵しすぎている場合は、酸っぱかったりもしますけどね。
手作りならではの魅力として、個人的には評価したいと思います。
おつまみには韓国の東海岸、浦項という港町の郷土料理。
サンマを生干しにした、クァメギという料理をまず推奨します。
半生だけに好き嫌いが分かれますが、飲み好きには格好の肴。
海苔で包んで、白髪ネギを乗せ、コチュジャンをつけて食べます。
ソウルあたりでも、めったに食べられない珍しい料理ですが、
新大久保界隈では、ぼちぼちと出す店も増え始めてきました。

色鮮やかなナムル4種盛り合わせ。
ただし、韓国料理の基本からすると奇数盛りが常識。
3種盛りか、5種盛りにするのが正しい盛り付け作法です。
ちなみにこの店は師匠も常連なのですが、
「ナムルを4種盛るとは何事だ!」
と苦言を呈されたため、師匠と行くときは3種盛りになります。
1種類減らして出してくれるのも細やかな気遣いですよね。
減った1種のかわりには、キムチを1皿つけてくれますし。
僕はそこまでいえないのでレギュラーの4種盛り。
いつの日か、そういうセリフの似合う大人になりたいですけどね。

マッコルリに合うつまみといえば、やはりチヂミの類。
海鮮チヂミをひとつまず注文しておいて……。

センソンジョン(白身魚のチヂミ)。

ケンニプジョン(エゴマの葉のチヂミ)。
中には引き肉が詰められています。
ほかにも数種類を盛り合わせたものもありますが、
出てくるまでに時間がかかるのでご注意を。
注文から2~30分見ておく必要があるそうです。

この日は前日3軒一緒にハシゴをした方と、
2日連続で新大久保を巡る、という酔狂な企画でした。
この日だけを見れば1次会ですが、雰囲気的には4次会ぐらい。
ずーっと顔を合わせているような気分になります。
なので、最初はぼちぼちと緩やかに飲んでいたのですが、
飲み始めると、やはりエンジンがかかってきます。
ファーストオーダーではとりあえず見送ったこの名物料理。
巨大な釜のフタをひっくり返し、鍋がわりにして使う、
チュクミボックム(イイダコの炒め物)を、結局追加注文。
ぷりぷりのイイダコを、わしわしとやっつけにかかりました。
ちなみにこの巨大な釜のフタ、内側は鍋として使いますが、
外側は鉄板として、サムギョプサル(豚バラ肉)用に使います。
ひとつの調理器具で2度使える、しかも両方ともド迫力。
そんなインパクトを味わえるのが、釜フタのウリです。
1次会のときは、このあたりから攻めるのがいいでしょうね。
といった感じにいろいろ楽しめる、利便性の高いいいお店。
幹事役が多い身としては、本当にありがたいのです。
店名:はるばん
住所:東京都新宿区大久保1-7-19保坂ビル1階
電話:03-3205-3231
営業:11:00~24:00
定休:なし
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP47にも紹介されています。
<過去の関連日記>
(08月09日)新大久保「はるばん」で自家製マッコルリ。

0次会「にも」、1次会「ノルブはんありカルビ大久保店」を出て、
3軒目の「2次会!」として「Teji Tokyo本店」へと移動です。
どこに行こうかひとしきり迷ったんですけどね。
「またTeji Tokyoは行ったことがないんですよ」
という同行した方のセリフで躊躇なく決定。
こちらの店も、新大久保エリアを徘徊するなら外せない1軒です。
住所的には歌舞伎町のほうになるんですけどね。
区役所通りにあるバッティングセンターの裏手にあります。
冒頭の写真は、近頃流行している虎マッコルリ。
数あるマッコルリの中でも、ドライで発泡感が強調されており、
大人向け、玄人向けと評価されている銘柄です。
韓国でなく日本国内で作られているため加熱処理が不要。
生の新鮮な味わいを楽しめるのも大きな魅力です。
ただ、そのぶん鮮度に関する取り扱いが重要で、
「きちんと温度管理できるところ以外には卸さない!」
というメーカー側の強い意向が働いているお酒でもあります。
あくまでもひとつの目安に過ぎませんが、
虎があるということイコール、お酒への配慮も万全ということです。
それでこの虎がまたついつい飲みすぎるんですよね。
どこの店でもいい値段なのですが、飲めば飲むほど加速します。
ちょうど年末にもこの店で派手な虎退治をした記憶が。
美味しいつまみのある店で虎を飲むとなおさら危険なのです。

2次会とはいえ、3軒目なので料理は軽めチョイス。
名物であるミニトマトのキムチを2人前一緒盛りにしてもらい……。

月ごとにいろいろ開発される新メニューから目についた、
ハモンイベリコとチャンジャの海苔カナッペを注文してみました。
奥に見えるのがハモンイベリコ(イベリコ豚の生ハム)。
手前の韓国海苔に包み、チャンジャと一緒に味わいます。
相変わらず見た目にも美しい料理ですし、
ちょっとしたおつまみにはいい感じ。
ハモンイベリコのサラダなどもメニューに加わっていました。

シメがわりには来ると必ず頼んでいるTeji風コリアンロール。
五穀米のごはんにチャンジャとアボガドを具として巻き込んだ、
ヌードキムパプ(裏巻きの海苔巻き)風の一品ですね。
五穀米のそっけない味わいとチャンジャのうまみと塩気、
そしてアボガドの濃厚な味わいが重なった味わいが見事です。
といった感じで、この日は終電時間が近づいてお開き。
「え、4次会は行かないの?」
という、あきれ交じりの質問が飛んできそうですが、
この日はしっかりと電車のあるうちに解散しました。
ま、翌日の夜に再集合したんですけどね。
日付をまたいだ4次会が新大久保で再スタート。
2日がかりという普段とは違った形で、次の記事へと続きます。
店名:Teji Tokyo本店
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-21-3第6本間ビル1階
電話:03-3207-5506
営業:18:00~24:00
定休:なし
http://www.teji-tokyo.com
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP18にも紹介されています。
<過去の関連日記>
(03月27日)歌舞伎町「Teji Tokyo」でイベリコ豚。
(04月04日)歌舞伎町「Teji Tokyo」で銘柄豚3連発。
(08月07日)歌舞伎町「Teji Tokyo」でテジ頂上会談。
(10月27日)歌舞伎町「Teji Tokyo」で新商品ラッシュ。
▲(2006年)
▼(2007年)
(01月18日)歌舞伎町「Teji Tokyo」でカニチゲほか。
(03月14日)歌舞伎町「Teji Tokyo」で炙りユッケほか。
(03月25日)歌舞伎町「Teji Tokyo」で4/6次会。
(05月28日)歌舞伎町「Teji Tokyo」でコリアンロール。
(07月13日)歌舞伎町「Teji Tokyo」でキムチチャーハンの卵焼き。
(07月24日)歌舞伎町「Teji Tokyo」で3時間飲み放題コース。
(09月21日)歌舞伎町「Teji Tokyo本店」でカニチゲ。
(12月18日)歌舞伎町「TejiTokyo本店」でイベリコ豚&薩摩清浄豚。

