
3泊4日の韓国出張から帰ってきました。
妙な棒を持った写真を出発前に貼っておりましたが、
これについては12月頃に報告できると思います。
詳細は語れませんが、非常に楽しい取材でした。
その前の記事までに書いたぶんで大阪の話もひと段落。
次回また大阪に行く機会が12月にひとつ確定しているので、
そのときまでにじっくり情報の整理をしておきたいと思います。
といった感じで、韓食日記は普段通りの更新に。
大阪から戻って東京で食べたぶんの韓国料理を、
ちょっと遅くはなりましたが、まずはアップしていく予定です。
冒頭の写真は、渋谷で食べたランチ。
1人前にしてはいろいろな料理が混ざっておりますが、
ランチバイキング形式の店で、全制覇を目指した結果です。
まあ、結果的に全部は食べられませんでしたけどね。
ごらんの通り、手前にあるごはんと……。

コッケタン(ワタリガニのスープ)がメイン料理。
最初はユッケジャン(牛肉の辛いスープ)かと思いましたが、
寸胴鍋をおたまであさると、ワタリガニが出てきてびっくり。
なかなかに豪華な汁物チョイスで嬉しくなりました。
たぶん、普通の人には味噌汁的な脇役でしょうけどね。
韓国的にはやはり、汁こそが何よりも重要なメインです。
ごはん、汁、何品かの副菜で、一応の食事形式が整います。
それだけに汁の充実というのは欠かせない要素ですよね。

副菜はモヤシのナムル、ゼンマイのナムル、大根のセンチェ、
白菜キムチ、ヨングンジョリム(レンコンの煮物)というラインナップ。
ここまでで基礎的な韓国料理の要素を網羅。
留学時代に学生食堂で食べた料理がこんな感じですかね。
とはいえ、さすがにこれだけでは寂しいので……。

韓国料理らしい、有名料理もバイキングに加わります。
左上:チェユッポックム(豚肉炒め)
右上:チャプチェ(春雨炒め)
左下:キムパプ(韓国式海苔巻き)
右下:チヂミ(韓国式お好み焼き)
さほど韓国料理に詳しくない人が見て、
あー、これこれ! となるメニューは重要でしょう。

あとはひと口サイズのサムゲタン(雛鶏のスープ)があったり。

同じくひと口サイズの冷麺があったり。
冷麺は器に麺だけが盛られており、
辛いスープと、辛くないスープを選んで注ぐシステム。
茹で卵やキュウリなどの具も好みで乗せられます。
この日はひとりで行きましたが、大勢でシェアしても楽しいでしょうね。
韓国料理って、もともと副菜もおかわり自由なのが普通だし、
もっとバイキング形式の店は増えてもよいのではと思います。
あとはもっと主菜になる料理が欲しいですね。
がっつり食べたい人には、少々物足りないような気がします。
また、韓国料理の弱点といわれるデザートも充実させて欲しいところ。
そのあたりが満たされれば、韓国料理のバイキングはもっと楽しいはずです。
いろいろな韓国料理を多くの人に知ってもらう機会にもなりますしね。
ちなみにこの店のランチはバイキングだけでなく、
ビビンバなどの単品メニュー、焼肉を含む定食類もあります。
近隣に勤める人であれば、便利な店かもしれませんね。
店名:李家ね
住所:東京都渋谷区神南1-20-5Navi Shibuya2階
電話:03-3464-8841
営業:11:30~15:30、17:00~23:30(月~金)、11:30~23:00(土、日、祝)
定休:なし
http://www.igane.jp/
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本日から3泊4日でソウル出張です。
何をしたいかは、仮にわかっても言わないでください。
そのうち媒体も含めて発表させて頂きます。
出張期間中はブログの更新を休みます。
大阪の記事もひと段落したので、
その間に東京で食べた店についてもアップしなきゃですね。
そしてひとつお知らせ。
明日の早朝、日本テレビの「あさ天サタデー」に出ます。
以前もパッピンスの特集で出させて頂いた番組です。
早朝5時台の放送で、しかも関東ローカルの番組ですが、
頑張って起きられる方はぜひ見てください。
あさ天サタデー
http://www.ntv.co.jp/asaten/
<過去の関連日記>
(05月23日)明日早朝5時に日本テレビ出演予定。

韓国料理を食べたけれどもブログに書かない。
これだけ毎日、韓国料理の記事ばかりを書いていますが、
そんなお蔵入りのネタが実はもっとあったりします。
1、ブログの更新が追いつかずに諦めるケース
2、お店から写真撮影を断られて記事化を控えるケース
3、あまりにいい店なので黙っていようと書かないケース
4、酔っ払いすぎて、何を食べたのかも覚えていないケース
今はいちばん多いのが1のケースですかね。
かつてはできるだけ全部記録しようと頑張っていましたが、
追いつかなくなったので、最近はけっこう諦めています。
「一緒に食べたはずなのに出てこない!」
という方もいると思いますが、申し訳ない限りです。
新規店の場合や、重要な情報を含んでいる場合は、
遅くなってもできるだけアップするようにしていますけどね。
2のケースは稀ですが、ごくたまに出会います。
写真を撮るときは必ず店の人に一言許可を取るので、
遠慮して欲しいといわれたときは、すぐに諦めます。
むしろ写真に気を遣わなくてよいので個人的には嬉しかったり。
仕事を放棄して、プライベートモードになる瞬間です。
3のケースはほとんどありません。4はたまにあります。
写真は残っているけれども、記憶がないのでどうにもならない。
フードコラムニストにあるまじき失態だといえましょう。
で、もうひとつあるのがこんなケース。
5、プライベートではなく仕事で食べているケース
ごくごく稀に取材で行って、ブログに書くこともありますが、
あくまでも仕事は仕事なので、きっちり線を引くようにしています。
まあ、ほとんどの取材先にはプライベートでも行っているので、
ブログにまったく出てこないということは少ないですけどね。
取材でしか行けないイレギュラーは「高矢禮」のような高級店とか。
そしてもうひとつありました。
前回の大阪出張時にスンドゥブチゲの取材を兼ねました。
スンドゥブチゲは押し固めずに作る柔らかな豆腐の鍋料理。
専門店のオープンは東京よりも大阪のほうが早かった経緯があります。
そんな大阪のスンドゥブチゲ事情を、より詳しく知りたかった。
取材自体は非常に有意義でしたが、仕事にしたのでブログには書けず。
こういう店こそブログでも紹介したいなぁ……。
という思いが、ひょんなことから今回実現しました。
大阪の市街地から電車に乗って30分ほど。
箕面市に位置する「soontubu OKKII箕面店」を再訪です。
と、店名を書くと微妙にわかりにくいんですけどね。
「OKK 2」にも見えますが、アルファベット大文字の「I」が2つ。
カタカナでは「スントゥブ オッキー」と読むのが正解です。
冒頭の写真は、和牛のスジ肉、スネ肉を加えたスンドゥブチゲ。
トッピングの珍しさからわかるように、「LA式」のスタイルです。

