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韓食日記

日々食べている韓国料理の記録です。
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本日は第15回「八田りチングのチンチャトーク」。
午前の部が終わって、新大久保で昼ごはんを食べました。
「楽園餅家」跡に出来た、新しい韓国式中華料理店。
新大久保、某店のママが美味しいとすすめてくれました。

午後の部に向けて、そろそろ移動しなければならないので、
詳細は後日、追記として書かせて頂きます。
もう少々お待ちください。

※ここから追記

写真は左に位置するチャンポン(激辛の海鮮麺)と、
チャジャンミョン(ジャージャー麺)のハーフ&ハーフ。
両方食べたいときに便利なセットでチャムチャミョンと呼びます。

これが1200円なので、中華料理店が乱立している、
いまの新大久保では少し高めの値段設定に感じます。

でも麺は手打ちのわりに、太さもかなり揃っておりましたし、
チャジャンミョンもひき肉を一緒に炒めるひと手間があります。
ひき肉入りのチャジャンミョンはユニチャジャン(肉泥炸醤)と呼び、
韓国式中華料理店では独立したメニューにもなるはず。

まあ、そもそもメニューに載せている店が少ないですし、
存在すらほとんど知られていない、チャジャンミョンの亜種です。
ちなみに豚肉が細切りになるとユスルチャジャン(肉絲炸醤)。
細かいことですが、切り方によって少しずつ名前が違ってきます。

ただ、この店ではひき肉とともに、刻んだ豚肉も使っていました。
大きめに切ったジャガイモ、タマネギなども入っているので、
どことなくイェンナルチャジャン(昔風のチャジャンミョン)風でもあり。
好きな人はハマるタイプのチャジャンミョンかと思います。
ひき肉のぶんだけ、よりこってりなのでその点はご注意を。

あと新大久保ではまだ未確認なのですが、
釜山、慶尚道地域独特のカンチャジャンというのがあります。
カンチャジャン自体は片栗粉でとろみをつけないのが特徴ですが、
釜山、慶尚道地域ではそこに目玉焼きを乗せて出してくれます。

半熟の黄身をつついて、全体に混ぜ込むとこれまた絶品。
同じチャジャンミョンでも細かいことをいうとずいぶん違うので、
店が増えたのを機に、もっと個性を見てみたいですね。

なお「多利園」は10席ほどの小さなお店ですが、
2階に団体用の部屋も用意してあるとのことです。
オープンして2ヶ月の新店、ぜひ頑張って欲しいですね。

店名:多利園
住所:東京都新宿区大久保1-16-24
電話:03-3204-9666
営業:11:00~翌2:00
定休:なし



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2009.01.31.Sat 16:45 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(6)
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夜が更けてなお燦然と輝く白亜の城。
白金高輪の「高矢禮」にはじめて客として行きました。
これまでオープン時のレセプションに1回、
取材で2回足を運びましたが、プライベートはゼロ。

友人の結婚式がこの「高矢禮」で行われ、
そこに招待頂いたので、初めて念願が叶いました。

「高矢禮」の料理をやっと温かい状態で食べられる。
どうしても取材だと写真を撮った後に頂くので、
せっかく作ってても、すっかり冷めているのが常です。

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この日、用意されたのは「結婚特別床」というコース。
1階の大きなフロアを関係者で貸し切っていました。

写真は前菜の一部、白菜、キュウリ、大根のキムチと、
モヤシ、ホウレンソウ、山クラゲのナムルです。
山クラゲのナムルというのが珍しいですが、それを巡って……。

「これ何ですかね?」
「サトイモの茎?」
「キキョウの根じゃない?」
「いや歯触りが違うような……」

という会話があったり。
店員さんに聞いて、山クラゲと判明した後も、

「なんだ、山クラゲかぁ!」
「で、山クラゲって何?」
「んー、居酒屋でよく見るよね……なんだっけ?」

と、誰も答えがわからない状況でした。
フードコラムニストとしてはそこでばしっと薀蓄を語るべきなのですが、
韓国でも食べたことがなく、ただただ沈黙するだけでした。

先ほど調べたら山クラゲ、レタスの仲間なんですね。
ステムレタスという茎を食べるレタスを乾燥させたもの。
韓国語ではチュルギサンチュと呼ばれるようです。
なるほど、ひとつ勉強になりました。

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乾杯を経て、運ばれてきた1品目はお粥から。
少量のお粥を食べて、胃を目覚めさせるというのが、
韓国料理における定番の組み立てとなっています。

この日はパッチュク(アズキ粥)が登場。
冬至に食べる料理なので、冬らしい一品として、
このチョイスだったのかなと想像してみました。

韓国で食べるパッチュクよりも砂糖が多く甘め。
後ろに見えるのはトンチミ(大根の水キムチ)です。

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ビール、赤ワイン、マッコリなど思い思いの酒を飲みつつ、
料理を待っていると、運ばれてきたのは、チャプチェ(春雨炒め)。
「高矢禮」にはゴボウのチャプチェ、牛肉のチャプチェなど、
数種類のチャプチェが用意されていますが、この日は、

・チャンチチャプチェ(宴会式春雨炒め)

という名前がつけられておりました。
細長い春雨は長寿の象徴でもあり宴席には欠かせない料理。
黄白に分けた錦糸卵も飾り付けられておりました。

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3色のジョン(衣焼き)。

奥からキムチ、シイタケ、カボチャのジョンです。
写真でもわかりますが、カボチャは極細の千切りでコーティング。

シイタケは肉厚なものをそのまま焼き上げておりました。
かさの裏に肉やエビのすり身をつめたりもしますが、
素材勝負をモットーとする、「高矢禮」らしい直球料理でした。

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白身魚のカンジョン。

皮付きのタイを油で揚げたのち、ジャガイモなどとともに、
甘辛いタレにまぶして焼いた料理です。
クルミ、松の実なども入って豪華な感じですね。

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真ん中に白キクラゲをどっさり盛り込んだプルコギ(牛焼肉)。
「高矢禮」で使っている牛肉は米沢牛……でしたっけ。
甘さ控えめのタレをつけて焼いたジューシーな牛焼肉。
表面に松の実を砕いた粉が振りかけられております。

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白菜のコッチョリ(浅漬けキムチ)が出て……。

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食事はトックク(韓国式の雑煮)。

ちょうどこの日の翌日が旧正月というめでたい日で、
ひと足早く、正月料理がメニューに組み込まれていました。

新郎新婦はふたりとも日本人でしたが、
ぜひ結婚記念日は旧暦で数えて欲しいものですね。
毎年、旧正月の前日(12月30日)が結婚記念日。
そうすると2倍のめでたさが毎年続くことになります。

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ナツメ茶とクウントク(焼き餅)がデザート。
最後の最後まで、美味しく頂いてきました。

なかなかプライベートでは敷居の高い店だけに、
こういう特別な日に使う、という選択肢はいいですよね。
集まった方々も、特に韓国好きばかりではないので、

「ヨン様が好きな人にはスゴイ店なんですってね」

ぐらいの感じで肩に力も入っておらず、
純粋に結婚式と料理の両方を楽しんでおられた気がします。
ヨン様とはまた別の意味で肩に力の入っていた僕は、
そんな姿を見て、自分を少し反省したのでありました。

ともかくも楽しく美味しいパーティに参加できてよかったです。
ご結婚本当におめでとうございます! >結婚した方

店名:高矢禮(ごしれ)
住所:東京都港区白金1-25-19プレシーズ新館1~2階
電話:03-5795-0540
営業:11:00~15:00、17:00~23:00
定休:なし
http://gosireh.com/

<過去の関連日記>
(07月23日)白金高輪「高矢禮(ゴシレ)」記者会見。
▲(2006年)
2009.01.30.Fri 16:07 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
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夫婦揃って仕事が忙しく、朝から晩まで自宅作業。
我が家にはときおり、そんな修羅場が訪れます。

そんなとき困るのが圧倒的に食事。

凝った料理を作っている余裕はないので、
冷蔵庫内の余り物を使って、さっと作って食べます。
でも、そんな日々が続くとだんだん冷蔵庫の中も品薄に。
魚や肉なんかは、買い溜めして冷凍しておくのですが、
野菜や卵あたりが、真っ先に切れて苦労します。

買い物に出る時間も惜しいため、食生活は貧しくなる一方。

昼はインスタントラーメンに野菜を入れてごまかしましたが、
夜はもう少し栄養のあるものを食べたい、と悩んだ結果。

「出前を取ろうか」

という結論に至りました。
それも蕎麦やピザではありません。
三河島が誇る、韓国料理のデリバリーです。

以前も、引っ越してきた当初に注文しましたが
焼肉弁当を中心にチゲなどもアツアツで持ってきてもらえます。
もろもろ検討しつつ、頼んだのが冒頭の写真。

テグタン(牛肉の辛いスープ)
・ナムル盛り合わせ
・ライス

合計で1570円也。
ちなみに1000円以上から配達可です。

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寒い日だったので赤いスープをまずひと品。

ちょっと甘めですが、たっぷりの量でいい感じ。
具には牛肉のほか溶き卵、ゼンマイなどが入っています。
これを2人で分けつつ……。

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ナムルをごはんに乗せてビビンバに。

冷凍庫にごはん1人前が残っていたので、
そちらを解凍して、もう1杯のビビンバを作成しています。
中央に配置したのは年末でまとめ買いした明太子。
ナムルの下にはサンチュをちぎって敷き詰めました。
目玉焼きは卵がひとつしかなかったのでひとり半分。

即席明太子ビビンバと、テグタンのコンボ。

決して豪華ではありませんが、修羅場中にしては、
満足のゆく夕食に仕上がったと思っています。
韓国料理のデリバリーは野菜も摂れるし、ありがたいですね。

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なお、やっつけで作った昼食はこんな感じ。

辛ラーメンに余り野菜を足して、酢を多めに加えます。
最近、自宅でよく作る、なんちゃってスーラータンメン。
奥の白いスープは、塩ラーメンバージョンです。

これはこれで美味しく食べたのですが、
こんな食事ばかりしていてはいかんですな。

今の忙しさは2月を過ぎて3月までは続く見込み。
いくら仕事が忙しくても、栄養だけはバランスよく摂らねばです。
自分への戒めとしてブログに公開させて頂きました。

店名:焼肉屋さんのお弁当
住所:東京都荒川区荒川3-43-3
電話:03-3802-1129
営業:11:00~14:00、17:00~23:00
定休:なし

<過去の関連日記>
(06月25日)三河島「焼肉屋さんのお弁当」でデリバリー弁当。
2009.01.29.Thu 15:24 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
本日は午後から職安通りでチラシ配りをしておりました。
第15回「八田りチングのチンチャトーク」は今週末開催です。

チラシ配りを終えた後は、紀伊国屋で仕事の資料を購入。
師匠宅に挨拶に行き、新大久保で打ち合わせを1件こなし、
いまはネットカフェでブログの更新作業をしております。
ちなみにこの後は新大久保で飲む予定が入っております。

さて、そのチンチャトークですが3月までの予定が出ました。
時間、場所は同じですが、開催日の微妙なズレにご注意ください。

=========================
■第15回「八田りチングのチンチャトーク」
日程:2009年1月31日(土)
時間:(1)11時開演、(2)18時開演(開場は開演15分前)
場所:新宿職安通り韓流ショップ「ナビコリア」
料金:1人1500円(税込)
定員:各回35人

■第16回「八田りチングのチンチャトーク」
日程:2009年2月15日(日)
時間:(1)11時開演、(2)18時開演(開場は開演15分前)
場所:新宿職安通り韓流ショップ「ナビコリア」
料金:1人1500円(税込)
定員:各回35人

■第17回「八田りチングのチンチャトーク」
日程:2009年3月20日(金、祝)
時間:(1)11時開演、(2)18時開演(開場は開演15分前)
場所:新宿職安通り韓流ショップ「ナビコリア」
料金:1人1500円(税込)
定員:各回35人

<チケット入手方法>
1)ナビコリア店頭にて直接購入。
2)ナビコリアに電話で申込み(03-3232-0071)
3)メールで申込み(下記アドレス)
http://www.navinavikorea.com/inquiry2/index.html

◆2)と3)で申込み予約された方は、事前にナビコリア店頭にて、
代金引き換えでチケットをお受け取り下さい。
遠方で難しい場合、また新大久保に出る用事がない場合は、
受け取り方法を「ナビコリア」まで直接ご相談下さい。
(お引き取りが無い場合は予約キャンセルとさせていただくことがあります)。
◆定員オーバーの場合、キャンセル待ちなどのご連絡をします。

<会場>
店名:ナビコリア
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-19-10第7金嶋ビル3階
電話:03-3232-0071
http://www.navinavikorea.com/
※職安通り「韓国広場」隣。「カフェロッジ」のビル3階

<主催>
KJナビゲーションズ(通訳・翻訳・韓国語教室)
http://www.kjnavi.co.jp
ナビコリア
http://www.navinavikorea.com/

<協力>
よしもとクリエイティブエージェンシー
=========================

いずれの回も張り切っていきたいと思います。
ご都合よい方は、ぜひご来場ください。
2009.01.28.Wed 18:02 | お知らせ | trackback(0) | comment(0)
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すでに1週間ほど前の話になります。
購入した『今すぐ食べたい!TOKYO韓国グルメ』を携え、
赤坂にある掲載店のひとつに早速足を運んできました。