待ち時間のちょい飲みとして1軒目の「にも」を堪能し、
滞在時間30分少々で、2軒目の「1次会!」へと移行します。
ビールを1杯、2杯飲んで、気分も上々。
向かった先は同じ路地内の「ノルブはんありカルビ大久保店」です。
新大久保の中でもとりわけ目立つ巨大な看板の大規模店。
同行した方も、ランチで1度吸い寄せられたとのことです。
もう1度、しっかり味わいたいとのことだったので再訪が決定。
冒頭の写真、名物のはんありカルビ(壺漬けカルビ)を注文です。
もともとこちらの店は韓国で600店舗以上を経営するチェーン店。
2006年に日本進出を果たし、新大久保にも店を構えました。
自慢のはんありカルビは豚のあばら肉を特製のタレに漬け込んだもの。
タレの原料となる素材は20種類、漬け込み時間は48時間です。
タレの中にはフルーツがたくさん加えられているので、
柔らかく爽やかな甘みをまとっているのが特徴です。
また、フルーツのおかげで肉質を柔らかくする効果もあるとか。

炭火で焼けた肉を頬張りつつ、キムチチムも注文。
豚のブロック肉を発酵の進んだ白菜キムチと一緒に煮た料理で、
韓国では2005年頃に注目が集まってブームとなりました。
とろとろに煮込まれたキムチの酸味、辛味が豚肉に染み込み、
絶妙の味わいとなって、両者が互いを引き立てる料理です。
もっと日本でも作る店が増えていいとは思うのですが、
これをやろうと思うと、うまいキムチが必須になりますからね。
そのあたりが課題となる料理なのかもしれません。

はんありカルビと一緒に刻んだ生タマネギが出てきました。
醤油ベースのタレに浸されており、つけダレとして食べるのかと思いきや、
肉片に乗せて、ちょっと火を通してから食べるのが正式とか。
生のスライスタマネギを醤油ダレにどっぷりと浸し、
豚肉と一緒に食べるのはよく見ますが、この方式は珍しいですね。
「このタマネギはどうやって食べるんですか」
「つけダレじゃないですかね。タマネギと一緒に肉を食べるんです」
などと訳知り顔で答えていた自分が恥ずかしい限り。
店の人に聞いたら、しっかり間違えていた次第です。
やっぱりよく知らないことを、推測で語ってはダメですね。
といった感じで2軒目の1次会をしっかりと楽しみ、
さらに余力を残して、3軒目の2次会へと移動。
新大久保のハシゴ酒は、この日も順調に進行します。
店名:ノルブはんありカルビ大久保店
住所:東京都新宿区大久保1-16-29
電話:03-3207-2866
営業:12:00~24:00
定休:なし
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP63にも紹介されています。
<過去の関連日記>
(05月29日)新大久保「ノルブはんありカルビ」で壷カルビ。
(07月03日)新大久保「ノルブはんありカルビ大久保店」でサムギョプサル。

東京にも韓国料理店が増え、過当競争気味になっています。
すでに韓国料理というだけでは店の個性になりえず、
韓国料理の中でも、何を売りにするかが明確に問われている時代。
どの店でも創意工夫をこらし、オリジナリティを打ち出しています。
でも、こんな角度から韓国料理を打ち出す店が出るとは予想外。
韓国料理業界にまた新たな可能性が生まれています。
今年1月にオープンした「にも」は、ちょい飲みのための韓国料理店。
もちろん長く腰を落ち着けて飲んでも問題はないのでしょうが、
気軽にちょい飲みできる、というのが大きなウリになっています。
ちなみにすぐ近所にある「マニト」の系列店でもあるとのこと。
店内の半分はカウンター席で、もう半分に4人がけのシートが2つ。
店員さんが中央で客あしらいをする、U字型の座席配置です。
まあ、U字型というより、ほぼ、ニの字型なんでしょうけどね。
U字の底辺に当たる部分は、屋台スペースのようになっています。
この日、新大久保で飲む約束があったのですが、
ひとりの方が30分ほど遅れそうだということでやってきた次第。
であれば、待つ間にちょい飲みでもという作戦です。
とりあえず生ビールと、冒頭のナムル盛り合わせを注文。
ナムルやキムチは1種類からでも注文することができ、
しかも1皿100円程度とリーズナブルなのが魅力です。

オデンのような屋台料理も看板料理のひとつです。
店頭で串に刺さったまま食べて行く人もいるそうですが、
座って飲むときは、食べやすいように串をはずしてくれます。

チヂミを盛り合わせで頼みましたが、1枚からでも注文可。
大勢でなければ食べられないのが韓国料理の常識でしたが、
こういう店が出てくると、その常識もがらりと変わっていきますね。
少人数でも、ひとりでも食べられる韓国料理。
韓国ではありえませんが、日本でならニーズは必ずあるはずです。
ちなみに上のチヂミは左から
・トゥブジョン(豆腐のチヂミ)
・プチュジョン(ニラのチヂミ)
・センソンジョン(白身魚のチヂミ)
・トングランテン(ひき肉のチヂミ)
というラインナップ。
ひとつずつ注文すればどれも100数十円です。
たぶんひとり1000円あれば、満足できるような価格設定。