スンドゥブチゲは純然たる韓国料理ではあるのですが、
アメリカに移民した韓国人によって、大きな進化を遂げました。
・辛さを選ぶことができる(まったく辛くないアレンジも可)
・具のトッピングを選べる(海鮮、肉、餃子、キノコなど)
・スープを濃厚な牛骨ベースにする(韓国ではアサリなど)
・ファミリーレストラン風のきれいな内観とサービス
といった工夫が代表的として語られている内容。
もちろん店によっても多少の違いはありますが、
こうしたスタイルは、現在の韓国にも逆輸入されています。
ロサンゼルスのコリアンタウンを中心に広がったことから、
その土地の名前を取って「LA式」と呼ばれるようになったとか。
日本で展開する専門店も、ほとんどがこの「LA式」です。
卵を自分の好みで割り入れる、というスタイルもLAっぽいですが、
古い専門店などを見るに、昔から韓国でもあったようです。
ソウルにあるほとんどの店が最初から割り入れていますけどね。
逆に釜山のような南部地域は卵を入れること自体稀だそうです。

注文ごとに石釜で1人前ずつごはんを炊くスタイル。
料理を待つ時間はかかりますが、味は格段によくなります。
ごはんを茶碗に移したら、石釜には水かお茶を注いで粥状に。
味のないオコゲ湯という感じですが、食べると舌がさっぱりし、
また食後には消化を助ける働きをもっているといいます。

食後には柚子茶がサービスで出てきました。
こういう細かな心配りが嬉しいですね。
「soontubu OKKII」は2003年10月に豊中市でオープン。
僕が取材でも行き、この日も訪れた箕面店は2店舗目です。
ほかにも福島店……といっても東北ではなく大阪市内の。
合計で3店舗が営業をしているそうです。
聞くところよると箕面や豊中はセレブな方が多いのだとか。
ほとんどのスンドゥブチゲが、ランチ1380円、ディナー1680円と、
やや高めの設定ですが、行列ができるほどの人気を博しております。
と、それだけ書くと富裕層の心をつかんだだけに聞こえますが、
実際は豆腐も手作りだし、和牛や広島産の牡蠣など高級食材も使用。
それだけの仕事をして、妥当であると判断されている気がします。
個人的な印象ですが、東京ではこの値段設定だと厳しいような。
これまでの記事で大阪の韓国料理事情をあれこれ書きましたが、
ひとつイレギュラーのように見えるのが、このスンドゥブチゲ人気。
ただこれも氷山の一角で、なにやら本質が眠っているように思います。
このあたりも含めつつ、考察をさらに進めてみたい大阪取材。
とりあえずこれで今回食べてきたお店の紹介は全部です。
最後になりましたが、この店に誘って頂いた皆様に感謝。
この店に来る前の交流会も含めて、貴重な経験になりました。
また、お邪魔できる機会があればと思います。
店名:soontubu OKKII箕面店
住所:大阪府箕面市坊島4-9-10
電話:072-725-0114
営業:11:00~23:00(月~金)、11:30~23:00(土、日、祝)
定休:なし
http://www.okkii.com/

大阪の記事が続いておりますが、ちょっとお知らせを挟みます。
写真は今年3月に全州で食べてきた絢爛豪華なビビンバ。
この全州ビビンバを食べに行くツアーを呼びかけておりましたが、
先週、旅行社から連絡があり、無事に催行されることとなりました。
17名募集で17名集まらないと催行されないと聞いていましたが、
結局、そこまでは集まらずとも、少人数でも実施と決まった模様です。
少人数のほうが小回りもきくし、一体感も持てると思うので、
アテンドする僕としてはむしろ、ありがたかったりするんですけどね。
とはいえ、旅行社のほうは人数が多いほどよいのが道理。
ギリギリまで、参加者の募集を続けるということですので、
もしご興味ある方がいらっしゃいましたら、ぜひご参加ください。
全州でうまいビビンバを食べつつ、夜は飲んだくれましょう。
全州ビビンバと韓食の魅力を探る旅
10月12日(日)~10月15日(水)
http://sanshin-travel.com/original/experience/entry/000398.html

さて、こちらは9月20日に発売の『月刊Suッkara vol.33』。
2ヶ月前に突然の休刊を宣言して、おおいに驚きましたが、
このほど無事に復刊し、再び書店に並ぶこととなりました。
復刊号の特集は慶州ですか。懐かしいですねぇ。
僕もかつて取材で、あちこちぐるぐると回った経験があります。
山間に点在する仏像を拝みながらの南山登山や、
自転車をレンタルして、市内の爆走は楽しかったですね。
2002年の記事なので、情報はだいぶ古いですが、
いまよりぐっとアホな姿で頑張っております。
いずれも長文なので、ヒマな方だけアクセスしてみてください。
慶州のおすすめコース第1弾~自転車疾走記
http://www.seoulnavi.com/area/area_r_article.html?id=1080
慶州のおすすめコース第2弾~世界遺産紀行
http://www.seoulnavi.com/area/area_r_article.html?id=1084
慶州のおすすめコース第3弾~東海岸かに紀行
http://www.seoulnavi.com/area/area_r_article.html?id=1089
慶州のおすすめコース第4弾~南山登山コース
http://www.seoulnavi.com/area/area_r_article.html?id=1090

本題からずれましたが、復刊号には僕らの記事も載っています。
8月に行った、第10回「八田りチングのチンチャトーク」のリポート。

11月に開催される、ビビンバとはまた別のツアーのお知らせも。
こちらは僕とチングの2人が、それぞれソウルの得意分野を案内する、
「ソウル・チンチャツアー」ということで名前がついております。
僕が飲食店を案内し、チングの2人はお笑いライブなどをご案内。
夜はみんなで楽しく飲んだくれる、というツアーになる予定です。
こちらも絶賛参加者募集中。詳細は下記をご覧ください。
ソウル・チンチャツアー
11月14日(金)~16日(日)、16日(日)~18日(火)
http://www.mrt.co.jp/menu18.htm

