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韓食日記

日々食べている韓国料理の記録です。
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新刊が出たのでサイン会ならぬ、サイン「宴」会。

いつもお世話になっている新大久保「美名家」にお邪魔し、
新刊「世界一やさしい韓国語 初級脱出!」をずらり並べました。

サイン会でなく、サイン宴会なのは、宴会ついでというノリがひとつ。
また「美名家」には、常連の集う月例の誕生日会というのがあります。
そこに間借りしてサイン会をお願いしているというのがもうひとつ。

要は普段の宴会に、新刊のお披露目会を加えて頂いたということです。

しかも、よくできたことに、僕のすぐ後ろが店の入口で、
予約された座席が、写真を撮ってくれているカメラの後ろ一帯。
すると、誕生日会に来た人は、すべて僕の前を通るので……。

「どうも、まいどありぃ!」

とほぼ強制的に本を買って頂けるシステムでした。
お買い上げ頂いた常連の皆様、本当にありがとうございます。

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そして、その後はいつもの宴会に。

「美名家」では定番のポッサム(茹で豚の葉野菜包み)ですが、
この日は、真ん中の赤い和え物に、刺身用のタコが入っていました。
冬場は牡蠣が入るのですが、牡蠣のない時期は日替わりでいろいろ。
甘エビのときもありますし、ホタテのときもあります。

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こちらは誕生日会用の特別メニュー。

いわゆるモドゥムジョン(衣焼きの盛り合わせ)ですが、
輪切りのタマネギや、エゴマの葉に具を包んだひと手間ものでした。

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センソンジョリム(魚の煮物)には干したスケトウダラを使用。

干してあるぶん、食感としては若干かためではありますが、
箸を入れるともろっとほぐれ、噛み締めると旨味が染み出します。
スケトウダラって、本当にいろんな食べ方がありますよね。

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誕生日のケーキはどでかいものが用意され……。

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無造作な形で、それぞれに取り分けられます。

そんでもって、韓国の宴会でケーキが登場すると、
まあ、お約束というか、決まりごとというか……。

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こうなりますよね。

鼻の穴までクリームがもぐりこんでしまい、
この後、飲むマッコリがすべてバニラ風味になりました。

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あ、そうそう。

このほど「美名家」に新メニューが誕生しました。
ヤンニョムチキンならぬ、ヤンニョムホタテ。
甘辛い薬味ダレを、揚げたホタテと絡めたものです。

先日、食べた「テジョンデ」のヤンニョム甘エビも感動的でしたが、
大ぶりのホタテを使うというのも贅沢な味わいでいいですね。
この系統、まだまだ可能性が眠っているように思います。

ただ、個人的に少し思うのは、

「ヤンニョムホタテ!」

って、いまいち語呂がよくない気がしません?
食べながら、それだけがずっと気になっていたのですが、
考えてみても、いいネーミングが思い浮かびません。

略して「ヤンホタ」だと、なんだか気の抜けた感じですし、
ホタテを韓国語にして、

「ヤンニョムカリビ!」

だと、何の料理だかまるでわからなくなりますしね。
場合によっては、ヤンニョムカルビとも混同されそうな感じも。

というところまで考えて、ふと思いついたのが、
「ヤンホタ」の裏を取って、

「ニョムタテ!」

というのはどうですかね。

うん、ダメだな。だいぶ、ダメだな。
もう少し考えて、いいアイデアを思いついたら提案してみます。

店名:美名家
住所:東京都新宿区大久保1-9-17寿ビル2階
電話:03-3203-4088
営業:11:30~24:00
定休:月曜日(祝日の場合は翌日)
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2012.06.29.Fri 22:42 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
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新大久保にレモネードが来たぁぁぁぁぁぁぁぁっ!

と久しぶりに大興奮してしまうような話題です。
先日、ソウルでこの夏の大流行を確信したレモネードが、
早くも新大久保の町に、やって来ていました。

職安通りに位置する「大使館」の店頭。

ビニールの袋にストローを差し込む販売スタイルも……。

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レモンを山のように積んだ姿も……。

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レモンを絞る器具までも、すべてがソウルと同じです。
せっかくなので下記の記事、ソウルで撮った写真と見比べてください。

今年の韓国で大流行中のドリンクを発見。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1398.html

なお、新大久保のレモネードはスライスレモンが1枚入っており、
そのぶんだけ、本場よりも豪華といえるかもしれません。
値段は300円なので、韓国の2500ウォンよりやや高いですけどね。

ちなみに韓国におけるレモネードブームの始まりを調べていくと、
5月12日付けで、下記の新聞記事を見つけました。

道に「レモン」があふれている(アジア経済、韓国語)
http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2012051115234958713

この記事によれば、ブームの発端を4月初旬としており、
弘大のコーヒーショップが始めて広まったとあります。
一方、僕が拾った情報では、南大門市場前の露店が元祖を名乗り、

「レモンのダイエット効果が報道され、何かできないかと始めた」

と語ってくれました。

韓国の元祖論議は結局よくわからないことが多いので、
本当の発端は不明ですが、時期的には4月あたりが妥当でしょう。
そこから気温が上がって、5月頃には報道として出るようになり、
僕が6月初旬に足を運んだときは、すでに大流行の状態。

それが伝わってきて、新大久保に店ができるのですから、
もうソウルと新大久保のタイムラグはほとんどないですね。

あとは、このブームが新大久保でどれだけ拡大していくか。
夏の本格化とともに、増殖を心待ちにしたいと思います。

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そして、こちらは職安通りの「韓国広場」。

先週あたりから、丸大食品の「スンドゥブ」が並び始めました。
左から辛口、マイルド、参鶏湯風、プデチゲ、カムジャタン、参鶏湯。
一連の商品が、ずらり並んでいる姿は壮観ですね。

最寄りのスーパーに「スンドゥブ」は定番として見かけるけども、
プデチゲや、カムジャタンはなかなか見かけないとの話をよく聞きました。
これからは新大久保に行けば、全種類を購入することができます。

なお、僕の個人的なイチオシはプデチゲ。

シリーズ商品の中でも辛さが強く、本場により近い印象があります。

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その「韓国広場」を出て、ナナメ右向かいに目をやると、
3階建ての巨大な建物が、それぞれの階でオープン準備中。