というふうに2人でさっくり飲んでいたら、待ち人が到着。
せっかくなのでトッポッキ(餅炒め)を頼んで一緒にもう1杯だけ飲み、
意気揚々と2軒目の店へと繰り出しました。
ひとりでのちょい飲みや、時間つぶしの0次会がわり、
はたまたお腹が膨れた後に、ちょっとだけ飲みたい3次会とか。
用途はいろいろ考えられることと思います。
新大久保にまたひとつ嬉しい選択肢が増えました。
店名:にも
住所:東京都新宿区大久保1-17-3昌美ガーデンハイム1-C
電話:03-3202-1013
営業:11:30~翌5:00
定休:なし
http://www.manito.jp/

先日書いた、お知らせ記事の中でもちらっと書きましたが、
この日は「てじまぅる」の方々と久々にゆっくり飲みました。
「第1回出前オフ会」、「第1回利きマッコリオフ会」に続いて、
もろもろ企画だけ出ていたオフ会案の相談に行った次第です。
いまいちばん濃厚なのは、改良版の「第2回出前オフ会」。
どうしても出前だけだと食べられる料理が限定されてしまうので、
むしろこちらから出前要員を各店舗に派遣してはどうだろうかと。
出前を取りつつ、テイクアウトも駆使して新大久保の美味料理を収集。
それらを一挙に味わうという「出前&テイクアウトオフ会」です。
「縮めてテイクオフ(離陸)と呼ぶのはいかがですかね!」
なんて無駄に盛り上がった案も出されたり。
豊島区オフ会の予定もあるので、現在は5月をメドに検討中。
興味のある方は、なんとなく頭の片隅に入れておいてください。
あ、そうそう。
それに先立って、というかこれを書いている時点でもう明日ですが、
3月22日(土)には、「ブリの解体ショー」を開催予定とのこと。
場所はいつもの「イーストアジアン新宿」で13時から始まります。
ブリの刺身、ブリの照り焼き、ブリしゃぶしゃぶに加えて、
ブリのメウンタン(辛いアラ鍋)も作られるそうです。
それ以外にも、サプライズが用意されているらしいので、
僕もしっかり参加して、楽しんでこようと思っております。
「てじまぅる」公式ブログ
http://ameblo.jp/tejimaul/entry-10070057879.html
詳細は「てじまぅる」の公式ブログに書かれています。
参加される方は、系列の各店舗に直接ご連絡頂くか、
上記、記事へのコメントでも大丈夫だと思います。
ちなみにこの日は、その解体ショーの裏話なども聞きつつ、
「酒菜角萬」における新メニューをたくさん頂きました。
なんでもいい食材を仕入れる特別なルートを確保したのだとか。
冒頭の写真は鳴門産のワカメをぽん酢で和えたもの。
上にぱらぱらと食用菊が散らされておりました。
シャキシャキとした歯触りが、なんとも軽快でいい感じです。
なお、写真に撮ったのはこの1枚だけでしたが、
この後、ぽん酢の量を変えたりしつつ3回試食しました。
それでも飽きないぐらい、美味しいワカメでしたね。
普段食べている、水で戻したワカメとはまるで違うものです。

ダシ汁に浸されて出てきたのはウコッケイ。
烏骨鶏という名前の通り、骨まで黒いという変わった鶏です。
韓国ではオゴルゲと呼ばれ、サムゲタンのようにも調理。
オゴルゲタンと呼ばれるその料理はサムゲタンよりも、
さらに薬効優れた料理として珍重されております。
まあ、値段もサムゲタンの1.5倍くらいしますけどね。
サムゲタンの専門店に行くと、出している店もあります。

こうやって少しずつ出てくるのがいいですよね。
蕎麦店で飲んでいる、という感じがします。
ウコッケイと同じサイズで出てきたのはカレー汁。
カレー南蛮の麺なし、といった感じですね。
具として入った「てじまぅる」自慢の平牧三元豚がまた美味です。

先ほどのウコッケイが焼かれて出てきたり。

パリッとした有明海産の焼き海苔が出てきたり。
次から次へと、いいつまみが登場します。

蕎麦茶ハイなどを飲んでいたのですが、
中盤からは、「てじまぅる新宿店」のサンプル品が登場。
新しく仕入れるか検討中のマッコルリだそうです。
左から
・へオルム(野イチゴのマッコルリ)
・チャプサルヌルンジマッコルリ(もち米のオコゲマッコルリ)
・ポドスル(ブドウマッコルリ)
というラインナップ。
いずれ新宿店のほうで飲めるようになると思います。
それにしても日本で見かけるマッコルリは本当に増えましたね。
「マッコルリは銘柄を選んで飲む時代になった!」
というのをこれまでは大々的に叫んできましたが、
最近はさらに進化し、同系統の他銘柄が目立つようにも。
黒豆マッコルリやオコゲマッコルリだけでも数種類。
どの会社の黒豆かを考えて飲む必要が出てきた気がします。
この勢い、どこまで加速するのか本当に興味深いです。

そんなマッコルリ談義を交わしつつも料理は続々。
旬のホタルイカをかき揚げにしたり。

マグロの目玉をとろとろに煮込んでみたり。
目玉脇の筋肉も美味ですが、とろとろのゼラチン質も美味。
いやはや貴重な料理ばかりをこの日は頂きましたね。
あまりに楽し過ぎたので、この後「てじまぅる大久保店」へ移動。
その後は、お決まりの3次会、4次会コースとなりました。
新大久保の夜は、いつもこうして続いていくのです。
店名:酒菜角萬(しゅさいかどまん)
住所:東京都新宿区百人町1-9-14
電話:03-3366-6944
営業:12:00~15:00、17:00~23:00
定休:なし
http://www.kado-man.com/
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP17にも紹介されています。
<過去の関連日記>
(03月09日)新大久保「酒菜角萬」でそば湯しゃぶしゃぶ。
(03月26日)新大久保「酒菜角萬」で5/6次会。
(04月08日)新大久保「酒菜角萬」で板わさなど。
(07月19日)新大久保「酒菜角萬」で旬の魚と肴と締めの蕎麦。
(11月04日)新大久保「酒菜角萬」で辛味おろしそば。
(12月19日)新大久保「酒菜角萬」で豚トロせいろ。