第12回「八田りチングのチンチャトーク」も絶賛募集中。
今回は午前の部をいつもの「ナビコリア」で行い、
午後の部を職安通りの「韓国館」で初開催します。
要項は以下の通り。ふるってご参加ください。
==========================
◎日程:2008年10月19日(日)(1)11時開演。(2)15時開演。
(開場はいずれも開演15分前)
◎出演:チング(吉本興業。慎一、ポカ)、八田靖史(コリアンフードコラムニスト)
◎会場
(1)11時開演
新宿職安通り、韓流ショップ「ナビコリア」 定員30人。
新宿区歌舞伎町2-19-10金嶋ビル3階。電話03-3232-0071
(「韓国広場」先。ハナマサ向いのビル3階。1階が喫茶店「ロッジ」)
HPで場所を確認下さい http://www.navinavikorea.com
(2)15時開演
韓国料理「韓国館」 定員60人。
新宿区歌舞伎町2-41-8植木ビル1階。電話03-3232-2989
(職安通り。セブンイレブン真向かい)
HPで場所を確認下さい http://www.kankokukan.jp/
◎入場料:1人1,500円(電話予約は必ずつり銭の無いようにご持参下さい)
◎お申し込みと販売方法:(1)と(2)いずれも9月16日(火)16時受付開始。
(第11回会場で予約のみ受付。後日ナビコリアでチケット引取り下さい)
(1)ナビコリアへ電話予約(03-3232-0071)
(2)ナビコリア店舗でチケット購入。
◎ご注意:今回、メール予約はありません。電話予約の方もナビコリアでチケットを引取り下さい
◎ イベントが主催者事情で開催できない場合のみ代金を払い戻しいたします。
◎主催 チンチャトーク実行委員会、ナビコリア
日韓通訳・翻訳と韓国語教室の㈱KJナビゲーションズ
KJナビHP http://www.kjnavi.co.jp/
◎協力(株)よしもとクリエイティブエージェンシー
==========================

10月4日に開催される「百歳酒新商品お披露目会」も募集中。
参加が微妙だった僕も、無事参加できることと確定しました。
お披露目会の詳細については下記の記事をご参照ください。
百歳酒「新商品お披露目会」のお知らせ。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-791.html
とりあえずお知らせは以上です。
大阪の記事をあと1、2本程度書いたら、
また通常通りの更新に戻る予定です。

前回の記事でコリアンタウンの形成過程に触れた通り、
心斎橋の隣に位置する島之内は新大久保によく似ています。
繁華街で働く人たちが、ベッドタウンのように使う生活の町。
韓国料理店や、韓国食材店が集まっているエリアです。
……といっても新大久保とは規模が違いますけどね。
島之内と呼ばれるエリアをうろうろ歩いてみましたが、
韓国関係の店は30軒前後といったところでしょうか。
看板を見ているだけなので、実際にはもっと多いかもですね。
東心斎橋までを含めると、さらにもっと増えるはず。
ちなみに今回、チンチャトークを主催してくれた会社は、
まさに島之内のド真ん中という恵まれた場所にありました。
会社から数十秒で韓国料理店の入口をくぐれます。
その中でもお勧めの1軒として紹介されたのが、この店でした。
カウンター席が店の半分を占める、こぢんまりとした造り。
お店はお母さんと、息子さんが切り盛りしています。
ひと昔前までは新大久保でもこんな店が多かったですね。
冒頭の写真は、ボリュームたっぷりのカムジャタン。
豚の背骨とジャガイモを煮込んだ鍋ですが、
そこにエゴマの葉と、エゴマの粉がたっぷり入っています。
こちらの店では味噌の甘さを強調した味付けでしたね。
ちなみに手タレをしてくれているのはチングの吉井さん。
「ジャガイモもっと上げたほうがいいですか?」
と細かな気を使ってくれました。
最近、一緒に食事をする機会が多いので、
「あ、ちょっと待ってください。写真撮るんで」
とほかの方に了解を取ってくれたりもしています。
芸人さんを助手扱いしているようで申し訳ない限りですね。

ずらり並んだパンチャンは家庭料理店の証。
ケランマリ(卵焼き)が出るだけで大喜びの僕ですが、
その裏にジョン(野菜や白身魚の衣焼き)まで隠れていました。
充実したラインナップでなんとも嬉しい限りです。

海鮮チヂミをつつきつつ……。
ふと、思ったんですが、関西のネギは甘みが強いような。
他の店でも感じたのですが、漠然とした発見で自信はありません。
チヂミを食べていて、あれ、普段よりも……? という程度。
関西では緑色をした葉の部分を主に利用し、
関東では白い根の部分(根深ネギ)を主に利用する。
そんな薀蓄が頭の中をふらふら駆け巡りましたが、
関東でもチヂミに使うのは、緑の部分が多い細ネギ。
ぼんやりとした仮説として一応書いておきますが、
どなたか情報のある方は、ぜひ教えてください。
かつて細ネギの名産地であった釜山の東莱村が、
パジョンの本場として現在まで評価されているように。
日本でも美味しい地場のネギを使ってチヂミを作ったら、
とびきりのチヂミになるのでは、などと夢想しました。

シメはこの店の名物であるテンジャンチゲ(味噌チゲ)。
なんでも、自家製のテンジャンを韓国から持ってきているとか。
じんわりと甘みが後を引く、素朴な味のチゲでした。
「ここのテンジャンチゲが大好きなんですよ!」
と紹介してくれた方が熱く語っておられましたが、
確かにこんな店が会社の近所にあったらいいですね。
この島之内エリアもぜひまたもっと探索したいところ。
あれこれ看板の名前だけは目に焼き付けてきましたが、
いかんせんどこが美味しいのか情報が足りません。
ニューカマー系のいい店、このあたりにも眠っていそうですね。
店名:チャミ
住所:大阪府大阪市中央区島之内2-7-19
電話:06-6212-9995
営業:調査中
定休:調査中

1次会の「Korean Kitchenまだん心斎橋店」を出て、
有志だけの小規模な2次会へと移動しました。
僕個人としては3次会になるんですけどね。
心斎橋からすぐ隣の東心斎橋へと徒歩移動。
前回も驚きましたが、ほんの10分少々歩くだけで、
同じような繁華街でもハングルの看板がぐっと増えます。
そのまままっすぐ行くと堺筋という大きな通りにぶつかり、
渡った先の島之内というエリアにも韓国料理店がたくさん。
「この堺筋がちょうど職安通りですよ!」
と説明してくれた方がいらっしゃいましたが、
面白いことに図式が新大久保とほぼ同じでした。
まず「歌舞伎町=心斎橋」という大きな繁華街があり、
そこでは出稼ぎにきた多くの韓国人が働いています。
その韓国人は職場から近い隣町の「新大久保=島之内」に居を構え、
生活の場とするため、自然と韓国人向けの店も増えることに。
それが食堂であり、スーパーであり、美容院であり、その他であり。
結果的に境界線となるのが大通りである「職安通り=堺筋」。
ニューカマーの街としての形成過程がそっくりなのには驚きました。
ちょうど職場エリアと生活エリアが交じり合うのが東心斎橋。
韓国系の飲食店のみならず、K-POPバーなどもあるとのこと。
その中の1軒に入り、2次会の場としました。
そこではビールやカクテルなどを中心に飲んでいたのですが、
すぐ近くの店から、キムパプ(のり巻き)を出前できたりも。
それが冒頭の写真、しっかりタンムジ(たくあん)もついています。