先日、新大久保の駅前でチラシを配っておりましたが、
1階に「韓流百貨店」、2階に「SKIN GARDEN」が入るようですね。
ここが話題になれば、職安通りから東新宿エリアが盛り上がって、
また、人の流れも、少し変わっていくのかもしれません。

ちなみに3階には飲食店スペースが入るとのこと。
どのような雰囲気になるのか、おおいに期待したいと思います。

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こちらは6月11日にオープンした料理教室「カナダラクッキング」。
立派なキッチンスペースのほか、こんなセミナー室も用意されています。
外部へのレンタルも可能という話なので、イベントにもよさそうですね。

すでに料理教室として、いろいろなプログラムが実施されており、
そのほか韓国語講座や、マッコリを楽しむ会などもある様子。

詳しくは、下記の公式サイトでご確認ください。

カナダラクッキング
http://www.ehiroba.jp/compony/kanadaracooking/index.html
新・大久保わくわくチャレンジ
http://www.ehiroba.jp/compony/wakuwakuchallenge/index.html

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最後は個人的な宣伝もひとつ。

好評発売中の新刊「世界一やさしい韓国語 初級脱出!」ですが、
新大久保では「KOREA PLAZA」の2階、書店フロアで購入できます。

よく見ると、左上には『目からウロコのハングル練習帳』も置いて頂いております。
ハングルをゼロから始めたいという方は、ぜひここからスタートしてください。



そして、この本の売りである練習問題の動画なのですが、
順次作業が進んでおり、現状1~19(12を除く)までアップされました。
それとともに、なぜかこんなボーナストラックもアップされていたり。

新大久保のイケメン通りを歩くという、それだけの動画なのですが、
本のPRと、せっかくの動画だからオマケも入れようとの意図があります。
でも、いまこうしてアップされた動画を見てみると、

ジャケットのすそが、マイクのアンテナに引っかかっていますね……。

なんだか後ろ姿がえらくカッコ悪いことになっておりますが、
いつものご愛敬ということで、お目こぼし頂ければ幸いです。
ってか、スタッフのみなさんも教えてくださいよ……。

なお、ボーナストラックはもう1本、韓国スーパー編も準備中。
練習問題の動画とともに、こちらのアップも急ぎたいと思います。

以上、新大久保ほかもろもろの最新情報まとめでした。
2012.06.26.Tue 10:01 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(3)
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プレミアムマッコリが大群でどーん!

自宅の冷蔵庫がこんな状態になっていたら、
どんなに幸せかと、写真を撮りながら思いました。

横浜「そごう横浜店」で韓流美・味展2012(1日目)。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1386.html

先日、コチラの記事でも紹介させて頂きましたが、
全羅南道咸平郡で造られる、3ヶ月の熟成過程を経た生マッコリ。
自らを喜ばせる香りと書いて、「自喜香(チャヒヒャン)」と名付けられています。

飲むヨーグルトのように、のてーっとした舌触りと、華やかな香り、
そして熟成された深みのある味わいが何より魅力のマッコリです。

アルコール度数が12%あるので、ぐいっと飲み干すよりは、
少しずつちびちび楽しむタイプのマッコリともいえましょう。
お酒の好きな方には、ぜひともおすすめしたい銘柄です。

500ミリで「3980円!」という、けっこうな値段なんですけどね。

ただ、最近知ったのですが、ネット通販で買えば、
1本2980円ということで、なんと1000円も安くなります。
2本以上買えば、さらに1本当たり500円割引なので、
1本2480円、税込でも2608円……。

MACCORURIのお店
http://item.rakuten.co.jp/maccoruri/ma10002/

マッコリとしてはそれでも充分すぎるほど高価ですが、
アルコール度数からすると、1本でも気持ち良く酔っ払える量。
自宅で楽しむのなら、奮発してもよいのではと思えてきますね。

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そんなプレミアムマッコリを楽しめるコチラのお店。
横浜エリア、関内駅から徒歩3分という便利な場所にあります。

カウンターとテーブルあわせて17席という小さなお店ですが、
ふらっとひとりでも飲めるという魅力もあるようですね。
お店の方いわく、女性ひとりのお客さんもけっこういらっしゃるとか。

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せっかくなのでカウンターの端っこに腰かけ1杯やることに。

いきなり「自喜香」にいくと、とめどなく散財しそうなので、
まずはもうひとつの看板銘柄、「ヌリンマウルマッコリ」を注文します。
こちらも人工甘味料不使用、賞味期限1ヶ月という本格生マッコリ。
控えめでほのかな甘さと、ミルキーなコクを感じられる銘柄です。

ちなみに醸造元は有名伝統酒メーカーのペサンミョン酒家。
サンザシのお酒「山査春」や、「デポマッコリ」などでもお馴染みです。

そしてこの、ペサンミョン酒家というメーカーはソウルに行くと、
ずいぶん面白い試みを始めている会社なんですよね。

「ヌリンマウル醸造場」という名前で各地に醸造場を作るとともに、
そこを酒販店&マッコリダイニングとして機能させています。
すなわち、その場で造った絞り立てのマッコリが飲めるということ。
その日に絞ったマッコリと、数日経過したものの飲み比べもできます。

関内の「MACCORURI」はいまのところ「ヌリンマウル」を扱う、
日本で唯一のお店であり、また代理店の役割も担っています。
いずれはぜひ、醸造場を兼ねたお店も作って欲しいですね。

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料理のほうの自慢は、種類豊富な創作チヂミ。
お店の方のおすすめも伺いつつ、

・トマトアンチョビ
・キムチチーズ
・ザーサイ

という3品を頼んでみました。
チヂミっぽいかというと、もう違う料理になっている気もしますが、
スイーツ系の具など、斬新な発想もあってなかなか面白いです。

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続いてのチョイスは「ウリサル新鮮マッコリ」。

こちらもペサンミョン酒家のスタンダード銘柄で、
生ではありませんが、すっきりとしたバランスのよい味わいです。

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トマトとチーズを加えたトッポッキ(餅炒め)なども頂きつつ……。

