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韓食日記

日々食べている韓国料理の記録です。
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コリアうめーや!!第270号

<ごあいさつ>
6月になりました。
と、いま6月という数字を書いた瞬間、
ふたつのことが頭に浮かびました。
ひとつは「梅雨」がやってくるということ。
農作物にとっては恵みの雨ですが、
普段の外出を考えると、少し憂鬱ですね。
そして、もうひとつは1年の「折り返し地点」。
6月末で上半期が終わってしまうので、
もう半分という事実にギョッとしました。
本当に1年って、あっという間ですね。
さて、そんな中、今号のメルマガですが、
先日あったイベントの話をさせて頂きます。
忘れていた記憶がよみがえり、
個人的にも大きな刺激となりました。
コリアうめーや!!第270号。
ちょっとトゲのある、スタートです。


<先生と語ったハリギリの魅力!!>

「これこれ、これを食べて!」

と言いながら、先生が持ってきたのは、
さっとゆがいた緑の葉っぱであった。
色が濃く、サイズは手のひらほどである。

葉っぱでごはんを包んで、味噌も載せて、
がぶっといけばサムバプ(葉野菜のごはん包み)。

葉っぱの食感はずいぶんと柔らかであり、
舌にぴたっと吸い付くような感じだ。
最初は無味だったが、噛むとほろ苦さがにじみ出る。
野菜の系統よりも山菜に近い味わいだろう。

「なんですか、これ?」

と問うまでもなく、先生が解答をくれた。

「ハリギリの葉よ、とってきたの」
「あー、ハリギリ!」

そう納得しかけた直後……。

「え、ハリギリ!?」

とびっくりして問い返した。
長らく韓国料理を食べ散らかしてきたが、
ハリギリに出会うことは稀である。

ちょうどいまから1ヶ月前の話。場所は渋谷。
先生とは韓国料理店「ナルゲ」を主宰する料理研究家、
金徳子(キム・トクチャ)先生のことだ。

「どう、美味しいでしょ!」

先生は笑顔でおかわりをすすめてくれた。


これらの会話は5月初旬に行われたものである。

先日、「そごう横浜店」で韓国テーマの催事があり、
そこで、僕と先生はセミナーをひとつ担当した。
ハリギリの登場は、その打ち合わせの場での出来事。

ちょうど昼時だったので、

「まずは食事を済ませてから!」

という先生の厚意に甘えさせて頂いた。
高そうな肉を焼きつつ、チゲなども頂き、
そこになおかつ、ハリギリという幸せ。

「先生と一緒のセミナーでよかった!」

と心の中で感謝をした瞬間である。
また、食事の後に打ち合わせという流れだったが、

「ハリギリ、いいじゃないですか!」

ということで即座にセミナーの話題にも決定。
食後の打ち合わせは、ほぼ確認作業に終始するだけで、
僕はなにも苦労しないまま、話がまとまった。

ちなみにセミナーのタイトルは、

「韓国料理で健康美人」

ということで決まっていた。
後から調べてわかったことも含めて、
せっかくなので基礎的な情報を抑えておこう。

ハリギリとは名前こそ「針桐」であるが、
分類的には「桐」とは関係なく、ウコギ科に属する。
ウドやタラノキの親戚ということになるが、
韓国料理の分野でウコギ科といえば……。

まず思い出すべきは、高麗人参!

ハリギリもまた滋養強壮成分のサポニンを含み、
民間薬として各種炎症を抑えるためにも使われる。

また、ハリギリは葉や、若芽を春に味わうが、
それとともに通年で枝の部分も利用する。
若い枝の部分には、けっこう鋭いトゲが生えており、
これこそがまさに「針桐」の由来だ。

韓国語では「オムナム(厳木)」と呼ばれ、
韓方としては「海桐木」「海桐皮」の別称もある。
食べて美味しく、健康にもよい素材。
テーマの「健康美人」にはぴったりだった。


当日は、ハリギリをとる先生の姿を写真で見つつ、
調理の仕方や、食べ方などを語って頂いた。
用意周到な先生は、ハリギリの実物も用意されていた。
回覧することで、だいぶ身近に感じて頂けただろう。

一方、僕のほうは先生のハリギリ話に便乗し、
韓国で実際に食べたハリギリのエピソードを披露した。
といっても、その機会はさして多い訳ではなく、
記憶をさかのぼっても、思い出せたのは2例だった。