一緒に屋台風のトッポッキ(餅炒め)も登場。
これをつつきながら、わいわいと韓国話で盛り上がりました。

ちなみに出前をしてくれたのはこちらの店。
昼間の写真であるのは、6月の出張時に撮った写真だからです。
古くからの新大久保通ならわかるはずですが……。

大阪ではあの「双子のり巻き」が営業しているのです。
韓国に本店を持ち、歌舞伎町に店を出していたキムパプ専門店。
歌舞伎町では2007年9月頃をもって閉店してしまいましたが、
まさか大阪でその姿をもう1度見るとは思いませんでした。
同じ方が経営しているのか、それとも別にFC展開していたのか。
真実は店の方にでも直接聞いてみなければわかりませんが、
久しぶりに懐かしい味に出会えて感激でした。
このブログが始まった当初、2006年2月のことですが、
「恵方キムパプ」なんてアホな企画も実施しましたね。
全員無言の奇妙なオフ会に協力してくれたありがたい店です。
いずれまた直接足を運び、話を聞いてみたいですね。
歌舞伎町時代に通った懐かしい思い出がよみがえりました。
店名:双子のり巻き
住所:大阪府大阪市中央区東心斎橋2-6-1
電話:06-6212-2009
営業:18:00~翌4:00
定休:日曜日、祝日

鶴橋「Korean Kitchenまだん鶴橋店」にて会食の後、
一同でそのまま「Korean Kitchenまだん心斎橋店」へと移動。
同じ店の本店から支店へとハシゴをする宴会は、
その当事者たちですら微妙に笑ってしまう展開です。
まあ、盛り上がりすぎて心斎橋店にも行きましょう!
という展開だった訳ではなく、そちらももともと設定されていた席。
翌日がチンチャトークということでの関係者前夜祭です。
鶴橋本店も場所柄、非常に雰囲気のある店ですが、
心斎橋店は繁華街のド真ん中なので使い勝手が抜群。
前回、大阪オフ会に利用した理由もそこにあります。
総席数175席と、キャパもずいぶん広いですしね。
僕らが到着する頃には、すでに宴会も始まっており、
料理もずらずらとテーブルに並んでおりました。
冒頭の写真は、副菜を盛り合わせたプレート。
キムチ、ナムル、チャプチェ(春雨炒め)などが乗っています。

注文のところを見ていないので詳細が不明ですが、
確か、豆腐サラダ……だったように記憶しています。

こちらは蒸し豚のポッサム(豚肉の葉野菜包み)。
東京では茹で豚のポッサムを多く見かけますが、
大阪では蒸し豚のほうが主流になっています。
韓国でも専門店では稀に蒸し豚のポッサムを見ますね。
テーブルに大きなせいろを運び、火にかけてくれることもあり、
その場合は最後まで冷めない状態で楽しむことができます。

こちらは濃厚な豚チーズチヂミ。
チーズが入ったチヂミもだいぶ一般的になりました。
こってりとしたチーズの味わいは韓国料理によく合います。

大阪といったらこれ。
真四角の鉄板でホルモンを炒め煮る「ちりとり鍋」。
鉄板の形状がちりとりに似ていることから名付けられたとか。
ただ今回、簡単なアンケートを取る機会があったのですが、
大阪の方々でも、知らない人は多いみたいですね。
この店での「鉄板鍋」という料理名を採用しておりますし、
俗称として使われていても、「ちりとり鍋」派はむしろ少数の模様。
東京では少しずつ「ちりとり鍋」の名が浸透してきているだけに、
本場とのギャップに少し驚きました。

残り汁にはうどん。
ごはんやラーメンなどを入れても美味しいですが、
本当はうどんを入れるのが正しい、との話をよく聞きます。
旨みの染み出た汁を、最後まで味わうには必須のシメですね。
といった感じに前夜祭を楽しんでみましたが、
1軒目とほとんど料理が重ならなかったのがすごいですね。
HPを見る限り、鶴橋、心斎橋をはじめとした大阪エリア以外に、
神戸、京都といった関西各地に支店を展開している模様。
いずれはぜひ東京にも進出してきて欲しいお店ですね。
大阪式の韓国料理を、東京でもぜひ食べさせて欲しいです。
店名:Korean Kitchenまだん心斎橋店
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-5-7グルメコレクションセーナ3階
電話:06-6121-7788
営業:17:00~翌0:30(月~木、日、祝)、17:00~翌2:00(金、土、祝前日)
定休:なし
http://www.madan.co.jp
<過去の関連日記>
(06月11日)心斎橋「KoreanKitchenまだん心斎橋店」で大阪オフ会
(09月16日)鶴橋「Korean Kitchenまだん鶴橋店」で社長とごはん。

前回の大阪出張時に、オフ会を開きました。
その会場となったのが「Korean Kitchenまだん心斎橋店」。
こちらの店が大阪での最初の食事であったため、
韓食日記においては記念すべき初めての大阪記事となりました。
それだけでも充分にめでたいことですが、予想外だったのは、
その記事に店の社長さんから直接コメントを頂いたこと。
その縁から今回、本店で一緒に食事をする機会が生まれました。
社長さん、取締役さん、そして大阪チンチャトークを主催頂いた、
ピースブリッジの取締役さん、という豪華な顔ぶれでの食事です。
大阪の韓国料理事情など、いろいろ貴重な話を伺えました。
そして頂いた料理のほうも、社長さんチョイス。
「まだん」は大阪でもモダンなイメージの韓国料理店ですが、
出てきた料理を見て、大きな発見をすることになります。
冒頭の写真は、スープ状のコブクロたたき。
原型は済州島料理のセッキフェ(豚胎児の刺身)でしょうか。
済州島には豚の子宮、羊水、胎児をそのまま刺身に仕立て、
粉唐辛子や他の薬味類を混ぜて食べる郷土料理があります。
東京でもしばらく前までは上野あたりで食べられたとか。
さすがに胎児入りのものはもう食べられないようですが、
コブクロ(子宮)だけのものは、いくらか残っているようです。
実際に東京で食べたことはまだないんですけどね。
それが大阪に行けば当たり前にある、とも聞いていましたが、
いきなり1品目として出てきたのがこれで驚きました。
コリコリとした歯触りのコブクロが細かく刻んで入っており、
酸味と辛味が折り重なった、冷たいスープと頂きます。
思った以上に爽快感あふれるさっぱりとした味わい。
真夏の暑い時期には、いいスタミナ源になりそうですね。