僕の仕事はライターなので取材はするほうが多いですが、
稀に取材される、という逆バージョンもあったりします。
韓国料理の話だけを書いているライターというのは少ないので、
なぜ、そこにハマったのか? という部分を語るような感じ。
狭い韓国業界の中でも、さらに隙間産業ですからね。
料理を作って売るでもなし、生徒さんを集めて教えるでもなし。
食べて語るだけ、という職業は確かに考えようによっては奇妙です。
料理全体に広げれば、まあ充分にアリなのでしょうが、
韓国料理だけ、となると極端に狭い守備範囲になりますからね。
僕自身は大きな可能性を感じつつ仕事をしていますが、
他の人には理解しにくい、というのもよくわかります。
まあ、そのおかげで、
「なぜ韓国料理なのでしょう?」
といった取材をして頂けるのですから恵まれています。
韓国料理にハマったきっかけから、僕が感じている魅力など、
約1時間にわたって、念入りに取材して頂きました。
その話は3月25日の朝日新聞朝刊に載る予定とのこと。
朝日新聞を購読している人はぜひチェックしてください。
購読していない人も、駅の売店などで買ってくださいね。
その取材が終わって、記者さんと食べに行ったのが、
「BCD TOFU HOUSE」のスンドゥブチゲ(柔らかい豆腐のチゲ)です。
新大久保での昼食には、非常に使い勝手のよいお店ですね。
特にお仕事関係の方と食べる場合は、店内もきれいですし、
専門店なので、相手に何を食べたらよいのか悩ませる必要もない。
また、スンドゥブチゲは嫌う人がほとんどいないメニューでもあります。
あ、もちろん辛いのがダメという人は別ですけどね。
こうしてブログで書くのはずいぶんと久しぶりですが、
実際にはちょこちょこと打ち合わせがてら足を運んでいます。
仕事上の会食なので、写真を撮るような雰囲気でもなく、
結果としてブログの記事には上がってこない店。
この日は僕に関する取材を受けていたので、
普段はこんな感じです、という意味でもしっかり撮影。
記者さんは味噌味のテンジャンスンドゥブをチョイス。
僕はキムチの入ったキムチスンドゥブを注文しました。
簡単にいえばキムチチゲとスンドゥブチゲの融合した料理。
キムチの酸味が加わり、新たな味のスンドゥブチゲとなります。
韓国にいた頃は、このキムチスンドゥブをよく食べました。
キムチチゲや、スンドゥブチゲよりも、微妙に値段が高くなるので、
今日は贅沢しよう! というプチゴージャスな料理でした。
といっても当時、3300ウォンですから300円ちょっと。
お金のない留学生時代ならではの、贅沢だったと思います。
ちなみにキムチチゲ、スンドゥブチゲは2500ウォン。

スンドゥブチゲと一緒に並んだ副菜の数々。
奥に見えている生卵を、好みでチゲに割り入れます。
卵を入れることで辛さがマイルドになるとともに、
特有の濃厚な黄身の味わいを一緒に楽しむことができます。
スープが薄まって嫌だという人は入れない自由もあり。
むしろ卵かけごはんにする、という選択肢もありますしね。

この店が素晴らしいのは、ごはんをその都度炊いてくれること。
注文ごとに約13分かけて、1人前の石釜でひとつひとつ炊きます。
炊きあがったごはんはツヤツヤと輝いており、やっぱり美味ですね。
なお、ごはんは別の器に取り分け、石釜には水を注いでヌルンジに。
石釜の余熱でアツアツの香ばしい飲み物へと生まれ変わります。
ほのかな香ばしさが加わった、白湯のような飲み物ですが、
韓国では昔からお茶がわりに飲まれておりました。
これを飲むことで、消化を助ける働きもあるとのことです。
石釜のまわりに貼り付いた、ごはんを食べるのもまた魅力。
香ばしいオコゲが水を吸って柔らかくなり、米本来の甘さを楽しめます。
あ、そうそう。
仕事関係の人と行くのに最適と先ほど書きましたが、
ひとつひとつごはんを炊く関係で、料理を待つ時間はかかります。
そのあたりは事前に伝えておく気遣いがあるといいでしょうね。
「ここは注文ごとに石釜でごはんを炊いてくれるんですよ!」
初めて行くときは、その一言をまず伝えておくべしです。
同様に次のアポイントがあったり、極端におなかが減っているなど、
待ち時間がしんどいときは、別の店に行く選択肢を考えたほうが無難です。
しっかり待ってでも美味しく食べたい人におすすめしたい店。
ウナギを食べるのと同様に、じりじり待つのも魅力のひとつです。
店名:BCD TOFU HOUSE
住所:大久保1-15-15秋山ビル1階B号室
電話:03-5292-6086
営業:10:00~24:00
定休:火曜日
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP65にも紹介されています。
<過去の関連日記>
(03月07日)新大久保「BCD TOFU HOUSE」でスンドゥブチゲ。
(09月01日)新大久保「BCD TOFU HOUSE」でミックススンドゥブ。
▲(2006年)

大変に報告が遅くなってしまいましたが、
3月7日に「第1回利きスンドゥブオフ会」を開催しました。
市販されているスンドゥブチゲ(柔らかい豆腐のチゲ)の素を、
手に入るだけ集めて、その味の違いを見極めようという企画。
最終的に全部で16名の方に集まって頂きました。
ちなみにコメント欄でお名前があがっていた大先生も、
微妙に体調不良とのことでしたが、無事ご参加頂けました。
会の要所要所では、貴重な講義も拝聴することができ、
盛り上がった会であるとともに、有意義な時間となりました。
なお、この日は日本で販売されていない韓国の商品も含め、
全部で6種類の商品を調理して食べ比べました。
丸大食品、モランボン、五星商事、CJ、プルムウォン、
という5社の商品から、銘柄違いも含めて6種類です。
このうち、CJとプルムウォンの商品が韓国での販売商品となります。
「できるだけたくさんの商品を食べ比べたい!」
との思いから、手に入るだけの商品を集めたのですが、
それがためにちょっと予想外の事態にも発展。
当初は厨房で作ってもらったものを味わう予定でしたが、
全員が味わえる量を1度に厨房で作るのはどう考えても不可能。
もろもろ検討した結果、作りながら味わうという結論になりました。
従って「利きスンドゥブオフ会」でありながら、
みんなで「スンドゥブを作る会」でもあったという事実。
ご協力頂いた皆様には、本当に感謝しきりです。
でも、楽しかったでしょ。でしょでしょ。

