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韓食日記

日々食べている韓国料理の記録です。
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11071901.jpg

16日(土)に開催した「国産マッコリを飲む会」。
たくさんの方にご参加頂きましてありがとうございました。
初めての試みだけに、どんな感じになるか不安もありましたが、
皆様のご協力により、たいへん意義深い会となりました。

これまでに開催したマッコリの会とはまた違う、
国産ならではの面白さを、感じられたように思います。
冒頭にご挨拶させて頂いたときに国産のメリットとして、

・生マッコリの場合は輸送の点で有利
・日本酒の繊細な技術をマッコリに応用できる
・地元の米を使うなど、生産地の特性をアピールできる
・フレーバー系の場合は特産品とのコラボも可能
・マッコリを使った新たな地域おこしも考えられる

といった例をあげさせて頂きました。

また、事前募集の段階でも書きましたが、
国産のマッコリは現状、まだまだ手探り状態で造られています。
本場のマッコリに近いもの、どぶろくに近いもの、甘酒に近いもの。
解釈がいろいろなので、銘柄ごとの個性が強く出ています。

もちろん中には、

「これってマッコリ!?」

というような銘柄もあったりするのでしょうが、
それも含めて、振り幅の大きさは大きな魅力だと思います。

そんな国産マッコリを今回は全部で10種類。

どーんと揃えて、みんなで飲み比べをしてみました。
僕が把握しているだけでも、国産銘柄はすでに40種類超。
これだけ集めても、まだ4分の1というのがすごいですね。

そして、ただ飲むだけでは宴会になってしまうということで、
いつものようにアンケート用紙を配布して、感想を書いて頂きました。
せっかくなので、それもまとめて後記としたいと思います。

ただし、あまりに濃密な回答が多く、また掲載にも限界があるため、
感想はそれぞれのアンケートから抜粋となることをご容赦ください。

また、マッコリは発酵の状態によっても味が変化するので、
下記のまとめも、一応の参考程度に見て頂くことをおすすめします。
僕らも真剣に利き酒をしている訳でなく、酔っ払いながら飲んでいるうえ、
飲む順番や、そのとき食べている料理などの影響も受けています。

あくまでも僕らの感想ということで見て頂ければ幸いです。

11071902.jpg

うさぎのダンス生マッコリ(吉久保酒造・茨城県/発泡性/720ml)
甘味:3.57P/酸味:2.19P/総合:4.32P

一応、データの見方ですが、上段が銘柄名と醸造元などのデータ。
下段は甘味、酸味、総合という3項目を5段階で評定してもらいました。
甘味、酸味が強いと5、総合は全体のバランスや印象点で最高が5。

ただ、アンケートを見ると、1~5までの5段階評価なのに、
0があったり、6があったりと、みなさんかなり自由につけていました。
全員の平均が、1を割っているような事例もありましたので、
やはり数値にこだわらず、漠然とした印象として見て頂くほうがよいようです。

ちなみに「うさぎのダンス生マッコリ」の場合は……。

甘味が3.57、酸味が2.19ですから、やや甘めで酸味は少なめ。
総合が4.32というのは、かなり高い評価を得たということですね。

感想を見ても、やはり褒め言葉が多いです。

・汎用性高い。食事中に飲みたい。いちばんうまい。
・さっぱりとした後味で飲みやすい。
・ほどよい甘味と酸味で美味しい。ネーミングもかわいい。
・日本酒のような良い香りで、すごく飲みやすい。
・ビンもネーミングもgood。吉久保酒造さん、バンザイ!

ただ、これだけ絶賛ばかりが並んだのには、
吉久保酒造の専務さんが直接来てくれた影響もあるでしょう。
ゲストとして、酒造の立場からマッコリの可能性と、
商品化するまでの苦労などを語って頂きました。

その中には、

・日本酒自体の売り上げが減っている
・マッコリを入口に新しい顧客層の獲得を目指したい
・マッコリから日本酒の魅力に目覚める人もいるはず

といった話もあって印象的でした。

これこそまさに酒造側から見る国産マッコリの可能性。
日本でマッコリに参入する酒造が増えているのは、
このあたりの戦略性も、大きなキーワードだと思います。

11071903.jpg

うさぎのダンス国産マッコリ缶(吉久保酒造・茨城県/180ml)
甘味:3.68P/酸味:1.27P/総合:3.10P

こちらは缶入りで発売された「うさぎのダンス」。
生マッコリのほうは扱いが難しいので業務用のみの販売ですが、
火入れをしたものは、缶入り、ビン入りともに市販されています。