炒めずに和えて作る方式のチャプチェ(春雨炒め)。
全部の食材を一斉に炒めて作ることも多いですが、
丁寧に作るのであれば、素材を個々に炒めて最後に和えます。

面白いなと思ったのが、この豚キムチポッカ。
豚肉とキムチを炒めた料理ですが、
「まだんの挑戦状」というメニューに含まれています。
(2辛)辛口オモニの唐揚げ
(3辛)炎の焼鳥プルタッ
(4辛)痛い系青唐辛子のチヂミ
(5辛)ムチャぶり豚キムチポッカ
(6辛)そのまんま青唐辛子と特製味噌
(7辛)グツグツ熱辛キムチチゲ
(8辛)真っ赤なユッケジャンスープ
(10辛)最強ピビン麺
というメニューに辛い指数のぶんだけ唐辛子の絵がついており、
「あなたはどこまで食べられますか」、とあおっています。
ここまで書かれると、チャレンジしたくなるのが人のサガ。
ネーミングの面白さも相乗効果となっているでしょうね。

こちらも印象的だった蒸し物の盛り合わせ。
豚肉、鶏肉、ハチノス(牛の第2胃)などの蒸し物を、
大皿に盛り合わせて塩か、ヤンニョム(薬味ダレ)、
またはアミの塩辛につけて食べます。
東京ではこういう料理はあまり見ないですよね。
在日の家庭で作る、祭祀料理の系統だと思います。

サムギョプサル(豚バラ肉の焼肉)。
社長さんが焼いてくれたものを、取締役さんが葉野菜で包み、
「はい、どうぞ」と渡してくれる超VIP待遇に恐縮しきり。
申し訳ないくらいに贅沢な食べ方をさせて頂きました。

こちらのキムチは長芋で作ったもの。
シャクッっとした歯触りと、独特の粘り気が特徴です。

そして、今回「まだん」でぜひ食べたかったのがケジャン。
ワタリガニを薬味ダレに漬け込んだ料理ですが、
身を食べた後にもうひとつのお楽しみがあります。

ケジャンのタレと身の残りで作る絶品チャーハン。
温泉卵と韓国海苔を加え、全体を突き崩して食べます。
この2度美味しい、というのがなんとも嬉しいですね。
といった感じの料理を食べて思ったこと。
最初にも書いた通り「まだん」というのはずいぶんモダンな店です。
客層も若いですし、大阪各地に店舗展開もしています。
同じように展開を進めている店自体は東京にも多いですが、
料理のラインナップを見る限り、立ち位置が微妙に異なる気がします。
東京の韓国料理は新大久保に代表されるように、
80年代以降に韓国から来たニューカマーの料理が主流です。
そこをアレンジしつつ、新しい韓国料理がどんどん生まれており、
現在進行形で新しいタイプの店が注目を浴びてきています。
それとは逆に大阪は鶴橋、桃谷のコリアンタウンに代表されるように、
在日1世、2世が作り上げた焼肉店、ホルモン店が強く定着しています。
今里、東心斎橋、島之内あたりを中心にニューカマーの店も多いですが、
僕が見た限り、インパクトとしては東京ほどではないようです。
僕は韓国料理店のジャンルを個人的に、
第1世代:在日1世、2世の焼肉店、ホルモン店など
第2世代:ニューカマーの韓国家庭料理店
第3世代:コリアンダイニングなど新しい韓国料理店(+α)
と分類しているのですが、
この第3世代の出発点が違っているのだと思います。
東京ではほとんどが第2世代に対してのアレンジですが、
大阪ではそこに第1世代からのアレンジが色濃く影響している。
東京と大阪での韓国料理の根付き方がそこでよくわかります。
「大阪の韓国料理は本当に面白い!」
と僕が感激しているのはこういう部分でしょうね。
東京で少しずつ「ちりとり鍋」のような料理が進出しているように、
今後、大阪テイストの韓国料理は東京の韓国料理とも交じり合うはず。
どんな時代がやってくるのか、今から非常に楽しみです。
店名:Korean Kitchenまだん鶴橋店
住所:大阪府大阪市天王寺区舟橋町5-14ループ真田山1階
電話:06-6767-2525
営業:17:00~翌1:00(月~土)、17:00~23:00(日、祝)
定休:不定休
<過去の関連日記>
(06月11日)心斎橋「KoreanKitchenまだん心斎橋店」で大阪オフ会

スタートはハラミ。

これをカンテキ(七輪)に乗せて焼きます。

ハツ(心臓)、ウルテ(喉軟骨)、コプチャン(小腸)と……。

コリコリ(大動脈)。
大阪らしい幸せのラインナップです。
この店は大阪に住む友人に連れて行って頂いたのですが、
その誘い文句がまた魅力的で……。
「美味しいトガニタンの店があるんですよ!」
それを聞いた瞬間に身悶えする思いでした。
トガニタンとは、牛のひざ軟骨を煮込んだ濃厚スープ。
東京にも汁系韓国料理を専門とする店はいくつかありますが、
トガニタンが自慢、という店はあまり聞きません。
ソルロンタン(牛骨スープ)の専門店で一緒に扱う程度。
あとは家庭料理店で稀に見かけるぐらいでしょうか。
ひざ軟骨やアキレス腱をじっくりコトコト煮込むだけの料理なので、
手間と時間さえ惜しまなければ、作れない料理ではありません。
でも……。

この店のトガニタンはまったく別物でしたね。
ポタージュを食べているかのような超濃厚仕立て。
どれだけ煮込んだら、こうなるのかと驚かされました。
ただ写真を載せるだけでは、どんなにあがいても、
あのクリーミーな食感は伝わらないことでしょう。
「本場でもこんなトガニタンは食べたことがない!」
という衝撃を味わってきました。