ひとつはソウル北部、付岩洞という町にある、
「紫霞ソンマンドゥ」というマンドゥ(餃子)専門店。
ここでハリギリの葉が入ったマンドゥを食べた。

春に採取した若芽を、他の野菜と混ぜて使っており、
僕はそれを、

「タラの芽にも似た山菜風のほろ苦い味」

と当時のメモに残している。
そのときは珍しい食材と思っただけだったが、
後にこうして、印象深い形で出会えるのは面白い。

そして、もうひとつ。

ハリギリの枝を使った料理も食べていた。
韓方市場に行くと、まとめて束で売られているのを見るが、
これをいちばん使うのは鶏料理と煮込むケースだ。

メルマガの第144号で書いたヌルンジペクスク。

第144号/僕らはオコゲの喜びを忘れてよいのか!!
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume144.htm

ヌルンジというのはごはんのオコゲを意味し、
ペクスクは丸鶏を水炊きした料理のことである。
煮込まれた鶏は、シンプルに塩で味わい、
残ったスープにはごはんを入れて鶏粥とする。

ヌルンジペクスクはそのごはんをオコゲに切り替え、
もちもち感と香ばしさを加えた料理だ。

スープからにょっきり枝が出てきたその瞬間、
なんだこれは、と驚いたのを覚えている。
枝そのものをかじる訳ではないが、

「なんだか、効きそう!」

という気分にはなった。
インパクトという意味でもなかなかの演出である。


セミナーではハリギリの話をマクラとし、
そこから話を広げて、

・トドク(ツルニンジン)
・トラジ(キキョウの根)
・トトリムク(固めたドングリのでんぷん)

といった食材の話をした。

圧巻だったのは、話が一段落したところで、
これらの料理が実際の試食用として登場したこと。
先生による、大サービスのサプライズであった。

ハリギリ、ツルニンジン、キキョウの根のナムルに。
トトリムクはいったん干したものを和え物で。
それを別途用意した巨大なビビンバに加え、
ご参加頂いた皆様の試食用として振舞ったのである。

全員分を盛った木製の「器」も大きかったが、
先生ご自身の「器の大きさ」を見せたともいえる。
あるいは韓国語で、

「手の大きさ」

を披露したというべきか。
「手が大きい」とは「気前がいい」という意味だ。

いまこうして振り返ってみても、
いろいろ盛りだくさんなセミナーであった。
また、同じ壇上にいる僕にとっても勉強になった。

自分ひとりの引き出しというのはやっぱり狭い。

今回の機会がなければ、ハリギリのことも、
深くは考えず、そのまま記憶の中に埋もれていただろう。
韓国で体験しながらも、軽く流してしまっていた、
ハリギリとの出会いを鮮烈なものに入れ替えられた。

「先生と一緒のセミナーでよかった!」

と改めて思った次第。
先生とハリギリに大感謝である。


<店舗情報>
店名:ナルゲ
住所:東京都渋谷区道玄坂1-5-9レンガビル2階
電話:03-3461-8286

店名:紫霞ソンマンドゥ
住所:ソウル市鍾路区付岩洞245-2
電話:02-379-2648

店名:城北洞ヌルンジペクスク
住所:ソウル市城北区城北2洞281-1
電話:02-764-0707


<お知らせ>
6月5日(火)に学研教育出版より新刊が出ます。
「ハングル練習帳」「ハングルドリル」「ペラペラドリル」に続く、
シリーズ第4段は、初級脱出を目指した文法事項に切り込みます。
ヘヨ体の基本的な作り方から、過去形、敬語までがメインです。

タイトルは、

『世界一やさしい韓国語 初級脱出!』

音声CDのほか、練習問題の解説は僕が登場する動画でもフォロー。
一連のテキストを使って頂いた方には、いいステップアップになるはずです!
ネットでの予約販売も始まっています。

アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/4053030773

<リンク>
ブログ「韓食日記」
http://koriume.blog43.fc2.com/
Twitter
http://twitter.com/kansyoku_nikki
FACE BOOK
http://www.facebook.com/kansyokunikki

<八田氏の独り言>
ピングレ「バナナウユ」が日本でも発売に。
本日、最寄りの店で大人買いをしてきました。

コリアうめーや!!第270号
2012年6月1日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com

メールマガジン購読・解除用ページ
http://www.melonpan.net/melonpa/mag-detail.php?mag_id=000669
2012.06.04.Mon 23:28 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(0)
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八田 靖史(八田氏@K・F・C)
美味しい韓国料理を探す毎日。コリアうめーや!!管理人。コリアン・フード・コラムニスト。ブログは2005年12月開設。
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