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最後は満を持して「自喜香」でフィニッシュ。
それぞれ個性の違うマッコリを楽しませて頂きました。

ちなみにグラス売りだと、1杯840円なので、
まずはそれを頼んで、みんなで味見でもいいかもですね。
プレミアムマッコリといっても、アルコール度数も高いので、
必ずしも万人受けするタイプのマッコリではありません。

それでも、ある程度、生マッコリを飲み慣れた人なら、
このマッコリの希少性、特殊性と、値段の関係にも納得がゆくはず。
そういう方には、ぜひ1度試して頂きたい銘柄です。

と、一生懸命持ちあげている裏には、

「もっと流通がこなれてくれば値段は下がるかも」

という話を店の人から聞いたのもありますね。
同好の士が増えれば、もっと気軽に買えるようになる。
そんな本音も、しっかり白状しておきたいと思います。

店名:MACCORURI
住所:神奈川県横浜市中区常盤町2-10
電話:045-681-2218
営業:14:00~23:30
定休:日曜日、祝日
http://maccoruri.com/kitchen/
2012.06.24.Sun 00:44 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(0)
コリアうめーや!!第271号

<ごあいさつ>
6月15日になりました。
じりじりと蒸し暑いソウルに来ています。
といっても、これを書いているのは、
もう帰国直前の金浦空港なんですけどね。
10~15日という日程で5泊6日。
バタバタとソウル各地を取材しておりました。
連日、食べっ放しなのはいうまでもなし。
「人間的にひとまわり大きくなった!」
というのが精神的な意味でなく、
体重的な意味であるのが悲しいところです。
さて、そんな中、今号のテーマですが、
出発直前のホットな話題を取り上げます。
いやはや韓国ファンにとっては衝撃の6月でした。
コリアうめーや!!第271号。
甘い香りを吸い込んで、スタートです。


<2012年6月のバナナウユ狂騒曲!!>

2012年、韓国好きの6月は、
「バナナウユ」とともに始まった。

より正確に書くなら……。

「バナナマッウユ(バナナ味牛乳)」

というのが正式名称である。

韓国のピングレ(Binggrae)という会社が、
1974年から発売している乳飲料。
商品名の「味(マッ)」の部分を省略し、
一般的には「バナナウユ」と呼ばれている。

これが6月1日から日本でも正式発売された。

韓国ファンにとっては長年の悲願成就であり、
僕にとっても狂喜乱舞の大ニュースである。

なにしろ40年近いロングセラー。

韓国人にとっては子どもの頃から慣れ親しみ、
大人になってからもふと飲みたくなる追憶の味。
牛乳に溶けたバナナの甘い香りと味わいは、
韓国人の心の奥底をとろかす何かがあるようだ。

いうなれば韓国の「国民的飲料」であり、
自然、韓国ファンからの寵愛も篤い。


僕がバナナウユ日本進出の報を目にしたのは、
もうすでに発売直前、5月24日のことであった。
Twitter上で偶然見つけたツイートに、

「バナナウユが日本でも発売になる!」

との情報が出ていた。

普段から新商品情報にはアンテナを立てているが、
このニュースに限ってはまったくのノーマークだった。
ツイートを見てからあちこち調べたが、
それでも公的な情報はほぼ出てこなかった。

一瞬、デマの可能性も疑いかけたが、
Twitter上には日本版パッケージの写真も流れている。
また、昨年3月のフーデックスにピングレが参加しており、
そのときに日本進出の用意があると話を聞いていた。

ちなみにそのときTwitterに書いたのが……。

=========================
先日のフーデックスにピングレが出品していた。氷菓類
を日本で売りたいらしいが、むしろ紙パック入りの「バ
ナナ味牛乳」を並べていたのに驚いた。輸出用として新
しく作ったようなので、日本で飲めるようになる日も近
いのかもしれない。(2011年3月9日)
=========================

こんなツイート。
ネット上に公的な情報が見つからなくとも、
信頼性は充分であると判断した。

では、どうやってそのウラを取るか。

まず、Twitterで情報提供を求めてみたが、
それで確度の高い情報に出会えるかはわからない。
むしろ、発売元のピングレに連絡すべきだが、
あいにく日本に支社は置かれていない。

「じゃあ、本社に直接アタックだ!」

ということで公式サイトからメールを送ってみた。
するとその日のうちに返信が届いた。

それを要約してTwitterに書いたのがこちら。

=========================
ピングレに直接メール送ったら、丁寧な返信がすぐ返っ
てきた! 待望の「バナナ味牛乳」は6月1日より渋谷
「東急ストア」での販売を皮切りに、6月5日からローソ
ン(一部地域を除く)でも全国的に発売。牛乳パック型
の280mlでの販売となるようです。(2012年05月24日)
=========================

これが僕の予想をはるかに超えての大反響。

いまだにポツポツとリツイート(転送)があり、
今日までの段階で、その総数はなんと600以上。
Twitterを使わない人には伝わりにくいが、

「600人以上がクチコミで広めた!」

とも言い換えられる。

バナナウユファンがこれほどまでに多いとは。
同好の士がたくさんいたことを嬉しく思うとともに、
僕も有益な情報を流せたことが誇らしかった。


だが、ここに落とし穴があった。

ピングレからの情報をそのまま要約したのだが、
それを右から左へと流したのは迂闊であった。
海外企業だけに日本の地理に不案内なのは充分あること。

ツイートからほどなく、

渋谷には「東急ストア」がない!