そして、その興奮が冷めやらぬうちに……。
次の鍋が、また新たな興奮を与えてくれます。
見た目は普通のキムチチゲ(キムチの鍋)なのですが、
一口、すすったと同時に「!」という驚きに包まれる超濃厚味。
キムチチゲといえば、普通は豚肉でダシをとりますが、
ここの店では牛スジを煮込んだスープをベースにしているとのこと。
「その手があったか!」
と目からウロコが落ちました。
というより、自分自身の中に固定観念があったんでしょうね。
「キムチチゲ=豚肉」と知らぬ間に決め付けていた気がします。
ほかにも、同じような工夫をしている店はあるのかもしれませんが、
キムチチゲが持つ、さらなる可能性に気付かせてくれました。
その後も……。

テンジャンチゲ(味噌チゲ)。

ユッケジャン(牛肉の辛いスープ)と定番鍋が4連発。
焼酎で酔いの回った胃袋には、たまらない連続攻撃です。
今回もいろいろと大阪の店を巡りましたが、
この店はぜひまた行って、ゆっくり味わいたいですね。
飲むだけでなく、食事としても利用したいところ。
白いごはんをぶちこみながら、ワシワシと食べたいです。
あともうひとつ思ったこと。
この店、おそらく家庭料理のほうに比重があると思うのですが、
きちんとしたホルモンもあって、そこからスタートして楽しめます。
たぶん大阪ではごく当たり前の光景なのでしょうが、
個人的にはその流れ自体が新鮮に映りました。
東京の韓国家庭料理店でも、焼肉メニューはありますが、
家庭料理目当ての人が、そこに手を出すことはたぶん稀。
せいぜい豚焼肉から始めて、家庭料理に移行する程度でしょう。
全体的なホルモンレベルが高く、食生活に密着した、
大阪ならではの韓国家庭料理店事情なのでは。
比較検討をしていない思いつきレベルの仮説ですが、
気持ちよく酔っ払いつつ、そんなことを思いました。
店名:玉ちゃん
住所:大阪府大阪市東成区大今里西1-1-2
電話:06-6976-8878
営業:11:30~14:00、17:00~23:00
定休:日曜日

桃谷のコリアンストリートに位置する伝統茶カフェ。
前回の大阪出張でも地元の方に連れて行って頂き、
「ああ、こんな店が東京にもあったら……」
とため息をついたお店です。
300円からという破格値で伝統茶を楽しめる上、
オリジナルのコリアンスイーツや軽食なども用意。
ゆったりのんびりくつろげる空間は嬉しい限りです。
前回の記事にもちらっと試飲した話を書きましたが、
ここでは四香酒(サヒャンジュ)という伝統酒が飲めます。
冒頭の写真、グラス1杯を店内で頼んでみました。
韓国の伝統酒らしく金色に輝く色合い。
米、もち米、麹から作られた香りのよい生酒です。
前回飲んだときは法酒に似ていると感じましたが、
梨やブドウのようなフルーティさが白ワイン風でもあります。
甘味とほのかな酸味、かすかに見え隠れする大地の味。
韓国の寺に伝わる、高麗時代からの伝統製法を復刻させ、
コリアンタウン限定酒として販売しているのだそうです。

グラスでは物足りないという方にはボトルもあります。
500ミリで3000円、750ミリで4500円……だったはずです確か。
一般への流通はせず、「流れる千年」のみでの限定販売。
他地域に住む人には身悶えしそうな話ですが、
「これをコリアンタウンに来るきっかけにして欲しいんです」
というセリフには大いに納得。
こういう楽しみがあってこそ、行こうという気になりますもんね。
お酒が好きな人は、ぜひ足を運んでみてください。
ボトルは黒と白の2色から選べます。
贈答用にも喜ばれるでしょうね。

僕も1本買って、夜に会う人たちへのお土産にしました。
お店の人からは、
「ゆっくり味わって飲んでくださいね」
「焼酎みたいにガブガブ飲んだらダメですよ」
「みんなで味見したら、残りは家でゆっくり飲んでください」
と注意されましたが……。
すいません。宴会で全部飲んでしまいました。
高麗時代から脈々と続く伝統の味。
決しておろそかにした訳ではありませんが、
飲み始めると、やっぱり止まらなくなるのが酒飲みのサガ。
いずれまたお店に足を運んで自分用に購入し、
静かな晩酌の1杯として、楽しみたいと思います。
店名:韓茶(はんちゃ)cafe流れる千年
住所:大阪府大阪市生野区桃谷4-4-10
電話:06-6716-7111
営業:11:00~18:00
定休:火曜日
http://www.nagareru1000.com/
<過去の関連日記>
(06月14日)桃谷「韓茶cafe流れる千年」で伝統茶&トッポッキ春巻。

大阪2日目は桃谷のコリアンタウン取材。
昼過ぎのアポイントだったので、ゆるゆる昼頃に到着し、
どこかの店で昼ごはんを食べてから伺う作戦でした。
一直線に伸びる道の脇にはたくさんの韓国食材店。
キムチ専門店、韓国食材店、伝統餅店に始まり、
韓国テイスト漂う精肉店、青果店、乾物店などもあります。
見て歩くだけでも充分に楽しむことができる町ですね。
唯一、残念なのは飲食店が少ないことでしょうか。
チヂミ、ホットク(お焼き)、キムパプ(海苔巻き)など、
テイクアウトの店は比較的充実しているんですけどね。
ゆっくり腰掛けて食事をする店があまりない様子。
もともとが商店街であることを考えると仕方ないですが、
韓国家庭料理店がちらほら混ざっていても悪くはないかと。
あるいは韓国の魚市場みたいに買ったものを持ち込めて、
その場で調理してくれる店があったら天国でしょうね。
購買欲を刺激される店が、それはもうずらずら並んでいます。
結局、昼ごはんを食べられそうな店はうまく見つからず、
韓国料理店があっても、ランチ営業はしていないとか。
あちこちぐるぐる歩いて、ようやく1軒見つかりました。
店の前に食べ終えたとおぼしきおばちゃんの一団がいたので、
美味しかったか尋ねてみると……。
「ここはなんでも美味しい!」
といういかにも常連風の答え。
それならばと入ってみることにました。
そして、これが運命の選択でしたねぇ。
まさかこの料理があるとは! というのが冒頭の写真。
済州島の郷土料理として知られるカルチグクです。
新鮮なタチウオをぶつ切りにして煮込んだあっさりスープが特徴。
若い白菜の葉と、カボチャを入れるのがポイントです。
東京はおろかソウルでもめったに見ない珍しい料理に、
「やっぱり大阪は宝箱だ!」
と涙が出る思いでした。
済州島出身者が多い大阪ならではのメニューですね。