ただ、どうしても生マッコリと飲み比べると、
印象の弱さというのが、見えてしまう部分もあるようです。

・すっきりして飲みやすい。
・甘味が強い。甘酒に似ている。
・甘酒のくせのない感じ
・ややアルコールっぽさを感じるが、缶のほうが好き。
・ビンに比べて大きな違いは香り、旨味。

という肯定的な意見がある一方……。

・飲みやすいが爽快感に欠ける。少し薄い印象。
・薄い。あっさり。発泡感ない。
・生には劣る。
・生のあとだからか、パンチが弱い気がする。
・水っぽい。ただの乳酸飲料。

といった意見も見られました。

11071904.jpg

虎マッコリ(有賀醸造・福島/発泡性/700ml)
甘味:1.02P/酸味:2.68P/総合:3.08P

さて、どんどん紹介していきましょう。
国産マッコリといえば、この虎マッコリは外せません。
発泡感が強く、ドライな味わいから、脂の強い料理と相性がよく、
特に焼肉店などで、重宝されている国産マッコリです。

甘味が1.02Pというあたりがよく示していますよね。
ほとんど甘さを感じない、辛党向けのマッコリです。
こういったマッコリはたいてい好みが真っぷたつ。

・日本酒みたいで好きですね。
・辛口で飲みやすい。
・甘いお酒が嫌いな人向き。男性が好きな味では。後味スッキリ。
・これぞTHE辛口。食事とはこの位の味わいがベスト。
・辛い。日本酒が好きな者として好きな味。

・そっけない。冷たい人みたいな印象。
・私にはちょっと無理。
・きつい。男性向け。
・甘さが足らない。ツーンとくる感じ。ちょっと苦い。
・どんな料理と合わせればいいのか……。

日本酒好きな人には喜ばれますが、
そうでない人にはまったくダメ。
男性向けという単語も多く見られました。

11071905.jpg

虎ドンドンジュ(大坪酒造店・岐阜/発泡性/700ml)
甘味:0.91P/酸味:3.52P/総合:3.41P

こちらは虎マッコリの兄弟分ですが酒造元違っています。
虎マッコリに比べて発泡感がより強く、またより粗濾しなので、
米などのもろもろとした感じが残っております。

そして、この銘柄こそが掟破りの、甘味0.91P!

5段階評価という前提が見事に破綻しておりますが、
飲んだ皆様のストレートな感想をよく表しております。

・マッコリの枠を超えた味。
・手作りに近い。発酵が素晴らしい。玄人向け。
・虎マッコリの上をいくドライ! 酒飲みにはよし。
・辛口でさっぱりしてどんどんいける。
・虎マッコリが少し歩みよってくれた感じ。辛味はより強いけど優しい。

企画自体が「国産マッコリを飲む会」だったため、
普段以上に、日本酒好き、酒好きな方が集まっていた気がします。

甘味が1以下で、酸味も全銘柄でいちばん高かったにもかかわらず、
総合では「うさぎのダンス生マッコリ」に次ぐ2番手の高得点。
この強烈な個性が、大きなインパクトを与えたようですね。

ただ、その一方で……。

・ウヴ~、男性向け。
・女性には……。

という感想も当然のごとくありました。
ダメな人には、まったくダメというタイプのマッコリです。

11071906.jpg

東京マッコリ(千代むすび酒造・鳥取/発泡性/500ml)
甘味:1.83P/酸味:3.00P/総合:3.08P

こちらも辛口で知られるタイプの生マッコリ。
これまでにも、何度かマッコリの会で使わせて頂きましたが、
やはりこれも評価が真っぷたつに割れるタイプです。

今回は日本酒好きが多かったこともあり、

・トータルでいちばんバランス良いかも!
・バランス最高。辛味は感じないが、旨味は残る。
・バランスがいい。飲み飽きない。無難さをもっている。

仕上がりのバランスを褒める声が多かったですね。
個人的には吉久保酒造の専務が褒めていたのも印象的でした。
通好みという単語がもっとも似合うマッコリかもしれません。

またバランス型だけに……。

・他に比べて味が薄い感じがする。あまりパンチがない。

という個性を問うような意見も見られました。
あとは定番ですが、

・鳥取産なのに何故「東京」なのでしょうか?