という衝撃の事実が判明し、
僕の速報は、一部が「誤報」と確定した。

Twitterは気軽に誰でも投稿できるぶん、
時折、真実ではない情報も急速度で拡散する。
それを揶揄して「デマッター」とも呼んだりするが、
まさか自分が当事者になるとは思わなかった。

慌ててピングレに再度のメールを送り、
併せて日本の販売店にも問い合わせを行う。

ここからの経緯はブログのほうに詳しい。

ピングレ「バナナ味牛乳(バナナウユ)」を心待ちにする皆様へ。
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1389.html

ピングレからは広報部署を通じ、
現場レベルの担当者から詳細な情報を送ってくれた。
この数日でも状況の変化があったようで、
先の情報にない、新たな販売店も追加されていた。

それも含めて、すべて販売店に問い合わせをし、
ようやく出揃った情報をツイートしたのがコチラ。

=========================
バナナウユを楽しみにしている皆様。ローソンでの販売
は6月5日からです。本日1日よりドラッグストアのウエ
ルシア、明日2日より首都圏一部のイトーヨーカドー、
4日より東急ストア、5日よりローソン(北海道、東北、
沖縄を除く)です。(2012年6月1日)
=========================

ちなみに日本側各社の対応は感動的に丁寧だった。
窓口になった皆様には改めて謝意を示したい。

ただ、このツイートで一件落着とはいかなかった。

僕としては続報で挽回したつもりだったが、
予想外だったのは、詳報でも「続報は既報」ということ。

後になって少しずつリツイートも同程度に伸びたが、
第1報に比べると、その初動は明らかに反応が遅かった。
ネット上における情報拡散の不確かさと、
挽回することの難しさを改めて痛感した次第である。

その後もTwitter上では情報が錯綜し、
バナナウユを求めて右往左往する人の姿が目立った。
最初のツイートで迷惑をかけた方々には、
つくづく申し訳ないことをしたと思う。


さて、そのバナナウユであるが、
6月1日から順次、販売が拡大している。
期待を込めて発売日を待ち望んだ、
韓国ファンの反応も概ね上々のようだ。

僕も当初は業務提携による日本国内での生産と聞き、
正直、味が変わるのではと不安だった。

だが、それは杞憂であり、

「これはまさにピングレのバナナウユ!」

というのが僕の第一印象であった。

ただ、よく味わってみると牛乳の味が濃く、
むしろ、韓国で飲むより美味しいような気もした。
僕自身、久しぶりに飲んだので、
もしかすると思い出補正でもあるのだろうか。

ということで、今回の韓国出張に際し、
日本産のバナナウユを持ち込んで味を比べてみた。
それを踏まえて、僕なりの結論は……。

「目隠しで飲めばどちらも一緒!」

という感じ。

利き酒のように両者を詳細に比べれば、
本当にわずかだが、日本産は牛乳の後味が濃い気がする。
だが、それは第一印象からの先入観もありそうだし、

「じゃあ、目隠しでどっちか当ててごらん」

といわれたら正解する自信がない。
違いがあっても、そのぐらいの微差であろう。

ただ、今後も日韓両方で飲み続けてゆけば、
いずれは見極められるようになるのかも。
胸を張って、日韓のバナナウユを語れるように、
今後もしっかり飲み続けていきたいと思う。

日韓のバナナウユに栄光あれ!


<お知らせ>
6月5日(火)に学研教育出版より新刊が出ました。
「ハングル練習帳」「ハングルドリル」「ペラペラドリル」に続く、
シリーズ第4段は、初級脱出を目指した文法事項に切り込みます。
ヘヨ体の基本的な作り方から、過去形、敬語までがメインです。

タイトルは、

『世界一やさしい韓国語 初級脱出!』

音声CDのほか、練習問題の解説は僕が登場する動画でもフォロー。
一連のテキストを使って頂いた方には、いいステップアップになるはずです!

韓食日記
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1391.html
アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/4053030773
楽天
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/11726651/

<リンク>
ブログ「韓食日記」
http://koriume.blog43.fc2.com/
Twitter
http://twitter.com/kansyoku_nikki
FACE BOOK
http://www.facebook.com/kansyokunikki

<八田氏の独り言>
今夏の韓国ではレモネードが流行中。
バナナからレモンへのリレーも急務です。

コリアうめーや!!第271号
2012年6月15日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com

メールマガジン購読・解除用ページ
http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=000669
2012.06.18.Mon 10:33 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(5)
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一昨日の夜、無事ソウル出張から戻ってきました。
今回は5泊6日と、比較的短めのスケジュールでしたが、
それでも30軒の飲食店を巡り、14軒の屋台を踏破しました。
今回もよく食べ、よく飲み歩き、充実した毎日でした。

取材の成果は9月発行の「るるぶソウル’13」に掲載予定。
また、本が出来上がったら、お知らせさせて頂きます。

そして、取材の合間には写真のようなお遊びもしておりました。
日本から持ち込んだ「バナナミルク」と「バナナウユ」の飲み比べ。
すでにメルマガのほうにも、その結果を書きましたが、

「目隠しで飲めばどちらも一緒!」

という感じ。

日本版のほうが若干、牛乳の後味が濃いような気もしますが、
ブラインドで飲み比べたら、それを当てられる自信はありません。
韓国とほぼ同じ感覚で飲めると思って差し支えないでしょう。

ちなみにライトのほうは、だいぶ味が違うのですぐわかります。

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あとはこの4兄弟を写真に撮れたのも収穫でした。
日本で販売されているのは、真ん中のふたつだけですが、
いずれ脇のふたつが販売する日も来るんでしょうかね。

日本での盛り上がりも期待しつつ、この夏はせっせと飲むつもりです。

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そして、最後にひとつお知らせ。

2003年に発売された僕の書籍としてのデビュー作、
『八田式 イキのいい韓国語あります。』が電子書籍化されます。

学研電子ストア
http://ebook.gakken.jp/gstore/

紙媒体の本としては、残念ながら絶版になっておりますが、
こうして電子書籍で復刻されるというのは嬉しいですね。

内容は以前のままなので、話題としては古い部分も多いですが、
中身自体は、韓国語を学ぶ手法についてなので、古びてはいないはずです。
留学時代に友達と遊びながら韓国語を学んだその体験談を、
失敗とか、泥酔とか、フラれるとかのエピソードとともに語っています。

6月21日(木)に上記の学研電子ストアにて発売予定。
実際に発売されたら、僕もダウンロードして、また報告します。

おかげさまで新刊『世界一やさしい韓国語 初級脱出!』も好評発売中。

動画は練習問題1~7までがYouTubeにアップされました。
いずれまとまったら、ブログにも一覧としてまとめますね。
本編とともに、楽しくご覧頂ければ幸いです。
2012.06.17.Sun 15:55 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(6)
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6月1日から日本でも発売が始まったバナナウユ。
韓国では「トフィーナッツ味」がラインナップに加わりました。
最初にこの発売情報を目にしたときは、