ちなみに会場の雰囲気はこんな感じ。
一応、写真は顔がわからないようぼかしてありますが、
参加した人はだいたいの位置関係でわかるでしょう。
盛り上がっている瞬間を、激写させて頂きました。

れっきとした讃岐うどんの専門店でありながら、
居酒屋系のおつまみも充実している「讃岐流明治亭」。
ポテトサラダや、各種すり身の天ぷら。

ゴボウチップに、ポテトチップなどなど。
飲み放題に加えて、いろいろな料理を出して頂きました。
これらをぼちぼちとつまみながらも、
ひとつずつスンドゥブが出来上がるたびにみな真剣。
全部で6台のカセットコンロをテーブルに配置し、
3種類の商品を、2鍋ずつ調理する方式を取りました。
まず、A、B、C、という3銘柄を商品名のわかる形で試食。
次に、D、E、F、という3銘柄を同じく商品名のわかる形で試食。
最後に?、?、?という3銘柄をブラインドで試食し、
それがA~Fまでのどれだったかをそれぞれ当てる形式。
それぞれかなり味の違いがあるので、わかりやすいかと思いましたが、
やってみると、これが本当に難しいものなんですよね。
一応、具と豆腐は同じものを用意したのですが、
煮込み時間や、具材の量によって味もけっこう変わります。
同じときに作った、同じ銘柄であるはずの鍋ふたつが、
食べ比べてみると、まったく違うものに思えるという事実も。
手軽に調理できる商品として販売されておりますが、
アレンジでだいぶ味に幅が生まれることに気付かされました。

出揃った解答の集計を行いつつ、
店の名物であるモチモチの讃岐うどんも堪能。
茹で上がった麺を生卵と和えた、釜玉うどんや……。

喉越しが実に爽やかな、ざるうどんをすすります。
さんざんスンドゥブを食べておなかいっぱいでしたが、
やっぱりこの店のうどんは見事の一言です。
ちなみに利きスンドゥブの結果ですが、
全問正解はおらず、2問正解がわずか2人出ただけ。
そのういひとりは僕ですが、ある程度裏幕を知っていますからね。
出題者の意図を読んでの正解なので、ある意味インサイダー。
もうひとりの方を、利きスンドゥブ王と認定したいと思います。
ともかくもご参加頂いたみなさま、ありがとうございました。
盛り上がる会になるよう、いろいろ知恵を絞りましたが、
正直、みなさんがあれだけ夢中になるとは予想外。
やっぱり「利きナントカ」は盛り上がるんだな、とつくづく思いました。
今後もいろいろなオフ会を開催できればと考えています。
ぜひまた、ご都合よいときはご参加ください。
店名:讃岐流明治亭八丁堀店
住所:東京都中央区新富1-19-3
電話:03-3552-1810
営業:11:00~24:00(月~金)、11:00~14:00(土、日)
定休:なし
<過去の関連日記>
(07月26日)八丁堀「讃岐流明治亭」でスンドゥブチゲ。
(08月08日)八丁堀「讃岐流明治亭」で誕生日ケーキ。
(09月18日)丸大食品の「スンドゥブ」を西友赤羽店でゲット。
(09月26日)八丁堀「讃岐流明治亭」でスンドゥブチゲ三昧。
(11月20日)八丁堀「讃岐流明治亭」にて大先生との会食。
(12月10日)八丁堀「讃岐流明治亭」でスンドゥブチゲ。
▲(2007年)
▼(2008年)
(01月23日)八丁堀「讃岐流明治亭」でイベリコ豚のスンドゥブチゲ。
(02月14日)第1回「利きスンドゥブ選手権」開催のお知らせ。
(02月27日)第1回「利きスンドゥブ選手権」詳細のお知らせ。

これまでずいぶん多くの方を新大久保に案内しました。
おかげさまで喜んで頂くことがほとんどですが、
この日ほど、喜んで頂いたことはなかったかもしれません。
アテンド冥利に尽きる、というのはこのことでしょう。
ある方からの紹介でお会いすることになったのですが、
最初に電話でお話した際、
「新大久保の某店に行ったら大失敗でした!」
とのこと。
聞けば、その店はさほど評判の悪い店でもなく、
好みでなかったとしても、酷評されるほどではないはずです。
何かの加減で、よほどおかしなものが出てきたか、
あるいは相当な美食家なのかもしれないと推測。
後者であった場合は、店の選択が大きなカギとなるので、
悩みに悩んだ末、いつもの「チャムナム家」へとご案内しました。
なんだかんだいって、ここがいちばん外れないんですよね。
その理由にはいろいろありますが……。
・何度も通って気心が知れている
・何を食べればよいかをわかっている
という2点がもっとも大きい気がします。
韓国料理はまだまだサービスよりも情で接する文化。
それが相対的によいか悪いかは置いておくとして、
馴染みになればなるほど、居心地がよくなるのは事実です。
また、それだけ通えば得意料理もわかりますしね。
メニューにある以上、店側はどの料理にも全力を注ぐべきですが、
大半の店で、そこまでは行き届かないのが普通です。
特に韓国は特定の料理に力を注ぐ専門店文化が浸透しているため、
家庭料理店であっても、必ず看板料理というのが存在します。
「ウチの店ではこれを食べて欲しい!」
というのが決まっているので、他はどうしてもほどほどの味に。
明らかに手を抜くようなことはさすがにないですが、
他店と比べても、さして特徴がないということが多いです。
ということからも、自分の食べたい料理よりも、
おすすめ料理を食べたほうが無難だったりするんですよね。
ただ、そうやって初めての店でおすすめを尋ねると、
「ウチは全部おすすめです!」
なんて答えが返ってきたりも。
全部の料理に力を注ぎ、すべてが自慢の品、
という可能性もなくはないと思いますが、
僕は個人的に、その答えを聞くとがっかりするほうです。
お客さんからおすすめを聞かれるというのは、
お店にとって、すごい大きなチャンスだと思うのですよ。
その店が何にこだわり、どんな点を大事にしていて、
何を食べて欲しいか、ダイレクトに伝えることができる。
それを放棄するというのは主張のまるでない店か、
お客さんと向かい合う接客を意図的に避けているか。
もちろん押し売りになっては意味がありませんが、
そこでさりげなく売りを伝えられる店はアタリが多いです。
ま、物事には例外もたくさんありますけどね。