ちょうど『東京 本気の韓国料理店』を作り始める前ぐらいに、
下調べの段階で、オープンしているのを確認した記憶があります。
サムパプ(ごはんの葉野菜包み)の専門店ができたなぁ、
と思いつつ、なかなか足を運べませんでした。

先日、チングの吉井さんが行ったそうで、

「めっちゃ、よかったですよ!」

という感想が気になっていたのもあります。
お仕事関係の話も兼ねつつ、会食で行って参りました。

冒頭の写真はサムパプセットに含まれる、
サムギョプサル(豚バラ肉の焼肉)。
肉を焼くとともに運ばれてくるのが、こちら。

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テーブルの端から端までの野菜群です。

毎度、サムパプを頼むと日本でも韓国でも思うのですが、
包み野菜が少なく、香味野菜やスティック野菜が大半を占めます。
サムパプと名乗る以上、包んで食べるのがメインですから、
サンチュ、エゴマの葉などの葉野菜を豊富に出して欲しいもの。

まあ、韓国であればいくらでも追加でもらえますけどね。

こちらの店はそうした葉野菜が最初からたっぷり用意されており、
葉野菜ばかり何枚も重ねて包む、という贅沢なことも可能でした。
この時点で、なかなかいい店ですな、と好印象。

ちなみにこの店でも野菜類はおかわり自由だそうです。

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こんな感じに葉野菜で包んで食べます。

本来はごはんも一緒に包んでこそサムパプなのですが、
この店ではシメ料理が豊富なので、この時点ではごはんなし。
サムパプというよりは、葉野菜の豊富な豚焼肉ですね。

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サムギョプサルに加え、肩ロースも出てきました。
肉の部位に変化があるというのはいい感じ。
全体的なボリュームとしてもなかなかでした。

この日は全員、サムパプセット(3500円)を注文。
そこにシメの料理も含まれております。

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キムチチゲ(キムチ鍋)、テンジャンチゲ(味噌鍋)に、
ごはんのついたセットがまずひとつ目の選択肢。

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トンチミグクス(大根の水キムチに麺を入れた料理)があり……。

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ヌルンジ(おこげ鍋)があり。
この日は4人だったので、全部1種類ずつ食べました。
3種類分しか写真がないのは、どうやら撮り忘れ。
おかげで先ほどのチゲがキムチチゲなのかテンジャンチゲなのか、
いまいち判別がつかない、という間抜けな事態です。

キムチチゲの白菜キムチがいい感じに発酵していて、
酸味のきいた本格的な味わいだったのは覚えているのですが。
仕事の話をしつつも、けっこう酔っ払っていたのでしょうか。

赤坂でサムパプ専門店というと近隣に「ヌルンジ」があり、
競合するのでは、と思っていましたが、そうでもなさそうですね。
「ヌルンジ」にはサムパプ以外にもかなりのメニューがありますし、
こちらは逆に、ほとんどサムパプのみ、という専門店です。

葉野菜の豊富さから考えても、絶対サムパプなら「やさい村大地」。
いろいろ楽しみたいなら「ヌルンジ」という使い分けができそう。
同じ赤坂でも、こういう選択肢が増えるのはいいことですね。

ほかにも新大久保「菜彩厨房さんぱ家」、新橋「江戸牛焼甘楽屋」など、
サムパプを売りにする店は、それなりに揃っています。
有楽町の「KOREAN VEGETABLE CHEFA」が閉店したりと、
入れ替わりもどんどん進んでいるんですけどね。

韓国料理のヘルシーさをもっとも強調する料理のひとつ。
野菜が高いという日本ならではの難点もあるかと思いますが、
もっと広まってもいいのに、と思う料理です。

店名:やさい村大地
住所:東京都港区赤坂3-16-4DMK赤坂ビル2階
電話:03-3589-2389
営業:17:00~翌3:00
定休:なし
2009.01.27.Tue 15:19 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(4)
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セヘ ポン マニ パドゥセヨ。
明けましておめでとうございます。

冒頭のカタカナは韓国での新年の挨拶。
直訳すると「新年の福をたくさんお受けください」となります。
新暦では1月26日ですが、旧暦では1月1日。
旧暦で新年を祝う韓国は、いまがまさに正月なのです。

日本では正月に雑煮を食べる習慣がありますが、
韓国でも餅をスープに入れたトッククという料理を食べます。
たいていは牛の胸肉(ブリスケ)でスープをとりますが、
我が家には昨日のテールスープがあるのでそれを利用。

というか、正月のためにスープを作ったんですけどね。

塩、コショウで味付けたスープにうるち米の餅を入れ、
溶き卵を加えただけのシンプルバージョン。
用意したのはトッククだけですが、正月気分を味わいました。

新暦で生活していると、旧暦は忘れやすいですけどね。
食の部分だけでも、できるだけ参加していきたいと思います。

そして、ひとつ追記。

先日アップした高田馬場のスペインバルですが、
お店の方から、名前を載せても大丈夫との連絡がありました。
本当に隠れ家みたいな店なので、気を遣ったのですが、
むしろ宣伝になるからOK、とのことでした。

とりあえずその記事への直リンクと……。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-866.html

こちらが店舗データ。

店名:TAKADAnoBAR(タカダノバル)
住所:東京都新宿区高田馬場2-7-12
電話:090-3450-5009
営業:18:00~23:30
定休:日曜、祝日
http://blogs.yahoo.co.jp/yumikabox

ネーミングセンスもいい感じですね。
わかりにくい場所にあるので地図持参がオススメ。
ぜひウロウロ探してみてください。
2009.01.26.Mon 22:05 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
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土曜日の午後。この日は原稿仕事ではなく、
校正の仕事をメインに行う日として割り当てていました。
原稿を書く場合は、基本的にパソコンの前から動けないのですが、
校正仕事であれば、調べ物以外パソコンは必要ありません。

むしろ広い机のほうが必要となるので、仕事場よりも、
ダイニングに書類を広げて仕事をする、ということが多いです。
という訳で、午後いっぱいずっとダイニングにいたのですが、
それとともに、せっかくなので料理もすることにしました。

記憶力のいい方は覚えているかもしれませんが、
昨年6月に大阪で、牛テールを買い込みました
大阪式のコリコムタン(テールスープ)を作ろうと思って買ったのですが、
東京に戻るとやらないもので、冷凍庫にずっと放置した状態。
これではいかん! と半年以上ぶりに冷凍庫から取り出した次第です。

それが冒頭の肉塊。約1.5キロあります。
大阪で買ってクール宅急便で東京に送りました。

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大鍋に水を入れて、牛テールを30分ほど煮込み……。

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その茹で汁を全部捨て、テールは水でよく洗います。
もっと丁寧にやるなら、煮込む前にテールを水に浸しておき、
血の気や雑味などを抜く、という作業が入ります。

実際に下茹でをすると、すごいアクが出ますし、
煮込んだスープの色も茶色っぽくて美味しそうではありません。

「下茹での過程でダシが出てしまうのでは!?」

とも思ってしまいますが、30分程度では旨味に影響ありません。
むしろ、スープを濁らせる原因にもなってしまうので、
下茹ではしっかりしたほうがいいみたいですね。

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テールの量が多いので、鍋ふたつに分割します。
巨大な寸胴鍋が欲しいところですが、あっても置き場に困りますしね。
広いキッチンのある家が、本当にうらやましい限り。

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牛テールに加え、長ネギ、ニンニクを一緒に煮込みます。
本を見るとショウガなども入れたほうがいいようですね。
この日は冷蔵庫にストックがなかったので割愛。

かわりに余っていたタマネギを放り込んでみたのですが、
こちらは甘味が出てしまったので、なくてもよかった気がします。

火にかけて沸騰したら、その時点で大根を追加。

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2時間煮込んでこんな感じ。

アクや脂が浮いてくるので、丹念に取り除きます。
きちんと色が白くなってくるのが嬉しいですね。

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4時間でこの状態。

しっかり白くなったので、この時点で火を止めます。
これ以上煮込むと、今度は茶色っぽくなってしまうんですよね。
また煮込みすぎると水分が蒸発して、量もどんどん減ってしまうので、
それが悲しくて、適当で止めたというのも本音だったりします。

煮込み始めの写真と比べると、だいぶ減っているのがわかります。
少しずつ水を足していても、これだけになってしまうのです。

また、この手の料理を作る際、必ず白さを出す方法が話題になります。

フタをするとか、しないとか、塩を入れるとか入れないとか。
白くなるまで煮込む手間を惜しんで、一部の店はクリープを入れるとか。
いまだにその白さに対する正解を僕自身つかみきれておりませんが、
少なくともこの日はフタをしました。塩とクリープは一切入れませんでした。

個人的にはよく煮込めば白くなるんじゃ、と思っておりますが、
いずれまたフタをしないで煮込む実験もしたいと思います。

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全体をざるとキッチンペーパーで漉し、小鍋に移して味付け。
味付けは少量の塩と、コショウだけで充分です。

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器に盛り付けて……。

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刻みネギをあしらったら出来上がり。

せっかくなのでごはんも赤いものを炊きました。
黒米入りの9穀米。韓国から買ってきたものです。
後は冷蔵庫からキムチを出してこの日の食卓は完成。

いやー、午後いっぱいかけただけあって美味しかったです。

煮込むだけで、こんなに美味しい料理が出来るとは幸せ。
牛テールについた肉も、塩や酢醤油で食べましたが、
口のなかでとろとろに溶けて、たまらないうまさです。

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ちなみにこれは翌日の昼食。

つい先ほどの話ですが、醤油味も作ってみました。
大阪で食べたコリコムタンは、醤油味で具がたっぷり。
タマネギ、ゼンマイなども入っておりましたね。

具は省略してしまいましたが、醤油味もやっぱりうまい!

醤油の香りがふわっと立って、スープにメリハリがつきます。
ラーメンのスープにしてもよさそうな感じですね。

ちなみにまだあと少しスープが残っておりますが、
これは明日、さらにアレンジして使おうと思っております。
4時間煮込むだけで、3日に渡って楽しめる食材。
牛テールの底力に感動しつつ、幸せな休日を過ごしております。
2009.01.25.Sun 15:24 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(4)
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2006年頃から日本でのマッコリブームが始まり、
昨年からは生マッコリの時代がやってきております。
今年はそこから、さらに一段階時代が進む予感。

昨年から情報だけは頂いており、おおいに期待していた、
「東京マッコリ」がいよいよベールを脱ぐことになりました。
発売は来月の予定。一部店舗で先行発売が始まっています。

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ラベルをアップにすると「国産淡麗生詰酒おりがらみ」の文字。

「おりがらみ」という単語は初めて耳にしましたが、
日本酒のジャンルとして、もともとある用語のようです。
酒を絞る過程で沈殿する「おり」を含んだお酒のこと。
マッコリももともとは「粗く漉した」という意味なので、
広い意味でとらえれば「おりがらみ」とも共通します。

こういう凝った説明をしているのには訳があり、
このマッコリ、醸造元が日本酒の蔵元なのです。

これまでも日本の蔵元で作られたマッコリはありましたが、
生ブームの到来とともに、さらに注目を集めています。
本場である韓国から運んでくるには、加熱処理が必要ですし、
生を運ぼうと思ったら、輸送コストがどうしてもかさむ。
その解決策こそが「国産生マッコリ」という訳です。

僕が知る限りでは、

・春玉の白(末廣酒造、福島県)
・虎マッコルリ(有賀醸造、福島県)
・マッコルリの華(有賀醸造、福島県)
・とらじの唄(中埜酒造、愛知県)

といった銘柄が広く流通しています。
この市場に新規参入するのが「東京マッコリ」。

蔵元はなんと、「美少年酒造」です。

全国的な知名度を誇る日本酒メーカーまでもが、
マッコリ造りに参入してくる時代になったんですね。
このままマッコリブームが続いてゆけば、
「越の寒梅マッコリ」とかが出てきてもおかしくないのかもしれません。

なお、東京マッコリのプロデュースは「焼肉天国.com」。

東京を中心に焼肉店、韓国料理店を紹介する情報サイトが、
今度はその飲食店に提供する、新たなマッコリを作ったという訳です。

先日、その東京マッコリを試飲させて頂きましたが、
さすがに生だけあってぷちぷちとした微発泡感が楽しめます。
甘さは控えめ。キリッと辛口。飲みやすいマッコリですね。
生ならではのよさを前面に、王道を行く味わいだと思います。

広く流通していくのが実に楽しみですね。
2009年もマッコリの話題はまだまだ期待できそうです。

焼肉天国.com
http://www.yakinikutengoku.com/index.shtml
焼肉天国ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/yakinikutengoku_blog
2009.01.24.Sat 23:31 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(3)
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新大久保での取材が終わった後。
カメラマンさんと、隣駅の高田馬場へ移動しました。
目指したのは知り合いの方が経営しているスペインバル。
前々から行こう行こうと話していた店でした。

立ち飲みメインで、10人も入れば満員。
来店客のほとんどが常連という店らしいので、
名前は一応、伏せておくことにします。
ここまで書いたら、すぐ見つけられるかもですけどね。