「トフィーナッツ?」

という感じでしたが、いろいろ調べてみたところ、
キャラメル状のキャンディにナッツを加えたものとか。
確かにキャラメルを思わせる甘く香ばしい味わいでした。

ちなみに韓国語では、

「トピノッ」

と発音。同じ外来語であっても、
日本語と韓国語でだいぶかわるのがよくわかります。

バナナマッウユ トピノッ!
2012.06.14.Thu 08:59 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
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トウモロコシのひげ茶に対抗できるか注目中のホッケ茶。
ホッケとはケンポナシのことで、2日酔いと喉の乾きによいという触れ込みです。
韓国ではすでに定番となっており、各メーカーから出ているのですが、
ひげ茶で有名な広東製薬の商品には、漢字で「男」と書かれていました。

利尿効果に優れ、むくみがとれると女性人気の高いひげ茶に対し、
こちらはお酒好きな男性が、ターゲットということでしょう。
個人的にはもう少しクセがあってもとおもいますが、
香りもほのかで、後味もすっきりしており飲みやすいお茶です。
2012.06.13.Wed 08:03 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
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今年のソウルは露店で販売するレモネードが大流行中。
昨年末にレモンのダイエット効果が話題になったらしく、
何かできないかと考えた結果だと、お店の方が教えてくれました。

その場で絞ったレモン1個分にサイダーとシロップを追加。
ビニール袋にストローというスタイルで値段は2500ウォンです。
暑い時期にはレモンの酸味が爽やかでいいですね。

たぶん夏だけの商売で冬はやらないと思う、という話だったので、
もし飲みたい方がいたら、早めのほうがよいかもしれません。
このまま夏の定番になっていくことを期待したいですけどね。
2012.06.12.Tue 07:47 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(5)
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韓国取材にやって来ました。感動の対面です。
当面、ブログの更新やTwitterのつぶやきが控えめになります。
できるだけリアルタイムの情報も送れるよう頑張ります。
2012.06.11.Mon 00:08 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(3)
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6月16日(土)発売予定の「韓国語ジャーナル41号」。
ひと足早く、編集部のほうから送って頂きました。
表紙の下部にも、白ヌキで大きく書いてありますが……。

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「韓国ぐるっと味めぐり 地方別うまいものガイド」

という記事を書かせて頂きました。

ソウル・京畿道から始まり、江原道、忠清道、慶尚道、全羅道、済州島。
すべての地域における、ご当地グルメを6ページに渡って紹介しています。
ひと地域につき3~7種類の料理を、悩みに悩んで選抜しました。

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ちなみに、その一部にはこんな広告も入っていたり。
毎年秋にツアーを作って頂いている、三進トラベルサービスのものですが、
見て頂くとわかるように、今年も秋の実施が確定しました。

まだ、どのエリアに行こうか、相談をしているところなのですが、
日程だけは早々と、11月3日(土)~6日(火)の3泊4日と確定しました。
僕のセリフとしてフキダシに、

「胃袋のご準備はOK?」

とありますが、ぜひ日程の確保も宜しくお願いします。
また、詳細が正式に決まりましたら、お伝えさせて頂きます。

12061004.jpg

ちなみにこれは、また違う方面でのお仕事なのですが、
ハングルで「コリアン・フード・コラムニスト 八田靖史」と書かれたハンコです。
最近作ったのですが、ちょっと押してみたら、とてもいい感じなので先行披露。
今後は自宅に宅配便が届いたら、これで受領印を押そうと思っています。

あ、そうそう。イノライフの新コラム、第2回もアップされました。
下のお知らせ欄は随時更新するので、ときどき「最新記事」をクリックしてください。
2012.06.10.Sun 05:23 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(4)
12060901.jpg

新刊『世界一やさしい韓国語 初級脱出!』が無事発売され、
関係者一同が新大久保に集まり、打ち上げを行いました。

本というのは著者ひとりいれば出来るものでは当然なく、
本当にたくさんの人が、その裏でかかわっております。
著者が直接お会いできる方々は限られているものですが、
かかわって頂いたすべての方に、深く感謝したいと思います。

「ありがとうございましたっ!」

この日は出版社の皆様をはじめ、関係者がぞろぞろ新大久保駅集合。
そのまま打ち上げ会場のお店に足を運ぶのではなく、
ぐるっと1周、プチツアーとして新大久保を案内させて頂きました。

昨年あたりから、一緒にお仕事をさせて頂く方々には、
できるだけ新大久保を見て頂こう、と提案するようにしています。

韓国ファンがどういう人たちで、どういうものに興味があって、
どれほどの熱気を持って、韓国という国にどう親しんでいるのか。
新大久保を見て頂くことで、それがいちばんよく伝わります。

今回の本を作るに当たっても、いちばん最初の企画会議は、
新大久保ツアーの後に、新大久保の韓国料理店で行いました。

この日も大久保通りから、イケメン通り、職安通りと歩き、
スーパーに立ち寄ったり、コスメショップでお土産を買ったり。
僕の本を売って頂いている「コリアプラザ」も視察して頂きました。
営業にも直結する部分なので、貴重な機会になったと思います。

ぐるーっと1時間ほどかけて、ひと巡りをしたら、
本日の会場は、韓国式合鴨料理専門店の「サムスンネ」。

冒頭の写真、合鴨の塩焼きからスタートです。

毎度、定番の流れですが、この塩焼きを薄切り大根と味わい、
その途中で箸休めとして……。

12060902.jpg

このムルギムチ(水キムチ)をすするというのが何よりの至福。

これ、合鴨の焼肉を頼むと、ひとりにひとつついてくるんですよ。
しっかり発酵して酸味があって、なんともいえぬ清涼感と爽快感。
メインの合鴨もさることながら、脇役の充実がこの店の大きな魅力です。