この日、足を運んだ「チャムナム家」は、
これを食べるべし、という主張に満ち溢れています。
むしろ溢れすぎているといったほうがいいかもしれません。
なにしろ常連になると、料理の選択すら許されませんので。
「えーと、ジャガイモチヂミと……」
「ジャガイモ? 海鮮チヂミにしなさいよ。美味しいから」
と、どんどん勝手に注文が決められていきます。
まあ、それもかなりどうかと思うんですけどね。
何度も通い、気心が知れているからこその会話です。
通い詰めて常連になればなるほど自由が減っていく。
それを心地よいと思える人は、ぜひこの店に通ってください。
韓国に住んでいるのと、似たような感覚を味わえます。
結局、この日は冒頭のタットリタン(鶏と野菜の鍋)を頼み、
すぐ上の海鮮チヂミを頼み……。

もうひとつはスジボックム(牛スジ炒め)でしたか。
これにケランチム(韓国式の茶碗蒸し)をサービスで頂き、
この店の名物はあらかた食べたことになります。
あとはその時の気分でスユク(茹でた牛ほほ肉)を頼むか。
いずれの料理も喜んで頂けたので幸いでしたね。
ひと方は70年代から韓国に通った、師匠の古い知り合い。
もうひと方は会社の同僚で、韓タメ仲間とのことでした。
味に厳しい美食家という方々ではありませんでしたが、
少なからず、韓国とのかかわりを深く持つ韓国通の方々。
店の料理に満足頂けたのには、正直ほっとしました。
前に新大久保で失敗したという店の話も詳しく聞きましたが、
やはり特に看板でない料理を頼まれたみたいですね。
それもアタリハズレの激しいホルモン系の料理をチョイス。
もちろんそれも含めてお店の責任ではあるのですが、
改めて韓国料理店における注文の難しさを痛感しました。
ちなみにこの日、もっとも喜んで頂いたのは、
店の料理もさることながら、流れていたテレビの映像。
韓国で放映された懐メロ系歌番組のビデオを流していたのですが、
70年代の韓国にハマっていた方のツボにどんぴしゃり。
最後は店の人と一緒に、踊っておられましたね。
途中からは店の人も交えての宴会となり、
結局、終電ギリギリまで盛り上がることとなりました。
これだけ喜んで頂ければ僕としても本望。
初対面とは思えないほど、意気投合して楽しませて頂きました。
店名:チャムナム家(ちゃむなむちぷ)
住所:東京都新宿区百人町1-3-3サンライズ新宿1C
電話:03-3205-9233
営業:11:30~翌0:30
定休:なし
※この店は『東京 本気の韓国料理店』のP46にも紹介されています。
<過去の関連日記>
(04月14日)新大久保「チャムナム家」でタットリタン。
(04月19日)新大久保「チャムナム家」でタットリタン。
(04月20日)新大久保「チャムナム家」でキムチチゲ。
(10月12日)新大久保「チャムナム家」でテンジャンチゲ。
(12月06日)新大久保「チャムナム家」でユッケジャン。
▲(2006年)
▼(2007年)
(01月15日)新大久保「チャムナム家」でユッケジャン。
(02月04日)新大久保「チャムナム家」でまかないごはん。
(05月19日)新大久保「チャムナム家」でタットリタン&スユク。
(05月25日)新大久保「チャムナム家」でダブル鶏&出前料理。
(06月27日)新大久保「チャムナム家」でテジカルビ。
(07月11日)新大久保「チャムナム家」でツアーご招待。
(11月11日)新大久保「チャムナム家」でお会いした皆様へ。
(11月26日)新大久保「チャムナム家」でオモニの誕生日会。
(12月03日)新大久保「チャムナム家」で『Suッkara』の取材。
(12月13日)新大久保「チャムナム家」でプデチゲ。

しばらくいい調子で更新を続けておりましたが、
またも多忙を言い訳に、ずいぶん停滞させてしまいました。
いろいろ報告しなければならない記事があるのですが、
取り急ぎ、お仕事やイベントに関するものをまとめます。
まず冒頭の写真。
今年1月に出かけた取材旅行の成果がまとまりました。
媒体は『るるぶ韓国ソウル・釜山・済州島’09』。
ソウル、釜山、済州島の飲食店を合計20店舗以上紹介しました。
しかも通常の取材でなく、顔出し企画になっています。
各飲食店で取材している姿や、美味しそうに食べている姿など、
僕のアホ顔がページのあちこちに挿入されています。
すっかり仕事を忘れて楽しんでいるように見えますが、
まったくもってその通りという、幸せいっぱいな仕事でした。

ほかにも別冊ページで料理の解説をしていたり。

韓国マナーの特集などもアホ顔満載でお届けします。
「あれ、隣のおとうさん、どこかで見たような?」
と気付いた方は、古くからの新大久保通。
「チャムナム家」の創業オーナーにご協力頂きました。

こちらはNHKのテレビ「ハングル講座」のテキスト。
チンチャトークでおなじみのヒョンギさんもレギュラーです。
そして僕のほうもテキストの後半部分で連載をスタート。
前号まで4年間続いた師匠の「ソウルエレガンス」の後釜として、
韓国の地方料理について書かせて頂くことになりました。
タイトルは「マシッソヨ!紀行」となっております。
韓国のあちこちを旅しつつ、美味しいものを語る予定。
これでますます、今年は韓国に行く理由ができました。
また、毎日新聞社の『毎日夫人』でも4月から連載スタート。
毎日新聞の契約世帯に配布される、無料の小冊子です。
「四季 韓流の食卓」というタイトルで月に1回。
季節の料理と、それが食べられる日本のお店紹介を書きます。
第1回はタンピョンチェを取り上げ、お店は麻布の「文家」。
写真が大きいので、本当にきれいなページに仕上がっています。
一般売りはしていないので、契約世帯の方しか読めませんが、
あるいは図書館などに行くと、あるのかもしれません。
興味のある方は、ぜひ探してみてください。