※追記
お店の方から許可を得たので店舗データを下部に掲載しました。


6時の開店より少し早かったので一番乗り。
奥に2脚だけ椅子があるので、そこに陣取ります。

まずは白ワインから初め、手前にあるのはクレソン。
旅行で出かけた某川岸にて摘んできた天然物だそうです。
確かに普段食べるものよりも力強い印象ですね。

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せっかくなので料理は基本的にお任せで。
目の前でスライスしてくれるイベリコ豚の生ハムに……。

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マテ貝の香草パン粉焼き。
甘味の強いドライトマトが色鮮やかでした。
マテ貝は初めて食べたような気がしますが、
食感もよく甘味があって美味しい貝でした。

今は貝も好んで食べますが、子どもの頃は貝が大の苦手。
すべての貝を毛嫌いしていた時期が僕は長かったので、
たぶん人に比べて貝の経験値が極端に低いです。

マテ貝もむき身を見せてもらったのですが、

「アオヤギですか?」

と極端な間違い方をする始末。
お店の方は、

「棒状の2枚貝でこういうふうに殻が開いて……」

と丁寧に絵まで描いて説明してくれました。
本当に物を知らないフードコラムニストで恥ずかしい限り。

韓国ではマテ貝なんてほとんど食べないからいいや、
と自分を慰めようと思ったところ、先日の自作辞書にも載っていました。
しかも、マテ貝を韓国語にすると「マッチョゲ」。
直訳すると、「味貝」というなんともうまそうな名前です。

これは知らないだけで、韓国もマテ貝食べるんでしょうな。
いずれ韓国の美味しいマテ貝料理も探さねばならないようです。

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小豆島産のオリーブは現地で買い付けてきたもの。
先のクレソンもそうですが、ご旅行に行かれたばかりで、
この日はレギュラーでない美味しいものがたくさんありました。
偶然とはいえ、いいときに足を運んだものです。

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パイに包まれて出てきたのはフォアグラ。
ええ、それはもう贅沢な味で美味しかったです。
お任せで頼んでいるので、一瞬値段が気になりましたが、
どのメニューも高くて、5~600円代というお店。
高田馬場という場所柄もあってか、非常に良心的です。

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「牛スジの赤ワイン煮込みマッシュポテト添え」500円。

これだけ妙に料理名が具体的なのは、
ブログを書くにあたり、写真を整理していて悩んだため。
これ何でしたっけ? という失礼なメールをお店の方に送り、
教えてもらったという経緯があったりします。

そうそう、スプーンを突っ込んだらとろとろの牛スジが出てきて、
赤ワインによく合う! と喜んだことを思い出しました。

なにしろこの時点で赤ワインも2本目に突入。
たぶんいい気分で酔っ払っていたのでしょう。

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セロリの漬物……と思いきや食感の違う何かが中に。
千切りセロリとよく似た、おつまみの「いかくん」が入っていました。
セロリのシャキシャキした食感と、イカのクニクニした食感。
一見、相反する食材にも思えますが、食べると意外にいい感じです。
これなら家でも作れそうな気がします。

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端っこに座っていたので、気付くとカウンターにワインがずらり。
その光景が美しく、ついつい写真に収めておりました。

「料理以外の写真を撮り始めたら酔っ払い」

僕の実にわかりやすい酔いの目安です。
それを越えて人の写真を撮り始めると翌日の記憶がありません。
この日はそのギリギリ直前といったところでしょうか。
気持ちよく飲んで食べて、この日はこれでお開き。

新大久保からも近いので、またコツコツ通いたいですね。
あたたかく迎えてくれたお店の方に感謝です。

※追記
お店の方から許可を得たので店舗データを掲載しました。


店名:TAKADAnoBAR(タカダノバル)
住所:東京都新宿区高田馬場2-7-12
電話:090-3450-5009
営業:18:00~23:30
定休:日曜、祝日
http://blogs.yahoo.co.jp/yumikabox
2009.01.23.Fri 12:54 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(3)
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少し話が前後しました。
先日、アップした第3回「食の異文化講座」が終わった後、
有志が集まって、簡単な2次会を行いました。
場所は同じく「てじまぅる」グループの「酒菜角萬」。
平田牧場産の豚肉を生かした、日本蕎麦の専門店です。

結局、この日は蕎麦を食べずつまみだけでしたけどね。
そのぶん、蕎麦焼酎の蕎麦湯割りなどを飲んでおりました。

冒頭の写真は平牧三元豚のバラ串。

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続いて豚トロ焼きのワサビ添え。
うまい豚がある、というのは幸せなことですね。

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鳴門産生ワカメと奥は焼き海苔。

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漬物3種……ときて。

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いきなりアワビ。

サイズこそさほど大きくありませんが、
アワビが出てくると、みな「おおっ!」となります。

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揚げ蕎麦。

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蕎麦の実などもつつきながら。
酔いも回った師匠の食談義とオヤジギャグを聞きます。

「佐野さんはチェ・ゲバラみたいな雰囲気ですよね」
「いやいや。僕はよくお腹を壊すから、むしろチェ・ゲリバラ!」

どんな汚いギャグですか。

「むしろ、チェ・ゲバラのチェが崔なんじゃないですか?」
「チェ・ゲバル……再開発(チェゲバル)!」

ああ、このギャグは僕でしたか。
いや僕というよりも、数人同時に思いついた感も。
どのみちアホな会話ですが、楽しかったです。

蕎麦を食べずに帰ってしまいましたが、
最近の「角萬」は期間限定でいろいろな蕎麦を出している様子。
公式ブログを見ていると、なかなかに美味しそうです。
次回は蕎麦を食べに寄りたいですね。

店名:酒菜角萬(しゅさいかどまん)
住所:東京都新宿区百人町1-9-14
電話:03-3366-6944
営業:11:00~翌2:00
定休:なし
http://www.kado-man.com/

<過去の関連日記>
(03月09日)新大久保「酒菜角萬」でそば湯しゃぶしゃぶ。
(03月26日)新大久保「酒菜角萬」で5/6次会。
(04月08日)新大久保「酒菜角萬」で板わさなど。
(07月19日)新大久保「酒菜角萬」で旬の魚と肴と締めの蕎麦。
(11月04日)新大久保「酒菜角萬」で辛味おろしそば。
(12月19日)新大久保「酒菜角萬」で豚トロせいろ。
▲(2007年)
▼(2008年)
(03月13日)新大久保「酒菜角萬」で実験的新メニュー続々。
(04月24日)新大久保「酒菜角萬」で三元豚のつくね蕎麦。
2009.01.22.Thu 19:20 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(4)
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今年はブログの毎日更新を目指して頑張っていますが、
その一方で、記事の幅も広げていければと思っております。
メルマガをブログに転載したり、携帯からの短い日記があったり。
それとともに、「本や雑誌の紹介」というのも考えています。

これまでも自分が携わった本は、ブログに載せてきましたが、
それ以外にも、こんな本が発売になったとか面白かったとか。
つい先日も、『今すぐ食べたい!TOKYO韓国グルメ』を紹介しましたが、
韓国料理関連の本を中心に、いろいろ書ければと思っています。

ちなみに『~TOKYO韓国グルメ』は早速、掲載店に足を運び、

「この本を見て来ました!」

とお店の方にアピールしてきました。
お店のほうとしても、来店理由は気になることなので、
帰り際にでも伝えてあげるとけっこう喜ばれます。
ぜひみなさん、『新大久保コリアンタウンガイド』も携行してください。

冒頭の写真は本日発売の『月刊Suッkara(スッカラ)3月号』。

今号の特集は「食べて歩いて体がよろこぶ韓国」とのこと。
ウェルビンとかモムチャンとかがキーワードのようです。

・おいしい食材が健康の秘訣 
・キレイになれるおすすめ韓国レストラン 
・ウォーキングで元気に 
・運動でモムチャンになろう 
・おいしくて元気になる韓国茶

といったあたりが主要な特集。
韓国の飲食店も5軒ほど紹介されておりますが、
アヒル料理の店とチュオタンの店は行ったことがありますね。

アヒル料理の店は一山にある本店のほうでしたが、
車でないと行けないような場所で、キャンプ場のような雰囲気。
規模も大きくて、1200席もある超巨大店でした。
9店舗もあるのに、ソウルにはまったく店を出しておらず、
京畿道や仁川ばかりで展開している行きにくい店です。
写真を見て、久しぶりに記憶がよみがえってきました。

個人的に面白かったのは、

・韓国で働くということ

という記事。
僕は留学を終えたあと、大学に復学したので、
そのまま韓国に残って働くことができませんでした。
ビザの問題もあるし、会社の常識もまったく違いますが、
1度ぐらいは韓国で働いてみたかったなとも。

あともうひとつスッカラ関連でニュース。

公式サイトとは別に、SNSを立ち上げた模様です。
まだ準備中のコンテンツも多いですが、日記を書いたり、
トピックを立てて読者同士、情報交換も出来る様子。

韓国関係のSNSは管理が大変だろうな、とは思いますが、
うまく稼動すれば、雑誌との連動でいろいろできそうですね。
興味のある方は、ぜひのぞいてみてください。

スッカラクラブ
http://club.sukkara.com/
月刊Suッkara(スッカラ)3月号
http://www.amazon.co.jp/dp/B001P83R42/(アマゾン)
http://item.rakuten.co.jp/book/5950996/(楽天)
2009.01.21.Wed 20:39 | ニュース&情報 | trackback(0) | comment(0)
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先程、お台場での仕事を終え、御徒町に移動しました。
これから上野広小路でチングの出演している「雅天印」を観に行きます。
その後、飲んだらブログは今日中に更新できなさそうです。

今年から毎日ブログ更新を目指しておりますが、
なかにはこういう日も出てくるかと思います。
それでも携帯を使って、何かしらは書きたいなと。
内容のない記事ですが、ご了承ください。

といいつつ大きなフリも混じっているんですけどね。
タネあかしはまた今度。

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ここから追記。

上野広小路亭で行われた第4回「雅天印」の様子です。
たくさんの芸人さんが出ておりますが、写真撮影可とのこと。
せっかくなので、ブログのほうにもあげさせて頂きます。

写真はオープニングの全員集合トーク&自己紹介タイム。
チングの2人が左右に分かれているのは、司会という立場だから。
いちばん左のポカさんから、

オオカミ少年、アジアントール、池ポコそん、オスペンギン

というラインナップ。
赤い蝶ネクタイの池ポコそんさんだけがピン芸人で、
あとの方々は、みな2人のコンビです。
いずれも吉本興業所属の芸人さんたちです。

それぞれのネタが2回ずつ披露されるとともに、
全員参加の大喜利と、モノボケ大会が加わる内容。
なかなかに盛りだくさんな2時間です。

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チングはこの日、1本目でショートコントをネタおろし。
2本目はいま売り出し中の、韓流ラッパーネタでした。
ゲッタン! ゲッタン! サムゲッタン! ヨ!ヨ!ヨ!ヨ!
のフレーズが、だんだん耳に残ってきて悔しいです。

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オオカミ少年の応援団ネタ。
この日もさんざん笑わせていただきました。
ネタも見事ですが、仕切りの腕も見事でした。

次回は2月18日(水)に開催されるそうで。

会場が御徒町になって、家からぐっと近くなったので、
仕事の予定がなければまた足を運ぼうと思います。
ちなみにチンチャトークは1月31日(土)に開催。
こちらもぜひご来場ください。
2009.01.20.Tue 17:41 | 個人日記 | trackback(0) | comment(2)
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土曜日に開催された第3回「食の異文化講座」。
ご覧の通り、今回も非常に盛況な会となりました。
師匠こと佐野良一さんの韓国料理話を聞きつつ、
テーマに沿った料理を楽しむ、というのが趣旨です。

先般、告知の段階でもお伝えした通り
第3回のテーマは……。

「一世紀を越える韓国外食界のロングセラー・日食」

韓国に定着しコリアナイズされた日本料理。
18世紀後半からの受容、普及、そしてアレンジも含め、
考察するとともに、ご自身の体験も語って頂きました。

登場した料理の数々は……。

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まず、韓国式日本料理の代表格、キムパプ(海苔巻き)。
たくあん、カニカマ、牛肉などを巻いたノーマルバージョンと、

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こちらは佐野師匠考案の豚肉とサンチュのキムパプ。
「てじまぅる」グループの自慢である平牧金華豚の肩ロースを、
塊のまま煮込み、細長く切って巻いてあります。

煮込む段階で味付けしたようですが、固くなるのを避けて薄味に。
そのまま食べても美味しかったですが、生醤油や薬味醤油、
サムジャン(合わせ味噌)などと一緒に食べてもよかったですね。

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オデンは串に刺したものを鍋ごと提供。

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このウネウネ感が重要ですよね。

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ちなみに登場したのは、もっとずっと後ですが、
2004年の激辛ブームから生まれたパルガンオデンも登場。
直訳すると赤いオデン。ワタリガニのダシがポイントです。

日本料理が韓国に渡り、コリアナイズされた結果を、
もっとも象徴的に表しているのが、この料理ではないか。

そんな意味合いも含めて、急遽作られることになりました。
決まったのは開催の3日前。調理担当は師匠指名でワタクシ。
客席で野次を飛ばしながら、べろべろに酔っ払うはずが、
会の中盤からキッチンにこもって働く羽目になりました。

ちなみにレシピはこんな感じ。

1、ワタリガニを茹でる
2、たまたま隣にあった昆布とカツオのダシを適量混ぜる
3、粉唐辛子とコチュジャン、塩、砂糖で味付ける
4、オデン(魚の練り物)を放り込む

働く羽目といっても簡単なものですけどね。
普通は食べるところのない、小さなワタリガニを使いますが、
用意されていたのが、立派なワタリガニでもったいなかったですね。

結局、会の最中は甲羅を割ることすらなく、
スタッフの夜食になったとか、ならなかったとか。

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油揚げと春菊をのせた、あっさり味のウドン
味付けに角萬式の工夫を凝らしたとの話でしたが、
さすがにいいダシが出ていて美味しかったです。

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付け合せのキムチにはたくあんも添えるこだわり。

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さて、この日のメインがこちらなのですが……。
これをフェドッパプ(韓国式刺身丼)といってよいものか。
コチュジャンをかけて混ぜてしまうにはあまりにもったいない、
高級なマグロと、高級なイカと、高級なイクラが具です。

普通は白身魚と生野菜ぐらいを散らすものですが、
どうせ作るなら、とこだわった結果がこうなったそうです。

正直な話……。

「そのニンニクどけて、ワサビ醤油持って来い!」

というのが全員の本音でしょう。
もちろんコチュジャンをかけても充分美味しかったですが、
隠れて醤油で食べたほうが、数倍美味しかったです。

まあ、こういうアホなことをわざわざやる、
という部分に価値があるのも確かですけどね。

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デザートは新大久保駅前で購入してきたプンオパン(たい焼き)。
「スラッカン」という店の前で販売しているものです。
これを食べて、第3回「食の異文化講座」は無事に終了。
この日もよく食べ、よく飲み、よく話を聞いた1日でした。

佐野師匠、お疲れさまです!