12060903.jpg

合鴨の砂肝炒めはビールのおともに鉄板。

12060904.jpg

皆様のリクエストを聞きつつトッポッキ(餅炒め)も頼み……。

12060905.jpg

焼肉の第2ラウンドはタレを揉み込んでから焼く、チュムルロク。

チュムルロクのほうはサンチュに包んで味噌を載せて食べます。
合鴨だけでなく、野菜もたっぷりなのが嬉しいところです。

12060906.jpg

ケランチム(卵蒸し)はサービスで頂いちゃいました。

このあたりでは生マッコリが何本空になっていたことやら。
この日は釜山の「生濁(センタク)」と、京畿道の「天地水純生」があり、
どちらもいい感じの発酵具合で、ずいぶんと進みました。

12060907.jpg

仕上げは合鴨のペクスク(水炊き&お粥)。

よく煮込まれた身の部分を、少量の塩につけて味わい、
しかる後に、旨味の溶け出たお粥で、胃にどっしり満足感を与えます。
満足感どころか、もうかなりの満腹感でもありましたけどね。

それでもついつい食べてしまうのは、合鴨の旨味とともに、
どっさり入った、エゴマの実と粉の香ばしさが大きい気もします。

本当によく飲み、よく食べ、そしていろいろな話をした打ち上げでした。
往々にして、次の企画というのもこういうところから始まるもの。
次はどんな本を作ろうか、考えている時間も楽しいものです。

気持ちよく酔っ払った後は、また韓国スーパーに立ち寄ったりして。

時間があれば、2次会にパッピンス(カキ氷)というのも、
けっこう定番のご案内コースだったりするんですけどね。
この日は1次会で盛り上がりすぎ、時間的に断念しました。
また、いずれの機会に、ご案内させて頂こうと思います。

ああ、そうそう。

新刊が出ただけで満足せず、しっかり宣伝するように!
と出版社の方々からも厳命されております。

amazon
http://www.amazon.co.jp/dp/4053030773
楽天
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/11726651/

ネット書店でも好評発売中ですし、大型書店などでも、
店頭に並び始めたどころか、平積みになっているところもある様子。
ぜひ、見かけたら、手にとって眺めてやってください。
そして、レベルが合うようでしたら、ぜひお求めを!

練習問題の解説動画も、編集作業、アップ作業を急ピッチで進めています。

早々にお買い上げ頂いた方には申し訳ありませんが、
もう少々お待ち頂ければ幸いです。

店名:サムスンネ
住所:東京都新宿区大久保2-8-10新宿スカイプラザ108
電話:03-3207-1768
営業:11:30~翌1:00
定休:なし
http://www.samsoon.jp/
2012.06.09.Sat 07:08 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(0)
12060801.jpg

6月7日発売の「CREA 2012年7月号」は、
別冊付録にソウル特集がついています。

「韓国 賢人の“秘密手帳”で旅する濃縮ソウル」

というタイトルで、さまざまな分野の「賢人」が、
最新のソウル情報をナビゲートしております。

僕はその中で「マッコリの賢人」として協力しました。

レトロな民俗酒場から、オシャレなマッコリバー、
伝統酒メーカーの醸造場兼マッコリ居酒屋など。
お店の紹介とともに、コメントを提供しています。

12060802.jpg

ちなみにこんな感じでキリヌキ写真も載せて頂きました。
プロフィールには、ちゃっかり新刊情報も入っています。
タイミング的にもぴったりでしたね。ありがたいことです。

12060803.jpg

そして、こちらも、ついでのようで恐縮ですが、
新大久保の「ソウル市場」に「cocofun」最新号が出ています。

連載コラム「コリチャプキ」のテーマは新大久保の1ヶ月。

先月、新大久保のパーフェクトマップを作ったので、
それをもとに、1ヶ月に新店がいくつできるのかを調査しました。
正直なところ、予想を超えるハイペースでしたね。

もちろん、パーフェクトマップのほうも情報を更新済み。
新大久保でいちばん緻密で詳細な地図が「cocofun」にあります。
「ソウル市場」の店内、レジ後ろの専用台に並んでいますので、
ぜひ、新大久保に繰り出した際は、持っていってください。無料です!
2012.06.08.Fri 09:37 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)


新刊『世界一やさしい韓国語 初級脱出!』は昨日発売になりました。
書店によっては、早速店頭に並び始めているところもあるようです。

この本の売りである練習問題の解説動画も準備が進んでおります。
とりあえずいちばん最初の練習問題だけ公開になりましたので、
どんな雰囲気なのか、ご覧頂ければと思います。

この後も、順次アップロードされていく予定です。

韓食日記/書籍紹介
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1391.html
アマゾン/世界一やさしい韓国語 初級脱出!
http://www.amazon.co.jp/dp/4053030773/
2012.06.06.Wed 16:02 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(3)
コリアうめーや!!第270号

<ごあいさつ>
6月になりました。
と、いま6月という数字を書いた瞬間、
ふたつのことが頭に浮かびました。
ひとつは「梅雨」がやってくるということ。
農作物にとっては恵みの雨ですが、
普段の外出を考えると、少し憂鬱ですね。
そして、もうひとつは1年の「折り返し地点」。
6月末で上半期が終わってしまうので、
もう半分という事実にギョッとしました。
本当に1年って、あっという間ですね。
さて、そんな中、今号のメルマガですが、
先日あったイベントの話をさせて頂きます。
忘れていた記憶がよみがえり、
個人的にも大きな刺激となりました。
コリアうめーや!!第270号。
ちょっとトゲのある、スタートです。


<先生と語ったハリギリの魅力!!>

「これこれ、これを食べて!」

と言いながら、先生が持ってきたのは、
さっとゆがいた緑の葉っぱであった。
色が濃く、サイズは手のひらほどである。

葉っぱでごはんを包んで、味噌も載せて、
がぶっといけばサムバプ(葉野菜のごはん包み)。

葉っぱの食感はずいぶんと柔らかであり、
舌にぴたっと吸い付くような感じだ。
最初は無味だったが、噛むとほろ苦さがにじみ出る。
野菜の系統よりも山菜に近い味わいだろう。