あとはイベント、オフ会情報を予告としてちらほら。
まずは恒例のチンチャトークが23日(土)に予定されています。
残念なことに、ヒョンギさんは生放送と重なってしまい、
第5回は欠席ということになってしまいました。
テキストの表紙にも掲載されていたように、
4月からはNHKテレビ「ハングル講座」でその姿を見られます。
芸人魂でぶつかるヒョンギさんの実力をご覧ください。
なお、第5回「チンチャトーク」の要項は以下の通り。
空席はわずかですが、まだ残っているとのこと。
ご都合のよい方は、ぜひご来場ください。
========================
題目:第5回「八田りチングのチンチャトーク」
日程:2008年3月23日(日)
時間:14時45分開場(15時開演)、16時30分まで
場所:烏鵲橋(オザッキョ)2階
料金:1人1500円(税込)
定員:60人
申込:下記参照
締切:2008年3月19日(金)まで
主催:チンチャトーク実行委員会、KJナビゲーションズ
協力:よしもとクリエィティブエージェンシー
<申込方法>
1、メールで申し込み。宛先「htevent26@yahoo.co.jp」
2、FAXで申し込み。宛先「03-3226-0710」
(氏名、参加人数を記載しご送付ください)
※メールには「KJハングル3月イベント係」とご記載ください。
※イベントに関しての電話での受付やお問い合わせは出来ません。
※料金は当日会場でお支払いください。お釣りのないようにお願いします。
<会場>
烏鵲橋(おざっきょ)
東京都新宿区新大久保1-12-27
03-5155-7294
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-623.html
========================
なお、第6回は4月29日(火)を予定。
火曜日ですが、その日は「昭和の日」で祝日です。
場所はかわらず「烏鵲橋」の予定です。
そして、豊島区オフ会もそろそろ準備に入ります。
僕の日程がまだ確定しませんが、4月下旬が濃厚。
近いうちに、正式な告知を行いますのでぜひご参加ください。
これまで行った、板橋区オフ会、北区オフ会の盛り上がりは下記参照。
(12月21日)中板橋「カボチャ屋」で板橋区オフ会1次会。
(02月24日)赤羽「松花」で北区オフ会。

もうひとつ。先日、この方々と飲みました。
えらく楽しそうに乾杯しているのは「てじまぅる」のみなさん。
第2回の「出前オフ」をどうするか相談に行ったのですが、
それはまた趣向を凝らしつつ、5月頃の開催を目指します。
ちなみに「てじまぅる」系列のフリースペース、
「イーストアジアン新宿」では、ブリの解体ショーを企画中とのこと。
これまで金華豚、桃園豚の解体ショーにも参加してきましたが、
美味しく、楽しく、勉強になる、というのが魅力です。
ブリのメウンタン(辛いアラ汁)も作るということなので、
僕も参加させて頂こうと思っております。
詳細は下記アドレスより、「てじまぅる」の公式ブログをごらんください。
「てじまぅる」公式ブログ
http://ameblo.jp/tejimaul/entry-10070057879.html
ちなみに、ブリの解体ショーではサプライズも準備とのこと。
さらにすごい食材が控えているということも聞きましたが、
ブログでは書かないように、としっかり釘を刺されました。
ブリ以外のお楽しみにも、ぜひご期待ください。
もうひとつ。インフォメーション。
『魅力探究!韓国料理』でオビを書いてもらった黒田福美さんが、
なにやらまた大きな仕事に着手されているようです。
太平洋戦争時に日本人特攻隊員として亡くなった、
朝鮮出身の兵士を慰霊する、帰郷記念碑を建立するとのこと。
兵士の故郷である慶尚南道泗川(サチョン)市などの協力を得て、
5月10日に除幕式が行われる予定とのことです。
なお、それに伴い日本から旅行ツアーも組まれるそうです。
除幕式、慰霊登山、市内観光などがツアーの内容です。
詳細については、下記ページをごらんください。
黒田福美プロデュース
日韓交流「帰郷記念碑」除幕式参加の旅
http://www.sanshin-travel.com/specialsite/unveilingceremony/index.html
手元にあるイベント、オフ会情報などをまとめましたが、
確か、まだまだお伝えすべきことがあったはず。
きちんと整理して、目の前の仕事もしっかり片付けて、
ブログも更新しつつ、またお伝えしたいと思います。
もう少々お待ちください!

3月3日に復活オープンを遂げた銀座「韓国薬膳はいやく」。
さっそく足を運んでみましたが、内観も外観も以前のそのまま。
「閉店→営業再開」という流れを知らなければ気付かないほど。
単純な一時休業ぐらいにしか、思えないような雰囲気です。
というか、閉店期間もわずか3ヶ月ほどですしね。
ランチで毎日のように訪れる人でなければ、
そんなことがあったなんて、気付かないぐらいかもしれません。
事実、心配していたメニューもほとんど変化がなく、
以前と同じ料理を、以前と同じ価格で味わえるようです。
営業的な不振での閉店ではないと聞いておりましたが、
こうやって変わらぬ姿を見ると、本当にそうなのでしょうね。
もろもろのリニューアルを期待と不安ないまぜで行きましたが、
ほぼそっくりそのままの状態で、営業が始まっておりました。
20時半まではコースのみ、というスタイルも以前と同様。
この部分は個人的にアラカルトも可、という変化を期待したのですが、
前後の組み立てを意識する、という部分もおそらくあるのでしょう。
この日は5人というメンバーだったので、
サムゲタンコースと痩身コースをそれぞれ注文しました。
冒頭の写真は、両方のコースに共通する最初の一品。
チャッチュク(松の実粥)でまず食欲を目覚めさせます。

同じく両コース共通の前菜3種。
菜の花のヤンニョム和え、トマトとワカメのサラダ、
刻んだニラをたっぷり入れたヤンニョム豆腐。
相変わらず見た目にもきれいな料理が並んでいます。