カメラマンさんはテンジャンチゲ(味噌チゲ)を注文しておられました。
1品料理も充実していましたが、本命は夜でしょうね。
隣の人が食べていたカムジャタン(豚の背骨とジャガイモの鍋)も、
ボリュームたっぷりで、なかなかぐっとくる見た目でした。
この店いいかも、という気配に満ちております。

こんな感じの店構え。
入口脇でちっちゃなトルハルバン(石像)が門番代わりをしており、
わずかに済州島の雰囲気を主張しております。

場所はちりとり鍋の元祖として有名な「万才橋」の近く。
この写真は前回の大阪出張時に撮ったものですが、
右端に小さく黄色い看板が写りこんでいましたね。
この「万才橋」も前回取材で伺って食べてきましたが、
やはりプライベートでゆっくりと食べに行きたい店。
ちりとり鍋の原点。いずれまた報告できればと思います。
ああ、帰ってきたばかりですが、すぐにでもまた大阪に行きたい。
あ、そうそう。
「京愛館」のカルチグクは美味しかったのですが、
そこに刻んだ青唐辛子が入っていれば、より美味しかったはず。
会計のときに店の人に確認してみたところ、
「日本の方だと思ったので抜きました」
という予想通りの答えでした。
ええ、はい。日本の方で間違いはないのですが、
次回はぜひ青唐辛子入りでリベンジさせてください。
本場でもわざわざ若い白菜を入れるように、
この料理には青い鮮烈な風味がよく合います。
店名:京愛館
住所:大阪府大阪市生野区勝山北5-9-4
電話:06-6712-2781
営業:調査中
定休:水曜日

9月3日から8日まで、5泊6日の大阪出張。
たくさんの人に遊んで頂き、本当に感謝です。
ぼちぼちとその報告を続けていきたいと思います。
初日は大阪を通り過ぎて神戸に入り、
1軒取材をこなした後、大阪に戻って宿泊でした。
順調に取材が進み、18時には大阪駅近くのホテルにチェックイン。
さっそく夕食を目指して、大阪を代表するコリアンタウン、
鶴橋、桃谷方面へと繰り出しました。
鶴橋駅前のホルモン店密集エリアを見学しつつ、
すでにシャッターの閉まった商店街を抜けていきます。
前回の大阪出張でも痛い目に遭いましたが、
夕方を過ぎると、鶴橋は完全なシャッター通りになります。
早いうちに行かないと、賑わいは楽しめないのでご注意を。
なお、鶴橋から1キロほど離れた桃谷の御幸通り商店街も、
同じように夕方過ぎで早々と店が閉まります。
飲食店街というよりも、普通の商店街なんですよね。
新大久保のようなつもりで行くと驚くハメになります。
なお、我々が目指したのは、その桃谷を越えたエリア。
鶴橋、桃谷、今里という3つの駅の真ん中あたりです。
今里筋と呼ばれる大通り沿いの1軒を目指してみました。
前回の大阪出張で出会った、地元に詳しい方の紹介です。
冒頭の写真通り、看板料理は七輪で焼くホルモン。
いえ、大阪では「かんてき」と呼ぶのが正式でしたか。
ネットで調べた限りでは「癇癖(かんぺき)」が転じた言葉だとか。
「怒りやすい」という意味が、炭火の「熾りやすい」と重なり、
そう呼ばれるようになった、との説が主流のようですね。
前回来たときは、
「店の前にかんてきが並んでいて……」
なんて会話に、ハテナマークがついたものですが、
少しずつ、着実に大阪での飲食用語も習得しつつあります。

こちらもレバ刺しではなく、あくまでも「生ギモ」。
関東人としてはあまりにストレートな表現で驚きますが、
内臓を食べるという気持ちは、より盛り上がる気もします。

「かんてき」の上に乗ったホルモンの数々も、
メニューを見ると、少しずつ名称が違って面白いです。
・ハツ(心臓) → ココロ、シンゾウ
・ギアラ(第4胃) → 赤セン
・コプチャン(小腸) → コテツ
・カシラ(頬肉) → ツラミ
・コリコリ(血管) → バイパス
とはいえ、このあたりは店によって表記も様々なので、
関東でもそれ言うよ! とか、微妙に別の部位だよ! とか、
いろいろな異論があるかと思います。
赤センとギアラを別部位とする店もありますしね。
これはなんだろうなぁ、と思いながら店員さんに尋ねるのも、
ホルモン店における、重要な楽しさのひとつ。
他地域に行くと、それが倍増するのも面白いところです。

手前がアゴ肉で、奥がツラミ(頬肉)でしたか……。
もしかしたら逆かもしれませんね。ご容赦を。
そもそもアゴ肉というのも、関東ではまず見かけない分類。
同じ顔肉なので、カシラの中に含まれているのでしょうか。
このあたりの細かさも、ホルモンの本場という気がします。

桃谷のコリアンタウンから運ばれてくるチャンジャ。
スケトウダラの内臓を塩辛にしたものです。
ちょこちょことつまむには、ちょうどいい「アテ」ですね。
と、さりげなくもうひとつ用語を追加。
「アテ」はおつまみ、酒の肴あたりに相当する言葉でしょうか。
酒に「当てる」、「あてがう」といった意味かと思います。

アゴハチという聞き慣れないメニューがあったのでそれも追加。
アゴ肉と、ハチノス(第2胃)を一緒に煮込んだ料理だそうです。
関東だったら醤油味のモツ煮込みになるところでしょうが、
ホルモンの柔らかさを活かした、とろとろのスープ仕立てでした。