「なんですか、これ?」

と問うまでもなく、先生が解答をくれた。

「ハリギリの葉よ、とってきたの」
「あー、ハリギリ!」

そう納得しかけた直後……。

「え、ハリギリ!?」

とびっくりして問い返した。
長らく韓国料理を食べ散らかしてきたが、
ハリギリに出会うことは稀である。

ちょうどいまから1ヶ月前の話。場所は渋谷。
先生とは韓国料理店「ナルゲ」を主宰する料理研究家、
金徳子(キム・トクチャ)先生のことだ。

「どう、美味しいでしょ!」

先生は笑顔でおかわりをすすめてくれた。


これらの会話は5月初旬に行われたものである。

先日、「そごう横浜店」で韓国テーマの催事があり、
そこで、僕と先生はセミナーをひとつ担当した。
ハリギリの登場は、その打ち合わせの場での出来事。

ちょうど昼時だったので、

「まずは食事を済ませてから!」

という先生の厚意に甘えさせて頂いた。
高そうな肉を焼きつつ、チゲなども頂き、
そこになおかつ、ハリギリという幸せ。

「先生と一緒のセミナーでよかった!」

と心の中で感謝をした瞬間である。
また、食事の後に打ち合わせという流れだったが、

「ハリギリ、いいじゃないですか!」

ということで即座にセミナーの話題にも決定。
食後の打ち合わせは、ほぼ確認作業に終始するだけで、
僕はなにも苦労しないまま、話がまとまった。

ちなみにセミナーのタイトルは、

「韓国料理で健康美人」

ということで決まっていた。
後から調べてわかったことも含めて、
せっかくなので基礎的な情報を抑えておこう。

ハリギリとは名前こそ「針桐」であるが、
分類的には「桐」とは関係なく、ウコギ科に属する。
ウドやタラノキの親戚ということになるが、
韓国料理の分野でウコギ科といえば……。

まず思い出すべきは、高麗人参!

ハリギリもまた滋養強壮成分のサポニンを含み、
民間薬として各種炎症を抑えるためにも使われる。

また、ハリギリは葉や、若芽を春に味わうが、
それとともに通年で枝の部分も利用する。
若い枝の部分には、けっこう鋭いトゲが生えており、
これこそがまさに「針桐」の由来だ。

韓国語では「オムナム(厳木)」と呼ばれ、
韓方としては「海桐木」「海桐皮」の別称もある。
食べて美味しく、健康にもよい素材。
テーマの「健康美人」にはぴったりだった。


当日は、ハリギリをとる先生の姿を写真で見つつ、
調理の仕方や、食べ方などを語って頂いた。
用意周到な先生は、ハリギリの実物も用意されていた。
回覧することで、だいぶ身近に感じて頂けただろう。

一方、僕のほうは先生のハリギリ話に便乗し、
韓国で実際に食べたハリギリのエピソードを披露した。
といっても、その機会はさして多い訳ではなく、
記憶をさかのぼっても、思い出せたのは2例だった。

ひとつはソウル北部、付岩洞という町にある、
「紫霞ソンマンドゥ」というマンドゥ(餃子)専門店。
ここでハリギリの葉が入ったマンドゥを食べた。

春に採取した若芽を、他の野菜と混ぜて使っており、
僕はそれを、

「タラの芽にも似た山菜風のほろ苦い味」

と当時のメモに残している。
そのときは珍しい食材と思っただけだったが、
後にこうして、印象深い形で出会えるのは面白い。

そして、もうひとつ。

ハリギリの枝を使った料理も食べていた。
韓方市場に行くと、まとめて束で売られているのを見るが、
これをいちばん使うのは鶏料理と煮込むケースだ。

メルマガの第144号で書いたヌルンジペクスク。

第144号/僕らはオコゲの喜びを忘れてよいのか!!
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume144.htm

ヌルンジというのはごはんのオコゲを意味し、
ペクスクは丸鶏を水炊きした料理のことである。
煮込まれた鶏は、シンプルに塩で味わい、
残ったスープにはごはんを入れて鶏粥とする。

ヌルンジペクスクはそのごはんをオコゲに切り替え、
もちもち感と香ばしさを加えた料理だ。

スープからにょっきり枝が出てきたその瞬間、
なんだこれは、と驚いたのを覚えている。
枝そのものをかじる訳ではないが、

「なんだか、効きそう!」

という気分にはなった。
インパクトという意味でもなかなかの演出である。


セミナーではハリギリの話をマクラとし、
そこから話を広げて、

・トドク(ツルニンジン)
・トラジ(キキョウの根)
・トトリムク(固めたドングリのでんぷん)

といった食材の話をした。

圧巻だったのは、話が一段落したところで、
これらの料理が実際の試食用として登場したこと。
先生による、大サービスのサプライズであった。

ハリギリ、ツルニンジン、キキョウの根のナムルに。
トトリムクはいったん干したものを和え物で。
それを別途用意した巨大なビビンバに加え、
ご参加頂いた皆様の試食用として振舞ったのである。

全員分を盛った木製の「器」も大きかったが、
先生ご自身の「器の大きさ」を見せたともいえる。
あるいは韓国語で、

「手の大きさ」

を披露したというべきか。
「手が大きい」とは「気前がいい」という意味だ。

いまこうして振り返ってみても、
いろいろ盛りだくさんなセミナーであった。
また、同じ壇上にいる僕にとっても勉強になった。

自分ひとりの引き出しというのはやっぱり狭い。

今回の機会がなければ、ハリギリのことも、
深くは考えず、そのまま記憶の中に埋もれていただろう。
韓国で体験しながらも、軽く流してしまっていた、
ハリギリとの出会いを鮮烈なものに入れ替えられた。

「先生と一緒のセミナーでよかった!」

と改めて思った次第。
先生とハリギリに大感謝である。


<店舗情報>
店名:ナルゲ
住所:東京都渋谷区道玄坂1-5-9レンガビル2階
電話:03-3461-8286

店名:紫霞ソンマンドゥ
住所:ソウル市鍾路区付岩洞245-2
電話:02-379-2648

店名:城北洞ヌルンジペクスク
住所:ソウル市城北区城北2洞281-1
電話:02-764-0707


<お知らせ>
6月5日(火)に学研教育出版より新刊が出ます。
「ハングル練習帳」「ハングルドリル」「ペラペラドリル」に続く、
シリーズ第4段は、初級脱出を目指した文法事項に切り込みます。
ヘヨ体の基本的な作り方から、過去形、敬語までがメインです。

タイトルは、

『世界一やさしい韓国語 初級脱出!』

音声CDのほか、練習問題の解説は僕が登場する動画でもフォロー。
一連のテキストを使って頂いた方には、いいステップアップになるはずです!
ネットでの予約販売も始まっています。

アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/4053030773

<リンク>
ブログ「韓食日記」
http://koriume.blog43.fc2.com/
Twitter
http://twitter.com/kansyoku_nikki
FACE BOOK
http://www.facebook.com/kansyokunikki

<八田氏の独り言>
ピングレ「バナナウユ」が日本でも発売に。
本日、最寄りの店で大人買いをしてきました。

コリアうめーや!!第270号
2012年6月1日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com

メールマガジン購読・解除用ページ
http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=000669
2012.06.04.Mon 23:28 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(0)
12060201.jpg

先日来、お伝えしていますが、6月5日(火)に新刊が出ます!