ちなみに早速、第4回の企画も練られている模様。
年4回開催を目指すとのことで、次回は春頃になる見込みです。
正式に決まったら、また告知を出させて頂きますね。
ご都合よい方は、ぜひご参加ください。
2009.01.19.Mon 14:56 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(5)
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とある平日の午後。
そういえば、と思い出して牛めしの「松屋」に入りました。
頼んだのは牛めしではなく、冒頭の定食。

ごはんにたっぷりの赤い汁。きんぴらごぼうつき。

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スンドゥブチゲ(柔らかい豆腐のチゲ)が発売になっているんですね。

スプーンですすりながら、いい時代になったなあと思ったり。
こういう全国チェーンの店で、ごく当たり前かのように、
韓国料理が新メニューとして登場するのはすごいことです。
日本のチゲにありがちな、妙に甘味の強いスープでしたけどね。

絹ごし豆腐に、豚丼を流用したと思われるたっぷりの豚肉。
唐辛子の味とともに、けっこうガツンとしたニンニクの香りがあります。
卵は入っていないので、牛めし同様、個別に買わねばなりません。
セットだけでなく、+330円で味噌汁からの変更も可能です。

スンドゥブチゲという料理はもう全国区でよいのかもしれない。

そんなことを食べながら思いましたが、調べてみると、
松屋が展開しているのは、47都道府県中、33県だけとのこと。
四国には1軒もなく、九州も福岡と熊本だけだそうです。

スンドゥブチゲを売り出したというそれだけの親近感ですが、
松屋がんばれ! などとも思ったり。
個人的には吉野家に行くことのほうが多いんですけどね。

昨日、夜遅くまで飲んだせいで、体調のすぐれない日曜日。
ゆるーい更新で恐縮ですが、今日も忘れずに記事を書きました。
目の前の仕事を早く終わらせ、早めに寝たいと思います。
2009.01.18.Sun 18:23 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
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コリアうめーや!!第189号

<ごあいさつ>
1月15日になりました。
正月気分も抜け、仕事に邁進する日々です。
連休中にもっと仕事をしておけば、
松が取れてこんなに苦労しないんですけどね。
まあ、休みで英気を養ったと思い、
溜まりゆく仕事と格闘することにします。
さて、そんな中、今号のコリアうめーや!!ですが、
とある2009年の注目エリアを紹介します。
多くの人にとっては通り過ぎるだけの町ですが、
じっくり見て回ると意外な面白さがあるもの。
僕も昨年9月に訪れたばかりですが、
今年また足を運びたいと思っています。
コリアうめーや!!第189号。
ひとり燃え上がる、スタートです。


<2009年は仁川ブームに沸くのだ!!>

アホでありたい。

などと酔狂なことを突然言い出したら、
人はどのような反応を見せるだろう。

「大丈夫、八田くんは充分アホだよ!」

と人から笑顔で言う人があるかもしれない。
肩にポンと手をかけ、笑顔で、諭すかのように。

「そうか、僕はアホかぁ」

と思わず僕も納得してしまうだろう。
自分のアホは充分承知しているし、
それでも生きていける範囲内なので問題ない。

あるいはもう少し心優しい人であったら、

「大丈夫、八田くんはアホじゃないよ!」

と慰めてくれるのかもしれない。
僕のセリフを真に受けて、心配してくれる人。
そういう純粋な人が周りにいる人生は幸せである。

ただ、その反応は逆に言葉を詰まらせる。

「あ、うん……」

後のセリフを飲み込むしかない僕は間違いなくアホだ。
アホでないが故に、アホになる状況も存在する。

場合によっては曲解され、

「大丈夫、ニンニクの話題だよね」

と大幅に話題が飛躍してしまうかもしれない。
スペイン語でニンニクのことを「アホ」という。
豆知識をもうひとつ。「バカ」は牛を表す。

従って、スペインに行くと今年はバカ年。

そんなことを書いて喜んでいる僕は、
これまた間違いなくアホだが、本題はそこではない。

アホでありたい。

それは同じアホでも「踊る阿呆」のこと。
阿波踊りの囃子言葉として有名な例のフレーズ。

「踊る阿呆に見る阿呆、同じなら阿呆なら踊らな損々!」

のアホである。

本場の阿波踊りを見に行ったことはないが、
東京の高円寺で開催される阿波踊りは何度か見に行った。
実に楽しそうで、まさしく踊らな損々という気分がよくわかる。
物事は往々にして、見ているよりやるほうが楽しい。

さて、そんな話からこの2009年。

韓国のある都市が賑わうことになっている。
阿波踊りほどの盛り上がりを見せるかは知らないが、
少なくとも昨年行ったらなかなか賑わっていた。

その地域というのが仁川(インチョン)。

ソウルの西に位置する海沿いの町で、
韓国に6つある広域市のひとつである。
人口はソウル、釜山に次ぐ第3位。
観光客にとっては空港のある町として有名だ。

この仁川市がいま懸命に笛を吹いている。

いや、仁川市だけではない。
観光公社や政府も一緒に笛を吹いている。
踊れや、踊れと囃し立てている。

僕はその気持ちに応えて、全力で踊りたい。
踊る阿呆でありたい、というのがここにつながる。

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仁川市内にある孔子像。

2009年は「仁川訪問の年」だ。

この「~訪問の年」というのは2004年に制定され、

・2004年:江原道訪問の年
・2005年:京畿道訪問の年
・2006年:済州道訪問の年
・2007年:慶尚北道訪問の年
・2008年:光州、全羅南道訪問の年
・2009年:仁川訪問の年
・2010年:忠清道訪問の年
・2011年:大邱訪問の年

というラインナップで続いている。
もともとは1994年にあった「韓国訪問の年」が発端で、
韓国の文化体育観光部が中心となって推進している。

この期間、該当する自治体は観光産業に力を注ぎ、
国内外からの観光客を誘致し、地元を盛り立ててゆく。
地方にスポットライトが当たる貴重な機会だ。

まあ、その一方で……。

2001年から2002年までは韓国訪問の年。
2010年から2012年までも韓国訪問の年。

だったりする。

さらに言えば、2002年は「日韓国民交流年」だし、
2005年は「日韓友情年」に指定されていた。
ここ数年、ずっと何かのイベント年が続いている感じで、
個人的にはちょっとやりすぎな気がしないでもない。

とはいえ、観光客にとってはいい機会。

また韓国メディアにとっても大きなネタになる。
この期間内は、政府からも観光用の支援金が出るため、
宣伝も兼ねて日本メディアを積極的に招聘する。

モデルツアーを組んで記者に取材してもらい、
観光地のPR記事を媒体に掲載してもらうという訳だ。
今年も仁川関連の記事を多く目にするだろう。

だが、ここでひとつ問題がある。

前年の光州、全羅南道や、一昨年の慶尚北道などに比べ、
該当地域が仁川ということで、日本メディアが戸惑っている。
昨年あたりから、こんな話をよく耳にした。

「2009年は仁川なんですよね」
「仁川って、何を取り上げたらいいのか……」
「ソウルからも近いし、地味ですよね」

うん、その理屈はおおいにわかる。

大多数の観光客にとって仁川とは空港の町に過ぎない。
仁川空港に降り立ったら、後はバスなり車なりでソウルへ移動。
仁川市そのものを観光の目的地とする人は稀で、
ただ通り過ぎるだけ、という人が大半だろう。

日本でいうなら千葉県成田市を盛り上げようという話に似ている。

地元の人にしてみれば、成田山新勝寺もあるし、
成田山公園もいいところだ、と憤慨されるかもしれない。

「成田市はウナギが名物だ!」
「成田市は栗ようかん発祥の地だ!」
「成田市は竹串に刺したせんべいがあるぞ!」

という意見もあるだろう。
充分に興味深いが、やはり少し地味である。

だが、時代は折りしもB級グルメブーム。
竹串に刺したせんべいというのは風変わりで面白い。
ここは年に1度のB-1グランプリに出品し……。

いかんいかん。

語るべきは成田市でなくて仁川市。
串刺しせんべいは気になるが、話を戻そう。
ともかくも日本メディアが仁川のPRに悩んでいる。
果たしてどう取り上げたものか困っているのだ。

そんな状況下。いよいよ仁川訪問の年を迎え、
なぜかひとり大盛り上がりの人物がいる。

僕だ。

実は仁川という地域、隠れたB級グルメの宝庫なのだ。
そしてまた他地域にはない郷土料理も多く抱える。

「仁川いいじゃない!」

と僕ひとりおおいにハイテンションだ。
ソウル旅行の合間に半日で行ける地方料理の旅。
それを今年は提唱、実践していこうと思う。

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仁川市内にあるマッカーサー像。

まずは以下に仁川の素晴らしい点をまとめる。

仁川の素晴らしい点、その1。
韓国でもっとも規模の大きな中華街がある。

仁川は空港が出来る前から国の玄関口。
1883年に仁川港が諸外国に対して開放されると、
日本や中国などから大勢の人が渡ってきた。
人ともに文化も伝わり、国際的な町へと成長。

現在の仁川駅前には中華街が広がっており、
週末ともなれば大勢の観光客で賑わう。
中国からの観光客も多く訪れているらしい。

この中華街で味わうべきはチャジャンミョン(炸醤麺)だ。

韓国式にアレンジされたジャージャー麺で、
甘味のある黒味噌を中華麺にどろっとかけた料理。
19世紀後半から20世紀初頭に中国から伝わり、
約100年の歴史を経て、今なお人気の国民食である。

もちろん他にもいろいろな中華料理が食べられるし、
そのほとんどはコリアナイズされていて面白い。
韓国でしか味わえない、中華料理が多数あるのだ。

他にも町を歩いていると月餅を売っていたり、
中国東北部の郷土料理、羊の串焼き屋台が出ていたりする。
ちょっと違った韓国を楽しむことができるという点で、
韓国リピーターにおすすめのスポットだ。

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中華街で食べられるチャジャンミョン。
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規模の大きな中華料理店が増え大勢の人で賑わう。
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ヤンルーチャン(羊肉の串焼き)の屋台。

仁川の素晴らしい点、その2。
東仁川に個性派冷麺の専門ストリートがある。

仁川の隠れた名物がセスッテヤネンミョン。
直訳すると「洗面器冷麺」となる独特の冷麺だ。
その名の通り、洗面器サイズの器に入っているのが特徴で、
問答無用の超ボリュームが自慢である。

東仁川駅から徒歩5分ほどの花平洞に専門店が密集しており、
その路地に入ると、あちこち洗面器冷麺店だらけ。
実際、食べに行ってみたのだが、この冷麺が冗談抜きででかい。

「これ、本当に冷麺?」

と疑わしくなるぐらい。

いくら洗面器サイズとはいえ1人前の冷麺である。
値段が比較的安く、3500ウォンだったのにも油断した。
心の準備をしてきて、なおかつ度肝を抜かれるサイズ。
中央に置かれたゆで卵が、ウズラの卵に見える。

味自体は3500ウォンなりのチープな冷麺だが、
全部を食べきったときの充実感は悪くない。
韓国の「珍食」に興味を覚える人はぜひ訪れて欲しい。

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あまりのサイズに驚く洗面器冷麺。
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花平洞の冷麺ストリート。