ちなみにこちらの店は、前回行った「冷麺館」の系列店。
同じ冷麺をシメとして味わうことができます。
軽くつるっと「小」サイズで楽しめるのもいいですね。
といった感じに大阪での1食目がスタート。
しばらく大阪話が続きますので、宜しくお付き合いください。
店名:ホルモン館はる山
住所:大阪市生野区中川6-5-19
電話:06-6753-5574
営業:16:00~24:00
定休:月曜日
http://www.3121horumonkan.com/
大阪から無事、戻って参りました。
いずれまたゆっくり報告したいと思いますが、
チンチャトークにも大勢の方に来て頂きました。
本当にありがとうございます。
美味しいものもたくさん食べてきたので、
しばらくはブログのネタに困りませんね。
出張している間に仕事が溜まってしまったのが悩みですが、
気持ちが新鮮なうちに書いていきたいと思います。
ふと見ればアクセスカウンターも100万を突破していますね。
多くの方に見て頂き、本当に感謝しております。
これからも頑張ってコツコツ書き続けていきたいと思います。
そしていくつかご連絡。
日程が保留になっていた百歳酒のお披露目会ですが、
以下のように確定したと連絡がありました。
=========================
百歳酒新商品お披露目会
日程:2008年10月4日(土)
時間:16時~18時
場所:イーストアジアン新宿(下記参照)
定員:30名まで
費用:2,000円
会場:イーストアジアン新宿
住所:東京都新宿区百人町1-12-2セイザ新宿301号
電話:03-6413-7104
詳細は以前の記事をご参考ください。
百歳酒「新商品お披露目会」のお知らせ。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-791.html
申し込みは下記担当者まで直接お願いします。
株式会社BSJ(百歳酒ジャパン) 担当:金成洙(きむ・そんす)
sungsoo●bekseju.co.jp (←●を@に変えてください)
=========================
この日程だと、僕は微妙に参加できないかもですね。
ちらっとでも顔を出せればよいのですが……。
もう1点、新大久保「チャムナム家」の工事も微妙に延期とか。
まだ営業しているとの話もあるようなので明日確認してみます。
今週末にはチンチャトークも控えております。
土曜日、月曜日(祝)はほぼ満席になった模様ですが、
金曜日だけは、まだ空席があるそうです。
17時30分からという、半端な時間で恐縮なのですが、
もし来られるという方はぜひご来場ください。
大阪での楽しかった話なども披露したいと思っています。
いずれまたゆっくり報告したいと思いますが、
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美味しいものもたくさん食べてきたので、
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ふと見ればアクセスカウンターも100万を突破していますね。
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これからも頑張ってコツコツ書き続けていきたいと思います。
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日程:2008年10月4日(土)
時間:16時~18時
場所:イーストアジアン新宿(下記参照)
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会場:イーストアジアン新宿
住所:東京都新宿区百人町1-12-2セイザ新宿301号
電話:03-6413-7104
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sungsoo●bekseju.co.jp (←●を@に変えてください)
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この日程だと、僕は微妙に参加できないかもですね。
ちらっとでも顔を出せればよいのですが……。
もう1点、新大久保「チャムナム家」の工事も微妙に延期とか。
まだ営業しているとの話もあるようなので明日確認してみます。
今週末にはチンチャトークも控えております。
土曜日、月曜日(祝)はほぼ満席になった模様ですが、
金曜日だけは、まだ空席があるそうです。
17時30分からという、半端な時間で恐縮なのですが、
もし来られるという方はぜひご来場ください。
大阪での楽しかった話なども披露したいと思っています。
早朝から急ぎの仕事を片付けております。
今日の午前中から新幹線に乗って関西方面へ移動。
戻りは8日(月)になる予定です。
その間、ブログの更新はたぶんお休みです。
リアルタイムでもろもろ報告できればいいんですけどね。
まずは大阪で楽しむほうを優先させたいと思います。
美味しいものいっぱい食べて、また報告させて頂きます。
今日の午前中から新幹線に乗って関西方面へ移動。
戻りは8日(月)になる予定です。
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リアルタイムでもろもろ報告できればいいんですけどね。
まずは大阪で楽しむほうを優先させたいと思います。
美味しいものいっぱい食べて、また報告させて頂きます。

某打ち合わせがあって、久々に師匠宅へお邪魔。
ここ最近、師匠はすっかり韓国モードから脱却し、
毎日、スリランカ式のカレーを作っているとのことです。
精力的に新大久保もうろうろされているようですが、
韓国料理店ではなく、急増しているインド料理店がお目当てとも。
確かに、職安通り、大久保通りはカレーの店が多いですよね。
なぜまたこんな近距離に支店を出すのだろう、というくらいに。
もともと新大久保は韓国料理の店だけでなく、
アジア各国、世界各国の飲食店が軒を連ねる町。
僕自身も他国の料理に、もう少しアンテナを伸ばさねば、
と思っていましたが、これも師匠に先を越されたようです。
自宅にもしょっちゅうスリランカからの留学生を招いており、
本場の食材、スパイスを使ったカレーを作っておられます。
この日、振舞って頂いたのは2種類のカレー。
サフランライスを手前に、左奥がトマトと鶏肉のカレー。
右奥がゴーヤとツルムラサキのカレーだそうです。
また、不思議な食材でカレーを作っていますよね。
トマトと鶏肉のカレーは酸味と甘味がバランスよく混ざった感じ。
ゴーヤとツルムラサキのカレーは個性の強い野菜を合わせていますが、
苦味、粘り気などは消えており、いわれなければ気付かないほど。
唐辛子の辛さをきかせ、刺激的な味わいに仕上がっています。
ごはんもしっかりインディカ米を使っておりますし、
一緒に出されたハーブティには、ココナッツミルクを投入。
本当に作るとなったら、とことんまで凝る方です。

デザートはパイナップルに塩とチリペッパーを振ったもの。
日本でいうスイカに塩、みたいなイメージなのでしょうか。
これもスリランカ式と聞きましたが、不思議に違和感ありません。
相変わらず珍しいものが食べられる師匠宅。
次は何が出てくるのか非常に楽しみです。
って食べるためだけに、足を運んでいるようですけどね。
打ち合わせのほうも、一部紛糾しておりますがまあ順調。
秋が深まってくる頃には、なんらかの形で報告できると思います。
<過去の関連日記>
(03月11日)師匠宅でタラのチゲとジャガイモごはん。
(03月22日)師匠宅にてチャジャンミョンほか。
(06月21日)師匠宅で手作りポトフほか豪華夕食。
(07月09日)師匠宅にて大阪風粉モノ三昧。
(07月26日)師匠宅にて夏の韓国ごはん。
(08月21日)師匠宅にてハモ皮とキュウリの酢の物。
(11月05日)師匠宅にて昼食&夕食&PC復旧作業。
(11月10日)師匠宅にてパスタ&グラタン&サラダ他。
(11月23日)師匠宅にて訪韓準備関係者会議。
(12月02日)師匠宅にてマンドゥクク&トッポッキ。
▲(2006年)
▼(2007年)
(03月06日)師匠宅にてカルビチム&カムジャタン。
(03月20日)師匠宅にてコムタン&イカ入りトッポッキ。
(05月07日)師匠宅にてピジチゲ&春キャベツのトッポッキ。
(05月09日)師匠宅にてグラタン&春キャベツのパスタ。
(07月05日)師匠宅にて素麺ほか夏料理の食卓。
(10月01日)師匠宅にてスリランカカレー&新韓国菓子。
(11月15日)師匠宅にてチャパゲッティドッグ。
▼(2008年)
(02月04日)師匠宅にて宮中タッチム&ダバダ火振り。
(07月04日)師匠宅にて「第1回食の異文化交流会」打ち合わせ。