タイトルは、『世界一やさしい韓国語 初級脱出!』。
これまで学研から発売されている……。

3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳
一週間で「読めて!書けて!話せる!」ハングルドリル
韓国語会話超入門!ハングルペラペラドリル

一連のシリーズ最新版ということになります。
本の帯にも堂々と書かれておりますが、

「累計17万部突破!」

という厚い支持を頂いているシリーズです。
最近はTwitterなどでも、

「八田さんの本で韓国語を勉強しました!」

と声をかけて頂くことがしばしば。
ぜひ、レベルの合う方は、ステップアップとして、
こちらの本にもチャレンジして頂きたいと思います。

この本でメインとして扱うのは……。

・ヘヨ体(連用形)の作り方
・それに伴うもろもろの縮約形
・ヘヨ体を応用した過去形の作り方
・敬語表現

という感じです。
文字が読めて、簡単な自己紹介ならできるという方に、
初級文法の壁を乗り越えて頂ければという内容です。

12060202.jpg

ざっと中を開くと、こんな感じになっています。
サイズはA5版なので、パッと開いて両面でA4になるサイズ。
224ページあるので、これまでよりは分厚いですね。

第1章から、第9章までと、まとめテストがあり、
全体を10日程度でこなして頂ければとイメージしています。

12060203.jpg

本の中で、大事な部分は公式としてまとめてあります。

12060204.jpg

練習問題もふんだんに用意しました。

ちょっと勉強して、すぐ練習問題という流れは八田式の基本。
そして、ここからが本書いちばんの特徴ですが……。

12060205.jpg

なんと、練習問題はすべて動画の解説がついています!

ちょうど昨日、その収録作業を行っていたのですが、
ひとつひとつの練習問題を、僕が解きながらポイントを解説。
まるで授業を受けているかのような気分になれます。

ちなみにこの動画はYou Tubeにアップされるので、
外出先でiPhoneを見ながら勉強するというのも可能です。
ネット上にアップされたら、また紹介させて頂きますね。

そして、練習問題以外の部分は音声CDでもしっかりフォロー。
とにかく懇切丁寧に、というのがシリーズのモットーです。

12060206.jpg

カメラマンさん(実は編集者さん)もノリノリです。

12060207.jpg

あとは、途中の息抜きに、こんなひとコマ漫画も用意。
ワンフレーズ韓国語ならぬ、「ひと文字!」韓国語講座です。
ハングルひと文字で、意味が伝わるセリフを集めました。

セリフをしゃべっているキャラは、ありがたいことにワタクシ。

今回は動画があるぶん、写真の僕は紙面におりませんが、
そのかわりとして、こんなかわいいイラストにして頂きました。
本のあちこちで、飛んだり、跳ねたりしているはずです。


なお、まだ韓国語を勉強したことがなく、これからやりたい方は、
これまで出ているシリーズを、まずお使い頂くのをオススメします。

まったく勉強したことがない方は……。

12050707.jpg

3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳

まず文字だけをしっかり覚えるコチラの本から。
アマゾンでのレビュー100件以上、楽天では400件以上。
もっとも多くの方から支持を頂いているハングルテキストです。

その次のステップは……。

12050708.jpg

一週間で「読めて!書けて!話せる!」ハングルドリル

こちらの「青いドリル」。

前半でハングルの読み方を、後半で初歩の文法を扱います。
文法というのは語順や、助詞の使い方、初歩の語尾といった内容。
文字をなんとなく読めるけど、まだ少し不安が残るという方は、
この本から始めてみる、というのもオススメです。

また、この本は初級者に必要な「発音変化」も充実しているので、
独学の方はもちろん、韓国語教室でもたくさん使って頂いています。

12050709.jpg

韓国語会話超入門!ハングルペラペラドリル

こちらの「赤いドリル」は、会話をテーマとしたテキストです。
「はい、いいえ」から、疑問文、否定文を音声CDとのやり取りで覚えます。
新刊の「初級脱出!」で扱う、用言のヘヨ体も、この本の重要なテーマなので、
「赤いドリル」を終えた方は、「初級脱出!」の一部が復習になります。

ただ、「青いドリル」から、「初級脱出!」にも進めるよう作りましたので、
「赤いドリル」と並行して、または飛ばして「初級脱出!」でもかまいません。
同じく「初級脱出!」を終えた後に、「赤いドリル」でも大丈夫です。

視覚的に表現するとこんな感じかな。

●●●○○○○○○○(ハングル練習帳)
●●●●●○○○○○(ハングルドリル/青いドリル)
○○●●●●●○○○(ペラペラドリル/赤いドリル)
○○○○●●●●●●(初級脱出!)

左から右に、黒丸が扱う部分をイメージしています。

すでにネット書店では予約も始まっています。
一般の書店には、早ければ5日から並び始めるとのこと。
見つけたら、ぜひ手に取ってみてください!

世界一やさしい韓国語 初級脱出!
http://www.amazon.co.jp/dp/4053030773/
2012.06.02.Sat 09:29 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
12060101.jpg

自宅から2駅隣の「ウエルシア」で購入。
幸せの大人買い。しばらく楽しめます。
2012.06.01.Fri 21:27 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(7)






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八田 靖史(八田氏@K・F・C)
美味しい韓国料理を探す毎日。コリアうめーや!!管理人。コリアン・フード・コラムニスト。ブログは2005年12月開設。