仁川の素晴らしい点、その3。
東仁川の新浦市場はタッカンジョンが有名。

同じく東仁川駅前にあるのが新浦市場。
大勢の人で賑わう一角に、行列の絶えない店がある。
それが新浦市場名物のタッカンジョン専門店だ。

タッカンジョンとは揚げた鶏肉に甘いタレを絡めた料理。

似た料理にヤンニョムチキン(味付けフライドチキン)があるが、
骨付きのぶつ切りを使うヤンニョムチキンに対し、
タッカンジョンは主に骨抜きの鶏肉を使う。

また、両者とも揚げたチキンに甘辛いタレを絡めるが、
タッカンジョンはその後に、炒める行程がもうひとつある。
ヤンニョムチキンに比べてタレが蜜のように絡み、
独特の濃厚な甘味を、まとっている点が特徴だ。

残念なことに、これは食べて来ることができなかった。
昨年、市場の雰囲気だけは確かめてきたので、
僕にとっては、今年に引き継いだ大きな宿題である。

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東仁川駅前にある新浦市場。
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タッカンジョンの専門店に多くの人が集う。

仁川の素晴らしい点、その4。
新浦市場に「シンポウリマンドゥ」の本店がある。

韓国のB級グルメに詳しい人なら、
全国チェーンの「シンポウリマンドゥ」をご存知だろう。
店名にもあるようにマンドゥ(餃子)を専門とする粉食店。
1971年の創業という粉食チェーンの老舗である。

店名は「新浦(シンポ)」市場にある、
「私たち(ウリ)」の「餃子(マンドゥ)」店という意味。
全国展開のスタートが、この新浦市場であった。

この店はマンドゥももちろん有名なのだが、
チョルミョンという麺料理を育てた逸話もある。

チョルミョンはコシの強い麺を生野菜と和え、
辛いタレをかけて混ぜて食べる冷たい麺料理。
夏場に食べると、さっぱりした味わいで爽快感がある。

この料理はもともと仁川の製麺業者が冷麺の麺作りに失敗し、
妙に太い麺を作ってしまった、ということに由来。
捨てるにはもったいないと、近隣の粉食店でこれを調理してもらい、
出来上がったのがチョルミョンであった。

その元祖の店はすでになくなってしまったというが、
かわりに全国へと大々的に広めたのが「シンポウリマンドゥ」。
チョルミョンを仁川名物たらしめる象徴なのである。

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新浦市場近くにあるシンポウリマンドゥ1号店。
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チョルミョン(日本の韓国料理店で撮影)。

仁川の素晴らしい点、その5。
江華島名物にカブのキムチがある。

海に面する仁川はたくさんの島を有する。
中でも有名なのが、世界遺産をも抱える江華島である。
この江華島はウナギや高麗人参の特産地であるとともに、
韓国でも珍しいカブのキムチを作っている。

韓国ではもともとカブを使った料理が少なく、
カブのキムチは韓国人でも食べたことのない人が多い。
僕も話に聞いて、いつかは食べたいと思っていたが、
まだ出会う機会がなく、大きな宿題である。

また、江華島はサッパ料理でも有名。

サッパはコノシロに似た小さな青魚で、
岡山県ではママカリと呼ばれて親しまれる魚だ。

あまりの美味しさゆえに自宅で炊いたごはんがなくなり、
隣の家にごはんを借りにいくほど、という意味でママカリ。
韓国ではそれを刺身や、和え物、焼き魚にする。
こちらも今年、ぜひ食べに行きたい。

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赤カブを使ったムルギムチ(水キムチ)は師匠作。

以上、つらつらと代表的な食を書き出してみた。
もちろんこれはごく一部だし、そもそも魚介類が豊富な港町。
港周辺には刺身通りもあり、魚介料理は全般的に自慢の品だ。

また、はっきりと明らかにはされていない模様だが、
カムジャタン(豚の背骨とジャガイモの鍋)も仁川発祥説がある。
19世紀後半の仁川では京仁鉄道の敷設工事が行われており、
この作業に従事した労働者の間で広まった料理だという。

本格的な調査をした文献などは見つからないが、
これもうまく情報があれば、ぜひじっくり調べてみたい。

といった感じに大半は自分自身の宿題でもあるが、
仁川という町には興味深い素材がたくさん転がっているのだ。
これをそのまま放置しておくのは実にもったいない。
食だけをとっても、語るべき部分がたくさんある。

2009年は仁川訪問の年。

僕はそれを真正面から受けて訪問しようと思う。
仁川の美食を訪ね、発信していくのが今年の目標。

踊る阿呆から、語る阿呆へと成長するのだ。

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新浦市場では色とりどりの中華まんを販売している。

<お知らせ>
仕事が忙しくHPの更新ができません。
落ち着いたら、まとめて更新したいと思います。
http://www.koparis.com/~hatta/

<八田氏の独り言>
新浦市場では色とりどりの中華まんも見ました。
妙に韓国らしくない色彩が興味をそそります。

コリアうめーや!!第189号
2009年1月15日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com
2009.01.17.Sat 11:54 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(4)
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新大久保コリアンタウンガイド』も発売になったはずですが、
極めて小部数なので、書店になかったという報告が多いようです。
確実にお求め頂く場合は、書店に予約して頂くか、
あるいはアマゾンなどのネット書店を利用して頂くのが確実です。
ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

さて、その一方で貴重な類書が出ております。

取材店舗が重なっている関係で、本の存在は知っていましたが、
すでに発売になっていたとは、うっかり気付きませんでした。
年末あたりから、気にしてチェックはしていたんですけどね。

昨日、友人から「コンビニで見たよ」という話を聞き、
早速アマゾンで購入したところ、今日の昼頃に届きました。
正直、自分の本が出ることよりも、ワクワクしていたんですよね。

一昨年秋に『東京 本気の韓国料理』を作ったのですが、
1年経って、その情報もずいぶんと古くなってしまいました。
閉店した店も1割ではきかず、かなりの数に上っています。
改訂版を作るにも、そう簡単にはいかないので……。

「誰か新しい本、作ってくれないかな」

と身勝手なことを考えておりました。
でもまさか本当に出るとは。いい時代になったものです。

まだざっくりとしか見ていませんが、
新大久保、赤坂、上野エリアを中心に、東京エリアを取材しています。
『東京 本気~』の後にオープンした優良店も充実しています。
今後、改訂版を作るなら、間違いなくリストアップする店。
それらが網羅されているのはなんとも嬉しい限りです。

あとは東上野、三河島エリアの店が多いのもいいですね。
先日行った「東京苑」や、うちの近所の「ママチキン」も載っています。
『東京 本気~』では銀座、六本木など新しい店の開拓に力を入れ、
古くからのコリアンタウンは優先順位が後回しになってしまいました。

『東京 本気~』、『新大久保コリアンタウンガイド』を合わせても、
紹介されていない店が、多数取り上げられているように感じます。
自分がかかわると、どうしても似たような店ばかりになるので、
自分とは違う、新鮮な視点で読めるのが嬉しい限りです。

しばらくはこれを持って、ウロウロ店を回ってみますかね。
『新大久保コリアンタウンガイド』とともに、ぜひ売れて欲しい1冊です!

アマゾン 今すぐ食べたい!TOKYO韓国グルメ
http://www.amazon.co.jp/dp/4890480390
2009.01.16.Fri 18:59 | ニュース&情報 | trackback(0) | comment(3)
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本日は午後から小田急線の新百合ヶ丘に遠征。
たぶんこの駅に降りるのは10年ぶりぐらいだと思います。
ご招待頂いたのは新人アーティストのデビューコンベンション。
こういう場にお邪魔するのは、ほぼ初めてですかね。

冒頭の画像がデビューアルバムの『二つの宇宙』。
アーティスト名は「Jisong」と書いて「ジソン」と読みます。
株式会社VAPより、1月21日リリースだそうです。

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会場は昭和音楽大学の中にある豪華なオペラホール。
なぜまた大学で、と思ったら、この大学院の卒業生なんですね。
しかも彼女のデビューは大学と音楽会社のコラボ企画。
大学ではオペラを学び、その声量を生かしてポップスを歌う。
クラシカル・ポップスというジャンルはそういう意味だそうです。

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美声を披露した後は、簡単なインタビューコーナーも。
日本に来て3年ということで、日本語もペラペラですが、
まだまだ初々しい舞台で緊張感が伝わってきました。

日本語に詰まると客席から、

「がんばれー!」

なんて声が飛んだり。
ほとんど音楽関係の方々ばかりのはずですが、
見ていても温かい舞台でよかったですね。

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ちなみにデビューと同時に母校のある新百合ヶ丘の、
イメージアーティストにも認定されたそうです。
この日のコンベンションはその認定式も兼ねておりました。

コンベンションが終わった後の懇親会にて、
Jisongさん本人にも挨拶しましたが、まあ美人です。
挨拶するだけで、思わず緊張しました。

公式ホームページも出来ているようなので、
興味のある方は、ぜひそちらをのぞいてみてください。
デビュー曲のサンプルも視聴できるようになっています。

Jisong公式ホームページ
http://www.vap.co.jp/jisong/
アマゾン『二つの宇宙』
http://www.amazon.co.jp/dp/B001L84DC6

オペラで鍛えた声量は、耳に響くというより全身を貫く感じ。
凛々しく勇敢な美声にぐっと意識をわしづかみにされます。
特に『二つの宇宙』はいきなりサビなので圧倒感が大。

こうしてお会いできたのも何かの縁。
せっかくなので応援させて頂きたいですね。
華々しい活躍を期待したいと思います。
2009.01.15.Thu 21:04 | ニュース&情報 | trackback(0) | comment(3)
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師匠からメールがあり、一緒に昼飯を食おうとのこと。
指定されたのは師匠の行き着け、東新宿の「南陽屋」でした。
「てじまぅる」グループの金社長、高橋社長も一緒におり、
第3回「食の異文化講座」に向けた打ち合わせを行いました。

イベントの概要については下記をごらんください。

第1回「食の異文化交流~韓国食に根付く豚肉文化」
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-760.html
第2回「食の異文化交流~粉食(プンシク)のすべて」
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-821.html

師匠こと、佐野良一さんが韓食について語るとともに、
そのテーマに沿った料理をみんなで食べるという会です。
なお、第3回より「交流」が「講座」に変わったそうです。
確かに会の雰囲気としては、そんな感じですしね。

とはいえ、飲み放題をいいことに師匠自身も開始早々飲み始め、
中盤以降は酔っ払いながら韓食を語るというとんでもない会。
そんな人を「講師」と呼んでよいのか、弟子の立場でも不安ですが、
まあ、決まったことなので、余計な文句はいいますまい。

ちなみに第1回の豚肉、第2回の粉食に続いてのテーマは……。

「一世紀を越える韓国外食界のロングセラー・日食」

とのこと。
日食(イルシク)は日本料理のこと。
韓国に根付く、日本料理文化に切り込みます。
以下、佐野師匠の企画書より。

=========================
日韓関係に軋轢が生じようとも、最早「日食」が廃れることはない。
それはウドンもオデンもキムパプも、最早韓国人にとっては
日本の料理ではなく日食という韓国料理となっているためだ。
1876年の江華島条約以降、韓国には多くの日本人商工者が渡り、
1885年には約300人の居留日本人がいたが、多くは男性単身者で、
彼らを対象としたウドン、オデン、海苔巻き、鮨、大福餅など
軽食を扱う零細商人が現れた。
ダシの効いたウドン、オデンや甘い大福餅などは、韓国人に
とっては珍しく、価格も安いことで、庶民に人気を得た‥
こうして始まる「日食」の定着過程と、
それを受け入れた韓国社会を考察する。
=========================

登場する料理は以下の5品。
「てじまぅる」ブログより引用致します。

=========================
(1)ユブウドン(刻みうどん)
‥関西風薄味出汁に刻み油揚げと春菊などが入る。
角萬のノウハウを、うどんで存分に、表現いたします^^

(2)フェドッパプ(刺身丼)
‥マグロ、イカなどを載せた丼ご飯に生ニンニク、
 春菊を加え、酢コチュジャンで混ぜて食べる。
 マグロもイカも、極上物だけ使用いたします^^

(3)キムパプ(海苔巻き)
‥牛肉そぼろ、タクワン、ホウレンソウを芯にした定番キムパプと
 茹で豚、サンチュを芯にした「てじまぅる」バージョン。
 てじまぅるでしか、創り得ない、絶品キムパプです^^

(4)オデン
‥大鍋に汁もたっぷり作ります。練り物(オデン)のみ。
 韓国屋台そのまんまの味わいで、御持て成しいたします^^

(5)プンオパン(鯛焼き)
‥熱々焼き立てを準備。
=========================

要項は以下のようになっています。

日程:2009年1月17日(土)
時間:14:00~17:00
場所:イーストアジアン新宿
住所:新宿区百人町1-12-2セイザ新宿3F
料金:6000円(飲み放題込)
講師:佐野良一

参加希望の方は、「てじまぅる」グループ各店舗へご連絡ください。

当日は僕も参加させて頂きます。
過去2回は、料理を作ったりしゃべったりしましたが、

「師匠よりもウケがよいのはけしからん!」

という理不尽な理由により、今回は出番を削られました。
悔しいのでべろべろに酔っ払って、野次でも飛ばそうと思います。
ご参加される方は、ぜひ僕と一緒に飲んでください。