中肴4品までがコースの定番となっているようですね。
左上が和牛イチボのユッケ(韓国式の牛刺身)。
右上がカンジャンケジャン(ワタリガニの薬味醤油漬け)。
左下が松の実ソースのチャプチェ(春雨炒め)。
右下がマグロの脳天のフェ(韓国式刺身)。
見事なまでに気合の入った料理ばかり。
銀座の高級店ならではという、本領発揮の品々です。
と、そこへ……。

中肴4品にも入っていたカンジャンケジャンが1匹登場。
以前、取材させて頂いたときの副料理長さんが、
今度は料理長に就任したとのことで挨拶に来てくれました。
カンジャンケジャンはこの店の隠れた実力派メニュー。
とろとろになった味噌がしっかり見えますよね。
基本的にはアラカルトで注文する料理なのですが、
この日はサービスということで頂いてしまいました。
コースに足してシェアすると、全体がさらに豪華になる一品です。
個人的にはこのカンジャンケジャンを追加するか、
同じく名物の全州ビビンバを追加するかで悩むところですね。
どちらも都内屈指の味わいであることを保証します。

このあたりからコースごとの内容に変化が。
こちらがサムゲタンコースにつく海鮮チヂミで……。

こちらが痩身コースにつく韓国風肉料理。
サンチュにプルコギ(牛焼肉)と芽ネギを乗せてあり、
韓国式に包んで食べるという料理です。

そしてこちらがサムゲタンコースのメイン。
ということは、いうまでもなくサムゲタンですよね。
ひな鶏の腹に高麗人参やもち米を詰めて煮た料理ですが、
この店ではもち米に紅麹を混ぜて独特の風味を出しています。
こってり濃厚でありながら、ほんのりとした甘さを感じる味わい。
薬膳料理を掲げるこの店の看板料理でもあります。

痩身コースのメインはスンドゥブチゲでした。
2人前からのコースもありますが、1人前のコースもあり。
別のものを頼んでシェアして食べるのもひとつの選択肢です。

最後にはデザートが出てコースは終了。
左下にあるメインデザートは高麗人参のプリンでした。
ほかにも全部で3種ほどの選択肢から選ぶことができます。
といった感じで復活オープンを確認してきました。
銀座の名店が帰ってきたのは喜ばしいですね。
銀座は韓国料理の新激戦地にして最先端を行くエリア。
競争の激化とともに、さらなる進化が生まれそうな予感です。
店名:韓国薬膳はいやく
住所:東京都中央区銀座4-10-10銀座山王ビル地下1階
電話:03-3547-3526
営業:11:30~15:00、17:30~23:00(月~金)、11:30~15:30、17:30~23:00(土、祝)
定休:日曜日
http://www.yakuzenhaiyaku.com/
<過去の関連日記>
(03月28日)銀座「韓国薬膳はいやく」でパンゲタン。
(11月17日)銀座「韓国薬膳はいやく」が181店舗目。
▲(2007年)
▼(2008年)
(02月25日)銀座「韓国薬膳はいやく」復活のお知らせ。

新大久保の「オムニ食堂」といえば90年代前半からの有名店。
新大久保に4店舗あるほか、赤坂、三軒茶屋にも進出しています。
ただ、以前は直営の支店でしたが、今は本店だけの営業みたいですね。
あとは経営者が入れ替わり、新たな店として営業しているとのこと。
看板はそのままに、経営者が変わるというのはいかにも韓国式ですが、
僕も本店の取材で話を聞くまでは事情を知りませんでした。
新大久保以外でも、赤坂店はすでに閉店していますが、
三軒茶屋店も昨年11月より新オーナーに代わったとのこと。
それだけなら、ふーん、という話で終わりますが、
三軒茶屋にお住まいの方から、
「三軒茶屋のオムニ食堂がうまいんですよ!」
という熱烈なお誘いを受けてご一緒させて頂きました。
土曜日の夜だったのですが、驚くべきことに店の前には行列。
ちょうど割引サービスをしていたというのもありますが、
新大久保でも行列のできる店って数えるほどですからね。
お誘い頂いた々が信頼できる韓国通ということもありましたが、
店頭の行列を見て、期待値がぐんと跳ね上がりました。
基本的なメニューは以前のものと変わらない様子。
定番の家庭料理から、まずは冒頭のナクチボックム(タコ炒め)。

チャプチェ(春雨炒め)。

トゥブギムチ(豆腐キムチ)といったあたりを注文。
ほかにもチョッパル(豚足)、キムチ盛り合わせ、
ナムルの盛り合わせ、といった料理が並んでおりました。
家庭料理を中心としたメニューチョイスですが、
店内は焼肉メニューを中心に頼んでいる人が多かったですね。
場所柄まだ、「韓国料理=焼肉」なのかもしれません。
ただ、ここまで出てきた家庭料理はなかなかに見事。
基本的な味付けがしっかりしているうえにボリュームもたっぷり。
地元密着型の「いい韓国家庭料理店」の公式に当てはまります。
済州島出身のお母さんが厨房を切り盛りし、
息子さんが店長としてホールを預かるという営業形態。
こういう店は信頼が置けるんですよね。
なるほど、三軒茶屋の方が絶賛する理由がわかりました。

シメにはテンジャンチゲと、もうひとつこんなスープを注文。
この日、会話の中に出てきてえらく盛り上がった……。

ウゴジタン(菜っ葉のスープ)です。
白菜の外葉を軽く干していれることで野菜の甘味が出ます。
韓国ではよく食べられる手軽な家庭料理ですけどね。
地味ながら食べると実に心温まる一品です。
2次会は三軒茶屋に住む方のご自宅へと移動。
これまた話が非常に盛り上がり、夜遅くまで楽しませて頂きました。
楽しい三軒茶屋の夜をありがとうございます! >三軒茶屋の方
店名:オムニ食堂三軒茶屋店
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-36-3三軒茶屋オリンピック103号
電話:03-3410-7749
営業:11:00~翌2:00
定休:なし
<過去の関連日記>
(11月26日)新大久保「オムニ食堂新大久保店」で早朝キムチチゲ。
▲(2006年)
▼(2007年)
(05月26日)新大久保「オムニ食堂新大久保店」でテンジャンチゲ。