という声も。

11071907.jpg

元祖源一郎さんの生マッコリ(錦灘酒造・鹿児島県/発泡性/900ml)
甘味:1.79P/酸味:3.20P/総合:3.18P

近代焼酎の父と呼ばれる河内源一郎さんの名前を冠したマッコリ。
河内源一郎さんは本格焼酎用などに使われる白麹菌を発見し、
それを広く普及させたことで、高く評価されている方です。

ラベルの裏には、そんな白麹菌(河内菌)の話や、
河内源一郎さんとマッコリとの関係が書かれておりました。
昭和20年代、当時一緒に働いていた韓国人従業員に、

「君なあ、もうこの菌を持って韓国に帰りなさい。
 韓国で河内菌を広めてや」

と手土産に渡したことがあったとか。
それが現在も、韓国の焼酎、マッコリに広く使われており、
それと同じ菌で作ったのがこのマッコリとのことです。
いわば、現代韓国マッコリの原点ともいうべき銘柄ですね。

飲んでみると、こちらも甘味が少なく酸味を強く感じました。
麹だけでなく、マッコリとしても原点の味に近い印象です。

・お酒本来の旨味が出ていてとても好き。一般向けには難しいかも。
・どぶろくのようでした。麹が強くて個性的です。
・お米が追いかけてくる。面白くて好き。
・想像以上に酸っぱい。でも飲みやすい。とても油っこい料理には合う。
・バランスがよく、口当たりもいい。酸味がいい。本来の味に近い。

本当に今回はお酒好きな方が多かったですね。
甘味が少なく、酸味の強いマッコリは玄人向けといえましょう。
僕にとっても、非常に印象的な銘柄でした。

11071908.jpg

長崎まっこり(杵の川酒造・長崎/発泡性/330ml)
甘味:3.12P/酸味:2.60P/総合:3.07P

こちらは長崎県で造られているマッコリ。
キャップが王冠になっているのは珍しいですね。
ラベルもかわいらしく、

・ラベルもオランダの香りがしてステキ。
・飲み○、ラベルは女性受け◎。
・ビンのデザインはレトロ調で長崎っぽい感じ。
・デザインがかわいい。

とデザインを褒める声が多かったのは印象的でした。
なんでも「こどもびいる」と同じデザイン会社が担当したとか。
味のほうはすっきりさっぱりとしていて、

・サイダーを飲んでいるような感じ。

という意見がたくさん見られました。
沈殿物が少なく、上澄み部分が多いのも特徴的でしたね。

・上澄みは特に飲みやすいです。
・上澄みが美味しすぎる。

と上澄みを評価する声も多かったです。
上澄みをまず飲んで、その後、全体をよく振ってから飲んでと、
2度楽しめるタイプですが……。

・上澄みより混ぜたもののほうが甘味が増す。
・味は混ぜると普通になった。
・上澄みの後に混ぜると少しがっかり。

と混ぜた後は、やや感想が割れた感じです。

11071909.jpg

博多まっこり(浜地酒造・福岡/720ml)
甘味:4.24P/酸味:1.52P/総合:3.28P

告知段階では「博多まっこりぃ(磯の澤)」を想定していましたが、
同じ福岡産マッコリでも、浜地酒造が造っているほうでした。
甘く濃厚な「唐草まっこり」、「いとしマッコリ」で有名な蔵です。

この「博多まっこり」という銘柄は僕も初めてでしたが、
飲んでみると、やはり唐草まっこりなどと同じく甘い濃厚系統。
みなさんのアンケートを見ても、4.24Pが示す通り、

・いちばん甘かった!
・超甘~い。

という声が多かったですね。
とはいえ、飲みにくい甘さでは決してなく、

・まろやかで飲みやすい。
・飲み口柔らかく、甘味も強い。マッコリ初心者にはオススメ。
・甘さが一番でした。飲みにくい甘さではありません。
・甘~い。女の子にはいいかも。
・一般的。飲みやすくくせがない。

女性受けするまろやかなマッコリという印象。
こういった甘こってり系も国産マッコリの1ジャンルですね。
もちろんのことながら辛党の方には向かない甘さです。

11071910.jpg

金魚マッコリ(秋田清酒・秋田/発泡性/500ml)
甘味:2.98P/酸味:2.46P/総合:3.29P

ラベルに日本語がまったくないのが大胆ですが、
ハングルで「金魚マッコリ」と書かれております。
描かれているのも、それに合わせて2尾の金魚。
秋田県で造られている、ちょっと風流なマッコリですね。