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といった打ち合わせを行いつつ。
この日食べたのは「南陽屋」のランチメニュー。
冒頭の写真がトガニタン(牛ひざ軟骨のスープ)で、
すぐ上の写真がトンテチゲ(スケトウダラの鍋)です。

若干、量が少なく見えますが、これは僕が遅刻したため。
みなさんで召し上がった残りを温め直してもらいました。

「そんな残り物を撮らなくても!」

と店のママさんに言われたので……。

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年末に食べた、きれいなバージョンも載せますか。

トンテチゲは江原道出身であるママさんの得意料理。
ぶつ切りにしたスケトウダラが、たっぷり沈んでおります。
新大久保界隈でもあまり見ない料理だけに貴重なのですが、
いかんせんこの店、駅からちょっと遠いんですよね。

大江戸線の「東新宿」と「若松河田」の中間あたり。
コリアンタウンの中心からもだいぶ外れているので、
韓国好きな人がふらっと見つける、ということもありません。
場所でだいぶ損をしているもったいない店です。

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こちらも年末に食べたスジ煮込み。
このほかニンニク焼き、カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ)、
夏場限定の枝豆コングクス(豆乳麺)などもおすすめです。

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あとはこれですか。

ビンビールとマッコルリを一緒に出してもらい、
自分でカクテルして飲む、メッコルリ。
1本ずつ両手に持って、同時に注ぐのが作法です。

韓国的な礼儀からは反しているんですけどね。
右手にビンを持って左手を添える、というのが常識ですが、
これだけは両手で注がないと、どちらか先になくなって困るのです。
家でも出来ますので、興味のある方はぜひお試しあれ。

店名:南陽屋(なみゃんおく)
住所:東京都新宿区新宿7-1-4
電話:03-3202-6888
営業:11:30~14:00、17:00~翌2:00(月~金)、17:00~24:00(土、日、祝)
定休:第2、4日曜日

<過去の関連日記>
(02月24日)東新宿「南陽屋」でトンテチゲ。
(04月24日)東新宿「南陽屋」でトンテチゲ&ニンニク焼き。
(07月09日)東新宿「南陽屋」で翡翠色のコングクス。
(12月17日)東新宿「南陽屋」で江原道料理。
▲(2007年)
2009.01.14.Wed 20:14 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(0)
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ミヨックク(ワカメスープ)。
簡単に作れるので、我が家の食卓にも多く登場します。
牛肉の代用として豚肉を使い、海鮮ダシを加えたバージョン。
作り方は以下の通り。

1、豚肉、刻みニンニク、ワカメをゴマ油で炒める
2、煮干と干しエビのダシを注いで煮込む
3、少量の醤油と塩で味付ける

ほとんど労力がいりません。
他の料理を作りながら、片手間でできるのが便利。
具の選択肢もその時々でアレンジできます。

そんな我が家での人気作。

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写真フォルダから掘り出した、昨年7月16日の夕食風景。

右下に写っているミヨッククにご注目ください。
ワカメとともに、カニカマが浮いております。
とってもチープな味ですが、妙に合う不思議なアレンジ。
手抜きミヨッククとして我が家の定番になりました。

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またある日は、油揚げまで投入されていたり。
こうなってくると韓国料理とは言いがたいような状況ですが、
冷蔵庫の残り物によって、いろいろなアレンジが起ります。

きちんとホタテの貝柱を煮込んでダシを取るなど、
手をかけたミヨッククを作ることもありますけどね。

ちなみに冒頭のミヨッククも煮干と干しエビは韓国産。
統営の市場で、大量に買い出してきたものを使いました。
ガツンと来る干しエビの香ばしい風味がなかなかです。

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この日はお客様が家にいらしていたので、
干しエビのミヨッククとともにいろいろ制作。
鶏の照り焼きに……。

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こんなサラダプレート。

このほかにもサバとサケの粕漬けを焼き、
こまごまとしたおつまみ類、などを用意しました。
粕漬けの写真がないのは単純に焦がしたからですけどね。

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おいで頂いたお客様からのシリア土産。

いずれも代表的なアラブ菓子だそうです。
小麦粉の生地に包まれた、甘いナッツ入りの揚げ菓子風。
どれも強烈に甘いのが特徴で、くれた方は、

「砂糖の天ぷら」

と称しておりました。
薔薇の香りがつけてあって、美味しいんですけどね。
ふたつ食べると、それ以上は手が伸びない、という甘さです。
右下の2つは手作りの焼き菓子でこちらは甘さ控えめ。
珍しいお菓子を頂きつつ、お茶でシメと致しました。

といった感じに今年は食卓風景の記事も、
少しずつ増やしていきたいなと思っています。
毎年、料理を頑張ると宣言しては、ぐだぐだになるのですが、
今年もとりあえず目標のひとつとして掲げておきます。

相変わらず、拙い料理ばかりだと思いますが、
チャレンジすることに意義がある! ということで。
宜しくお付き合い頂ければ幸いです。
2009.01.13.Tue 12:26 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(5)
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今年からブログを休まず更新する、という目標もむなしく、
早速、昨日の更新をすっ飛ばしてしまいました。
仕事が忙しくなれば、さすがに毎日は難しくなっていくのですが、
もう少し続けられるのでは、と思っていただけに無念です。

昨日はKNTVで『風の絵師』を見終えて寝入ってしまいました。
ここ数年、韓国ドラマとはまったく縁遠い暮らしをしていましたが、
嫁の仕事の影響もあり、最近は少しずつドラマを見ています。
といいつつ慣れていないので、すぐ忘れて見逃しますが。

今年もいろいろな目標を年頭に立てましたが、
その中のひとつが、エンタメに近づいていこうというものです。

年末年始には映画『食客』もようやく見ました。
ドラマ『食客』も見たいんですが、まだもう少し後回しになりそう。
漫画のほうは全巻揃えて、きちんと読んだんですけどね。
いまは気に入ったところを何度も読み返しております。

さて、冒頭の写真は久々のインスタントラーメン。

韓食日記の草創期によくレポートをしましたね。
すっかり新商品への挑戦もご無沙汰ですが、
たまたま我が家にあった2種類を、昼ごはんに食べました。

左が農心の「トゥンジ冷麺(ピビンネンミョン)」。
トゥンジは「巣」を表し、麺が鳥の巣状になっています。

右は三養食品の「ヘムルパーティ」。
海鮮パーティラーメンと訳されています。

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「ヘムルパーティ」は煮始めた瞬間から海鮮の強い香り。
海鮮というよりも、干しエビの香りが強いですね。
「セウタンミョン」によく似た雰囲気、という印象です。

三養食品らしいというか、麺が若干やわやわ。
かためが好きな人にはちょっと物足りないかもしれません。
タマネギ、卵を入れて、調理してみました。

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「トゥンジ冷麺」はこんな感じ。

パッケージには茹で卵やキムチなどを補えとありましたが、
まずはシンプルに具なしで食べてみようと思いました。
といいつつ冷蔵庫に何もなかった、というのが本音です。

年末年始に贅沢しすぎて、ウチの冷蔵庫はすっからかん。

緊急財政を組みなおし、昨日夕方にようやく買い物に行きました。
新米夫婦はまだまだ家計のやりくりに慣れておりません。

こちらは対照的に、ずいぶんしっかりした麺のコシ。
タレもなかなか本格的な辛さで、舌にビリビリときます。
甘味、酸味、辛味が混ざり合ってなかなか悪くありません。
具をうまくアレンジしたら、けっこう美味しく頂けそうです。

「トゥンジ冷麺」はもうひとつ、ムルレンミョン(水冷麺)もあるので、
これもまた、そのうち試してみたいと思います。
ただ我が家はえらく寒いので、もう少し温かくなってからですね。
もうしばらく、ラーメンボックスの中で寝ていてもらおうと思います。
2009.01.12.Mon 19:23 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(5)
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我が家では定番の朝ごはん。
韓国式トーストを今朝も作って食べました。

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千切りキャベツにマヨネーズとケチャップ。
さっとゆがくのが嫁方式。僕が作るときは生のままです。
ゆがけば甘味が出ますし、生なら食感がよくなります。
どちらでも好みのように作ってかまいません。

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小さなフライパンで1人前ずつ卵を焼きます。
溶き卵の段階で、砂糖を多めに入れるのがポイント。
韓国式トーストは甘さが大きな特徴です。

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パンを焼いて、マーガリンを塗ったら……。

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キャベツ、卵、ハムをはさんで出来上がり。
ハムも表面だけ、さっと焼いておくといい感じです。
スライスチーズなどをはさんでもいいですね。

今日はなかったので、6枚切りの食パンを使いましたが、
8枚切りを使ったほうが全体に一体感が出ます。
手軽に出来て、朝から韓国を感じられる便利な一品ですね。

それでも作るのが面倒だ! 

という方は、新大久保か上野へどうぞ。
昨年の秋に韓国式トーストの専門店ができました。
どちらもなかなかに本格的です。

アサヒコム コリアうめーや!!「トースト」
http://www.asahi.com/international/korea/TKY200810290098.html
2009.01.10.Sat 18:33 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(7)
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雨に濡れる東上野のコリアンタウン。
「キムチ横丁」の名でも知られております。

住所でいうと東上野2丁目。
JR上野駅と御徒町駅の中間あたりにあって、
ほぼ一角のみ、昔ながらの雰囲気を残しております。

上野というと最近は湯島方面が賑やかですが、
こちらも独特の風情があって楽しいですね。
韓国料理というよりも、焼肉がメインになりますが。

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眺めるだけでもドキドキする路地裏。

昔はこの路地裏にも店がひしめき合っていたそうですが、
いまは他に移転をしたり、あるいは店を閉めてしまったり。
わずか数軒を残すだけになってしまいました。

「東京苑」はこの路地裏に残る貴重な有名店。

チンチャトークの打ち合わせを兼ねるということで、
昼から集合しつつ、焼肉ランチを楽しみました。

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1150円の満腹ランチ。

キムチと4種類のナムル、韓国海苔、スープがついてきます。
ごはんはおかわり自由、というのも嬉しいですね。

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これまた年季の入った焼き台。
肉をジュウジュウ焼きながら……。

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昼ビール。

本当に打ち合わせをしているのか怪しいところですが、
1月のチンチャトークについて、熱く語り合いました。
次回のチンチャトークは1月31日(土)を予定しています。
ご都合よい方は、ぜひふるってご来場ください。

「今年はそれぞれコーナーを持ってみようか」

そんな話も出ております。
それぞれのいいところを発揮し、積み重ねられるよう、
チンチャトークもバージョンアップを目指しております。

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最後に壁のメニューにあった不思議な単語。

「あの、リストラってなんですか?」
「鶏の首肉です。会社をクビになるのクビに引っ掛けて」
「あー、そういう意味ですか」

店によっては「つる」とか「せせり」とか呼ばれる部位。
量は少ないですが、よく動く筋肉なので旨味たっぷりです。
これをリストラと名付けるセンスはなかなかですね。
不況のご時勢、しゃれになっていない場合もあるでしょうが。

会社勤めでない僕もリストラにこそなりませんが、
いきなり仕事がなくなることは充分に考えられます。
そうならないよう、今年も頑張っていかねば。

焼肉を食べに来て、妙に気合が入った今日の午後。

その後、新大久保で3件の取材依頼をしてきました。
韓国料理の話がほとんど出てこない今年の韓食日記ですが、
またお店巡りも積極的に続けていこうと思います。

店名:東京苑
住所:東京都台東区東上野2-15-7
電話:03-3835-0488
営業:11:30~24:00
定休:なし
2009.01.09.Fri 18:41 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(4)
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ようやく完成しました。
しばらくはいろいろ不具合が見つかると思うので、
バージョン更新なしに、細かい修正再アップがあると思います。
いずれ正式なページを設けて、独立させる作業をするので、
とりあえずはテスト利用ということで、使ってみてください。

韓国語食の大辞典Version3.0
http://www.koparis.com/~hatta/jiten_version3.0.zip

ZIPファイルの中にあるのは冒頭画像の通り。
不具合などありましたら、コメント欄かメールでご報告ください。
また、僕はウィンドウズでしか確認していないので、
マックでもきちんと使えるかどうかなど、情報頂けると幸いです。


2009.01.08.Thu 12:41 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(9)
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頂いたフードプロセッサーでニンニクを刻み。

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サランラップの上で均一に伸ばします。

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サランラップで包み……。

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冷凍庫に入れる。
周りが魚卵だらけなのは気のせいです。

明日には刻みニンニクが板状に凍っているので、
それをチョコレートサイズに包丁でパキパキとカット。
その状態で冷凍保存しておくと、調理時にすぐ使えて便利です。
炒め物にも、鍋料理にも、ひとかけホイッと放り込むだけ。

これは先日の「隣の国の晩ご飯」取材で学んだ主婦の知恵。
ほかにもいろんなことを実地で学べた貴重な体験でした。
その記事が載っている『韓国語ジャーナル第27号』は絶賛発売中。

ちなみに撮影に使ったしゃもじは頂いたので、我が家にあります。
次にどんなタイミングで使えばいいのか、おおいに思案中です。

追伸。

フードプロセッサーをくださった某社の皆様。
主にニンニク係りですが、おかげさまで重宝しています。
本当にありがとうございました!
2009.01.07.Wed 20:23 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(9)
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「韓国語食の大辞典」新バージョンのイメージです。
本当は今年やりたいこと、みたいな話を書こうと思っていましたが、
書くのに時間がかかりそうなので明日以降に回します。
元旦の日記で宣言した、辞典の話を少し披露させてください。

この辞典を作り始めたのは2001年の春頃でした。
新大久保の韓国式刺身専門店で働いていた僕はその当時、
店の中で飛び交う、魚の固有名詞に手を焼いていました。

「ハッタ! 5番テーブルにカムソンドム!」
「カムソンドムって何ですか?」

後々、メニューを確認したらそれはクロダイ。
学校の教科書に、そんな単語は出てきません。
また別のシチュエーションではこんなことも。

「ハッタ! パプチュゴク持って来い!」
「パプチュゴクって何ですか?」
「これだ、アホタレ!」
「あー、しゃもじのことですか」

「ハッタ! ちょっとマッサル買って来い!」
「マッサルって何ですか?」
「これだ、アホタレ!」
「あー、カニカマのことですか」

韓国に留学し、韓国語ペラペラのつもりだった僕は、
あまりに知らない単語ばかりで、衝撃を受けた次第です。
生活に密着した言葉って、意外に難しいんですよね。
まして、食材の固有名詞なんかは、かなりの難単語です。

また、僕が働いていた店は釜山出身の人が多く、
せっかく覚えた単語が、まるっきり方言だったりも。
当然、辞書には載っていない単語もどんどん飛び交います。
専門的になりすぎると一般の辞書は無力なんですね。

なら、自分で整理してまとめようかな。

と思ったのが「韓国語食の大辞典」制作の始まり。
最初は韓国語仲間に送って、使ってもらうことから始め、
やがてホームページを作ったら、そこにアップして公開。
それを少しずつバージョンアップさせてきました。

最初はワードで、単語をまとめていたのですが、
単語数が増えていくにつれ、収集がつかなくなって断念。
もっと管理しやすく、加筆、修正しやすい方法はないだろうか。
そんな試行錯誤で生まれたのが、今回のエクセル版です。

もちろんもっと理想的なソフトがあるんでしょうけどね。
僕の使える技術が、エクセル止まりということで。

いま、ホームページに掲載しているのが「Version2.2」。
エクセル版は「Version3.0」にしようと思っています。
まずはホームページでなく、ダウンロードでの配布です。
ネット環境でなく、ローカルで使うスタイルですね。

そしてエクセル移行とともに、行った作業は以下の通り。

・新規単語の追加(約1400語)
・既存単語の正誤確認、および修正(約1200語)
・単語の読みを追加
・原語表記(漢字語や外来語の元表記)を追加
・類義語を追加

単語は4312語から、約5700語に増えました。
既存の単語もすべてを再チェックし、誤植や翻訳ミスを修正、
それとともに可能な限り、用語、表記の統一もしています。
ひとりでやっている作業なので、完璧! とはいいにくいですが、
いま公開されているものよりは、かなりマシになっています。

さらに、エクセルを使い列で管理できるようになったので、
日本語訳とともに、読み、原語、類義語という欄を設けました。
ハングルに読みをつけて欲しいとの要望は多かったので、
これを全単語に加えられたのは僕にとっても大きな喜びですね。

いまは最後のチェックと、使用方法などの作成を行っています。
仕事の状況が急展開しない限り、あと数日で発表できると思います。
とかいいつつ、けっこう時間がかかったりするかもですけどね。
気持ちが熱いうちに、一気に仕上げたいと思います。
2009.01.06.Tue 20:55 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(6)
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改めまして、明けましておめでとうございます。
今日からの仕事初めとともに、このブログを見ている、
という方もけっこういるのではないでしょうか。

先月はほとんど更新できませんでしたが、
今年は心を入れ替えて、元旦から毎日更新しています。
新しい試みも加えているので、ぜひ過去記事までご覧下さい。

さて、そんな年明けのアクセス増加を見込みつつ、
やや卑怯な狙いですが、いきなり宣伝をぶちかまします。
最後には重大発表もありますので、ぜひお付き合いください。

冒頭の写真は、お世話になっている学研からの出版。

昨年12月にキムテイさんの新刊が出ております。
前作の『キムテイの楽しい手紙絵本』という本にも参加しましたが、
主に校正などの部分でお手伝いさせて頂きました。
韓国語を日記形式で学ぶ、というコンセプトの本ですが、
イラスト満載、コラムも満載、実にキムテイさんらしい作りです。

アルクのウェブページ「テイの韓国ハルハル日記」に詳しいですが、
昨年10月にお子さんが生まれて、幸せいっぱいのご様子。
本当におめでとうございます。

『キムテイ式毎日の韓国語ワークノート』
著者:キムテイ
価格:1680円(税込)
出版:学研
http://www.amazon.co.jp/dp/4053028477/(アマゾン)
http://item.rakuten.co.jp/book/5922423/(楽天)

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さて、そのアルクからも『韓国語ジャーナル』の新刊が出ています。
第27号の特集は 「韓国・家庭の味を求めて」というもの。
この特集の一部を僕が担当し、韓国の家庭に潜入取材してしました。

ちなみに、以前ブログにアップした……。

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この写真がそのときの重要アイテム。
しゃもじに書いてある文字は「マッ(味)」というもので、
裏には「チャン(最高)」と書かれています。

しゃもじを持って家庭にお邪魔といったら意図がわかりますよね。
ワイドショーや夕方のニュースで放映されたあの企画。
「隣の晩ご飯」を、「隣の国の晩ご飯」にパロディしました。
いかにもアホな取材姿ですが、中身は至ってまとも。

独身女性の家、学生街の下宿、子ども3人のニューファミリー、
子どもが独立して2人暮らしに戻ったご夫婦と、全部で4家庭。
それぞれの食卓風景を、しゃもじ片手にのぞいてきました。

主婦ならではの裏技も教えてもらえて面白かったですね。
いい勉強になったので、家でも早速実践しています。

『韓国語ジャーナル第27号』
価格:1365円(税込)
出版:アルク
http://www.amazon.co.jp/dp/4757414900/(アマゾン)
http://item.rakuten.co.jp/book/5939371/(楽天)

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さて、こちらは「KNTVガイド」。
市販されている雑誌ではなく、KNTV契約世帯への配布誌です。
番組表に見所やスターのインタビューなどが掲載されており、
その中の1ページを、昨年11月から担当しています。

「もっと美味しく!『リュ・シウォンの味vs味』観戦ガイド」と題し、
タイトルの番組を、より楽しめるように情報をまとめています。

いわゆる「どっちの料理ショー」的な料理なので、
勝敗予想も紙面でしているのですが、これが意外に難しい。
本気で予想しつつ、放映とともに一喜一憂しております。
KNTVを契約している方は、ぜひ一緒に予想しましょう。

KNTV
http://www.kntv.co.jp/
リュ・シウォンの味vs味
http://www.kntv.co.jp/ajivsaji/

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こちらは携帯サイトの情報です。

K-POPの着歌や、韓国エンタメ情報を配信する、
アンダムルという会社が提供するコンテンツ。
「サランヘ!韓流スター」でコラムを書き始めました。

といってもエンタメ情報ではなく、やっぱり食の話。

「サランヘ!韓食スター」というタイトルで、
韓国料理のコラムを週2回、配信しております。
登録している方は、ぜひご覧下さい。
新規登録は下記より。月額315円です。

アンダムル
http://www.andamul.com/
サランヘ!韓食スター
http://www.andamul.com/special/kstar.html

09010508.jpg

そして最後になりましたが重大発表。
以前にもちらっと書きましたが、新刊が発売になります。

タイトルは「新大久保コリアンタウンガイド」。

念願だった新大久保のガイドブックがついに出来ました。
どうやら1月15日前後の発売になるとの話です。

出版社は晩聲社。企画・監修は佐野良一師匠。
著者は僕になっておりますが、実にたくさんの人が書いており、
著者にしていただくのは申し訳ないぐらいですけどね。

取材に時間がかかったので、途中で閉店した店もあったり、
いろいろ大変なことだらけでしたが、なんとか完成しました。
僕が主に担当した飲食店、韓流ショップ情報はともかくとして、
佐野師匠の書く、新大久保物語は読み応えがあります。
新大久保が好きな方は、ぜひお求めください。

『新大久保コリアンタウンガイド』
著者:八田靖史
監修:佐野良一
価格:1575円(税込)
出版:晩聲社
http://www.amazon.co.jp/dp/489188343X/(アマゾン)

以上、新年早々のお仕事情報でした。
今年も宜しくお願いします!
2009.01.05.Mon 12:57 | お知らせ | trackback(1) | comment(7)
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八田家は1月2日に家族揃って食事をします。
昨年までは妹夫婦が戻ってくるだけでしたが、
今年は僕も家を出たので、より全員集合という感じです。
昨日アップしたお節料理もそのとき食べたものですが、
毎年1月2日のメインはすき焼きと決まっております。

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妹夫婦が人形町「今半」で買ってきた牛肉。

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少量の割り下で焼くのが「今半」流だとか。

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取り仕切るのは妹の旦那です。
いい牛肉を買ってきてもらうのみならず、
鍋奉行までやって頂くありがたさ。
今年もたいへん美味しゅうございました。

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こちらはうちの奥さん作。
年末の築地で買ってきた鴨の燻製をスライスし、
ドレッシングも手作りでサラダに仕立てました。

本来であれば夕方ぐらいに集まるのですが、
奥さんは、

「嫁なんだから働かない訳にはいかない!」

と朝から実家へ行きました。
年賀状書きのノルマがあった僕はそれを見送り、
夕方になって後からノコノコと行った次第。

この日僕が働いたのは……。

頂き物のソーセージを茹でる、といった作業のみ。
自分の実家とはいえ、ちょっと楽をしすぎですな。
来年の正月はもう少し働こうと思います。
2009.01.04.Sun 16:40 | 個人日記 | trackback(0) | comment(4)
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HPの更新がままならないので、ちょっと場を移します。
月に2度配信している「コリアうめーや!!」という、
メールマガジンのバックナンバー&写真掲載版です。

これまではHPのほうにアップしていたんですけどね。
ブログのほうが写真の掲載など、もろもろの作業が楽なので。
目次はHPにあるので、いずれそちらから飛べるようにも作業します。
アップできなかった、昨年1年間のぶんもなんとかしたいですが、
おいおい作業することとして、まずは最新号をアップです。

ちなみにそれ以前のバックナンバーは以下にあります。

創刊号~第100号
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume.htm
第101号~第163号
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume_2.htm
第164号~第187号
http://www.melonpan.net/letter/backnumber_all.php?back_rid=600495

新規登録はこちらからどうぞ。
http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=000669

=========================
コリアうめーや!!第188号

<ごあいさつ>
明けましておめでとうございます。
2009年1月1日。新年を迎えました。
僕の住む東京は見事なまでの晴天。
気持ちのよい、1年の始まりに浮かれています。
窓越しに澄んだ青空を眺めていると、
今年も頑張らねば、と思えてきますね。
不況ばかりが話題にのぼる今日この頃ですが、
それを吹っ飛ばす元気で臨みたいところです。
1年の計は元旦にあり。
まずはこのメルマガでいい文章を書き、
今年も1年頑張っていきたいと思います!
と狙い通りになりますかどうか。
さて、そんな2009年最初のテーマですが、
昨年秋に行ったあるパーティに定めました。
極めて個人的な話ではあるのですが、
日韓関係の今を感じる、ちょっとした体験。
僕にとってはおおいに衝撃的でした。
コリアうめーや!!第188号。
大吉のおみくじを握って、スタートです。 


<韓国好きが結婚パーティをやってみた!!>

話は年末の築地から始まる。

12月29日に築地市場へ出かけたのだが、
実に年末らしい体験で楽しかった。

一昨年の年末はアメ横の大群衆に混ざったが、
そのときの体験も年末らしくて非常によろしかった。
声をからした店員たちが、

「マグロ1000円、マグロ1000円!」
「いつもの半額以下だ、持ってきな、半額以下!」
「ほら見てってよ、お兄さん!」

と道の両隣から呼びかける。

マグロ、カニ、明太子、イクラ、筋子といった、
基本的にどれも赤いものばかりが、ずらりと並んでいる。
中身ぎっしりのパックが驚くほどに安い値段なので、
食べきれないぐらいの量をつい買ってしまう。

ちなみに我が家には一昨年のアメ横で買った、
ホタテ貝柱(400グラム、4500円)がまだある。
スープを取ったり、お粥の具として最適なのだが、
うっかり使い惜しみしているうちに年を越してしまった。

今年、築地で浮かれながら購入したものも、
気持ちが熱いうちに、ぜひ使い切りたいものだ。

ちなみに、ひとつ豆知識。

築地市場は大きく場内市場と場外市場に分かれており、
場内市場はプロ専用で、一般人は買い物ができない。
だが、年末29日の午前9時頃から30日午前中にかけてのみ、
一般人でも場内市場で買い物が可能になるのだ。