飲んでみると、きめ細かな飲み口でミルキー。

・きめ細やか。うまい。
・飲んだ瞬間のトロみが特徴的。甘く飲みやすい。
・甘酒っぽい感じ。
・まったりとした味。
・濃い~感じ。

感想も独特の口当たりに注目が集まっていました。
もちろんその濃さゆえに、

・ちょっと濃くて喉と舌に残る。二杯で充分。

という意見もありましたね。

・少しひね香がある。日本酒に近い。好きな味。
・バランスよし! 秋田産らしく秋田の酒を思わせる。
・若干酸味もあるがバランスはいい。飲めば飲むほど美味しくなる。

全体的には好評価で、総合のポイントはこれが3番目。
マッコリ好きにも、日本酒好きにも受ける仕上がりだったようです。

11071911.jpg

スターマッコリ(秋田清酒・秋田/発泡性/500ml)
甘味:3.33P/酸味:2.35P/総合:2.74P

こちらも秋田県の秋田清酒が造っているマッコリ。
金魚マッコリのほか、マッコリデラックスという銘柄もあり、
いろいろユニークなマッコリを造っているようです。

仕上がりは金魚マッコリと似ていましたが……。

・飲みやすく女性向き。
・飲みやすいです。あっさりしてコクもあります。

という意見がある一方で、

・ちょっとダメでした。薄い印象。
・印象に残らないなぁ……。
・発泡感あるが弱い。
・金魚のが美味しい。ちょっと残念……。
・薄い。酸味も少なく水っぽい。輝いてない。

とパンチの弱さを指摘する声も多数。
同じ醸造元が造るマッコリでも、出来はやっぱり違いますね。
そのあたりも面白い部分ではないかと思います。


というところで、以上10銘柄。

事前の予想通り、どの銘柄もずいぶん個性が強く、
それぞれのよさがあるので、飲み比べる楽しさを満喫できました。
甘いもの、辛いもの、まろやかなもの、発泡感の強いもの。
好みによって選べるのも、国産マッコリのよさです。

11071912.jpg

なお、一緒に食べた料理はこんな感じ。

いきなりアイリッシュカレーが出てきて驚きましたが、
会場となった「炙りbar」の新商品ということだそうです。
これを見た瞬間……。

「マッコリってラッシーのかわりにならないかな」

と閃いたのですが、僕が飲んだ限りでは、
見た目のイメージほどには合うとはいえない印象。
とはいえ、タイミング的に甘味の強い、

「うさぎのダンス国産マッコリ(缶)」

が出ていたこともあり、

・カレーの辛さといい具合でマッチ。
・カレーとよく合う。

という感想もありました。

僕がそのとき飲んでいたのが生マッコリだったので、
もしかすると生ではない甘こってり系だったら合ったのかも。
いずれまた機会を改めて試してみたいと思いました。

11071913.jpg

あとは、「炙りbar」名物の七輪焼き。

イワシやホッケなどを目の前で炙りつつ、
それを肴に国産マッコリを飲むという感じでした。
普通、マッコリといえば韓国料理と飲むものですが、

・国産マッコリは日本料理に合う

という可能性も導けないかなと思ったり。
これまでの経験でも、日本的な総菜に合う国産マッコリは多く、
組み合わせの面白さは研究の余地がありそうです。

とはいえ、ほかにもキムチの盛り合わせがあったり、
霧島産のサムギョプサル(豚バラ肉)を焼いたりもしました。
国産マッコリでも、韓国料理とよく合うのは大前提です。

11071915.jpg

解散後も有志が残って、マッコリを飲み続けました。
ふと気付けば、テーブルの上には空きビンが散乱。
よく飲み、よく食べ、そしてよく語った1日でした。

今後、国産マッコリの世界がどう進化していくか楽しみですが、
この日、参加頂いた皆様は間違いなく国産マッコリを語るパイオニア。

日本酒や焼酎、ワインを何百種類と飲んだ人は世に多くとも、
国産マッコリを10種類飲んだ人は、まだまだそうそういません。
ぜひ、その魅力をあちこちで語って頂きたいと思います。

これからますます拡大するであろう国産マッコリ事情。
その華やかな未来を期待し、今回の後記まとめとさせて頂きます。

ご参加頂いた皆様、吉久保酒造をはじめとする各酒造の皆様、
そして「炙りbar」スタッフの皆様、本当にありがとうございました!

住所:東京都文京区本郷7-2-9SCALA GRIGIA地下1階
電話:03-5842-3829
営業:11:30~14:00、17:30~24:00(月~木)、11:30~14:00、17:30~翌2:00(金)、17:30~24:00(土)
定休:日曜日、祝日
http://www.aburibar.com
2011.07.19.Tue 12:33 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(5)
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八田 靖史(八田氏@K・F・C)
美味しい韓国料理を探す毎日。コリアうめーや!!管理人。コリアン・フード・コラムニスト。ブログは2005年12月開設。
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