これは大方のプロが29日の朝で買出しを終えるため、
在庫整理という意味で、場内でも小売りを始めるからだ。

普段ならば一般人が行っても邪魔にされるだけだが、
この期間中は、商品に値札まで貼られて大歓迎である。
しかも値段は市価よりも安く、場外よりも空いている。
絶好の穴場なので、興味のある人は来年是非。

商品がなくなったらすべて店じまいなので、
早いもの勝ちの、よい品争奪戦である。
なお、29日も昼頃には店が閉まるので要注意。

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賑わう築地市場の場内。写真はかつて取材時に撮ったもの。

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築地場内の生マグロ競り場。写真はかつて取材時に撮ったもの。

と、いきなり韓国とは無関係の話題から始まったが、
さらに脱線して、その後、正月の話題にも触れておきたい。
そして、やや浮かれた話題になって恐縮なのだが、
第175号で報告した通り、6月20日に入籍をした。

従って、2009年は結婚して初めての正月なのである。

最初ぐらいは気合を入れようではないか。
ということで、年末の築地へ買い出しに出かけたのだ。
だが、僕らは明らかに新米夫婦ということで、
何をどう買い出したら、正月料理になるかわかっていない。

「伊達巻きと紅白カマボコはいるよね」
「黒豆、田造り、栗きんとん、昆布巻き、数の子、煮物……」
「豪華にするなら伊勢海老とかかなぁ」

という会話を経つつ、買出しの予定を組んだ。
最初は黒豆を2日ぐらいかけて煮る、という案もあったが、
予想以上に手間がかかるらしいとわかって断念した。

また会話をしていくうちに、

「うちは鶏の照り焼きが毎年入ってた(夫談)」
「うちはウナギ入りの卵焼きを作ってた(妻談)」

と、両家のお節料理が、
けっこう自由であったことも判明した。

よってきっぱり方向転換。

未熟なまま形ばかりきちんと揃えるよりも、
まずは好きなものを詰めてお節にすればいいじゃないか。
堕落した意見だが、話は一気にまとまった。

かくして築地まで繰り出した結果。

我が家の初年度お節料理は以下のようになった。
なお重箱は陶器で出来た、頂きものの3段重ねである。

・カマボコ
・伊達巻き
・出汁巻き卵
・鮭のテリーヌ
・カラスミ
・明太子
・数の子
・ボンレスハム
・小松菜のおひたし
・鴨の燻製サラダ

正直、どこがお節料理だというラインナップ。
カマボコ、伊達巻き、数の子あたりは辛うじて用意したが、
黒豆、田造り、昆布巻きなどの黒い料理が軒並み不足。
ほとんど酒の肴を集めただけになった。

そもそもお節料理には色々な意味がある。

健康を意味する黒豆や、豊作を意味する田造りがなく、
金運の象徴である栗きんとんに、よろ昆布、めで鯛もない。
そのくせしっかり子孫繁栄の数の子は食べている。

というよりも、ずいぶん卵の多いお節料理だ。

伊達巻き以外に寿司店でもらった出汁巻き卵があり、
数の子だけでなく、カラスミと明太子まで入っている。
新年早々、カロリー過多が懸念されること、この上ない。

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新年1月1日の食卓。気持ちだけはお節料理。

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新年1月2日の食卓。実家(八田家)のお節料理。

かように新年のお節料理さえ作れない夫婦だが、
日本方面はダメでも、隣の国に関してはとりえがある。
夫である僕はコリアン・フード・コラムニスト。
妻は韓国のエンタメ分野を得意とする編集者。

日本の伝統行事には疎くても、隣の国には詳しい。

来たる、1月26日(旧暦1月1日)の旧正月には、
韓国式の雑煮であるトッククを作ろうかとも考えている。
ちなみにもっと凝るなら、前日である1月25日には、
ビビンバを作って冷蔵庫整理をするとより完璧だ。

つらつらと書いてきて、ここからが本題なのだが、
そんな2人が、昨年11月22日に結婚パーティを行った。
6月20日に入籍し、結婚式は10月18日に挙げた。

結婚式は両家の家族だけが集まって行い、
そのかわりに、お披露目を兼ねたパーティを行った。

韓国好きの2人が出会って結婚したということで、
韓国関連友達、仕事関係の方々、韓国料理店の方々に声かけ。
韓国にこだわったパーティというのを演出してみたのだ。

まず考えたのは、場所である。

韓国にこだわるのなら、料理は韓国料理にしたい。
しかもできれば、結婚式ならではの料理を提供したい。
となると、都内でそれをするには店が限られる。
しっかりした韓国料理を作れて、かつパーティ向きの店。

考えた挙句、候補に残ったのは銀座の高級韓国料理店。
薬膳料理を自慢とする「韓国薬膳はいやく」にお願いした。
立食で90人まで入るキャパシティも魅力であった。

ちなみに店の看板料理はサムゲタンである。
ひな鶏の腹にもち米、高麗人参などを詰めて煮込む料理だが、
この店では、そこに紅麹を加えて独特の風味をつけている。
これをメイン料理に据え、パーティ形式のメニューを組んでもらった。

そして韓国の結婚式を象徴するカルビタンも特注。

牛のカルビ(あばら肉)を長時間煮込んだ濃厚なスープで、
韓国では結婚式に必ず出される料理として知られる。
これを作ってもらえるかが、場所探しの大きなポイントでもあった。
わがままを聞いてくれた店の方々に心から感謝したい。

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銀座「韓国薬膳はいやく」のサムゲタン。

次にこだわったのは、韓国の婚礼衣装である。

僕らは結婚式の場でウェディングドレスとタキシードを着つつ、
式の前日には近隣の神社において、和装での写真撮影も行った。
残るは韓国の衣装である。韓服(ハンボク)もぜひ着ておきたい。

だが韓国で購入するとなると、和服同様に高価なので、
なんとかレンタル出来ないものかと考えた。

探してみると、やはりあった。

聞けば、都内近郊だけで10店舗ほどあるとのこと。
もともとは在日の人たちが主として利用していた店だが、
近年は韓国人気で日本人需要も増えているという。

いろいろ調べ、また店も実際に回った結果、
豊島区の大塚にある「彩」という店にお願いをした。
オリジナルデザインの古典衣装が充実しており、
朝鮮時代に王様が着たような衣装をレンタルできる。

また、当日はそれを着付けしてもらわねばならないが、
これも専門のヘアメイクアーティストさんをご紹介頂いた。
韓服向けのヘアメイクと着付けの両方が出来る人は、
人数が少なく、貴重な存在であるそうだ。

始めてみると、意外に必要なものがトントン揃う。

当日の総合司会は、毎月一緒にトークイベントを行っている、
韓国語も話せるお笑い芸人、チングの2人に依頼した。

入退場など音響関連はK-POPのCDを準備。
パーティに欠かせない、ゲーム大会の景品も韓国で購入。
ケーキ入刀の代わりには、ケーキ型をした伝統餅をカット。
伝統餅は専門店からわざわざ店まで配達してもらった。

余興を依頼した友人らは、韓国アイドルの歌をコスプレ付きで熱唱し、
飛び入りでアリランを歌い始める人たちまで登場した。
考えていたよりも、はるかに韓国的なパーティに仕上がった。

自分でいうのもなんだが、盛り上がったのである。

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大塚「彩」でレンタルした結婚式用の古典衣装。

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新大久保「鐘路福餅家」から配達してもらった伝統餅ケーキ。

そのパーティがすべて終わって思った。
これって、けっこうスゴイことじゃないのか?

僕ら夫婦は韓国という国を通じて出会った。

だからこその、韓国尽くしパーティだったのだが、
僕らは日本人であり、韓国はあくまでも外国である。
その外国文化を、さらに外国である日本において、
外国人である僕らが、これだけ凝ったものに仕上げられる。

僕ら夫婦が韓国に留学していたのは、
1999年から2000年にかけての時期であった。
多少のズレがあって、その頃には出会ってもいなかったが、
同じ時代の韓国を経験していたのには違いない。

その頃はまだ、韓流のブームなど影も形も存在しなかった。

2002年のサッカーW杯共催を目前にしつつも、
互いの国に対する理解は低く、誤解の多い時代であった。
その頃に比べると、もはや隔世の感があるといえよう。

韓流を経て、韓国という国はずいぶん身近になった。

もちろんその身近さはこれまでも充分に体感していたが、
それを含めても、今回のパーティは衝撃的であった。
僕ら韓国好き夫婦が、韓国的なお披露目パーティをしたいと考え、
実行に移すだけの材料が、今の日本には揃っている。

なんとも不思議な時代になったものだ。

でたらめなお節料理を肴に日本酒をぐびぐび飲み、
寝正月よりも、だらけきった正月を送りつつではあるが。

新年の冒頭。

日韓の「近さ」を改めて反芻し、メルマガにしてみた。
今後はその近さをステップに、より深い理解へと。
その素地はもはや充分にあるはずだ。

深さに向けた、いい仕事をしたい。

2009年1月1日。
酔った頭に言い聞かせてみる。

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八田家の雑煮はかつお出汁に餅、カマボコ、小松菜とシンプル。

<店舗情報>
店名:韓国薬膳はいやく
住所:東京都中央区銀座4-10-10銀座山王ビル地下1階
電話:03-3547-3526
営業:11:30~15:00、17:30~23:00
定休:日曜日
http://www.yakuzenhaiyaku.com/

店名:彩(さい)
住所:東京都豊島区南大塚3-35-2南大ビル2階
電話:03-5950-2309
営業:11:00~19:00
定休:不定休
http://www.k5.dion.ne.jp/~sai.2/

店名:ヘアーメインクhyang
住所:神奈川県横浜市神奈川区泉町17-11
電話:045-309-9978
http://www.k4.dion.ne.jp/~hyang

店名:鐘路福餅家
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-41-3
電話:03-3232-6680
営業:0:00~21:00
定休:なし

<お知らせ>
仕事が忙しくHPの更新ができません。
落ち着いたら、まとめて更新したいと思います。
http://www.koparis.com/~hatta/

<八田氏の独り言>
お節料理は適当でも雑煮はしっかり作りました。
築地で買った上質の削り節がいい仕事をしています。

コリアうめーや!!第188号
2009年1月1日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com
2009.01.03.Sat 19:05 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
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年賀状を書いています。
昨日のトップ写真が、実は年賀状のメイン写真でした。
本当なら年末に書き終えておくべきですけどね。

「本来、年賀状とは元旦に書くものだ!」

という主張がある訳でもなく、
ただ怠け者なので、ギリギリにならないと書けません。
なので、毎年正月はひたすら年賀状と格闘です。

キミにも出したのにまだ来ないじゃないか!
という方は、もう少々お待ちください。
たぶん松が取れるまでには届くはずです。

なお、今日はこれから少し実家に帰ってきます。
毎年1月2日は妹夫婦らも集まって新年の宴会です。
例年通りなら、美味しいすき焼きが食べられるはず……。

と、こんな感じで今年は個人日記も書いていこうと思います。

韓食日記ばかりで、すっかり放置されていますが、
ブログは何より、更新が大事と痛感しています。

忙しくてブログが書けない
 ↓
書くべき記事が溜まっていく
 ↓
書くべき記事というのはたいてい時間がかかる
 ↓
時間がかかるので後回しになる
 ↓
さらにブログがかけない

という負のスパイラルを断ち切るべく、
とにかく更新するクセをつけたいと思います。
なんて、去年も途中でそんなことを誓いましたけどね。
まずはできるところまで頑張りたいと思います。
2009.01.02.Fri 14:37 | 個人日記 | trackback(0) | comment(6)
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明けましておめでとうございます。
12月は本当にブログの更新ができない月でしたが、
心機一転、今年に入ってからはまた頑張りたいと思います。

しかし、12月は出張があったとはいえ記事4本ですか。
最高に忙しくて泣きそうだった2007年10月ですら5本なので、
ブログ史上、もっとも更新のなかった月になってしまいましたね。
以前のように月30本書いていた頃が懐かしいです。

今年はもう少し更新できるように内容を微妙にリニューアル。
いろいろなことを、ブログでできるよう考えております。

1年間、更新の途絶えてしまったホームページも含めて、
手元にあるものを、現実にあわせた形にして生かしたいですね。
仕事としてだけでなく、やりたいこと、やるべきことはたくさんあります。
まずは元旦。気持ちだけでも、書き残しておきたいと思います。

とりあえずひとつ宣言。

近いうちに、5年間に渡って更新が止まっていた、
韓国語食の大辞典」を大幅にリニューアルして公開します。
正直、どれだけの人が喜んでくれるかわかりませんけどね。
自身のライフワークとして、コツコツ暇を見て続けてきた作業です。
忙しい中にも、こういう成果を積み上げていきたいものです。

ちなみに冒頭の写真はソウルで撮影したチュムルロク。
牛のロース肉をゴマ油で揉み込んで柔らかくした焼肉です。
2009年は丑年。ウシ料理をたっぷり食べたいですね。

本年も宜しくお願い致します。
2009.01.01.Thu 15:37 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(9)






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八田 靖史(八田氏@K・F・C)
美味しい韓国料理を探す毎日。コリアうめーや!!管理人。コリアン・フード・コラムニスト。ブログは2005年12月開設。