FC2Blog | RSS1.0 | ログイン | 投稿 

韓食日記

日々食べている韓国料理の記録です。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | trackback(-) | comment(-)
09080801.jpg

先日、「食客トーク」の後記を書いた中で、

「料理の詳細については別途いくつか語りたいと思います」

などと書きつつ、ずっと放置してしまいました。
出張の話、マッコリの話など書くべき話題がたまり、
どこから手をつけてよいか、自分でも混乱気味です。

とりあえず先日の出張報告でもあり、
食客トークのこぼれ話でもあるこの話題から。
第14話に登場する三千浦の煮干について語ってみます。

冒頭の写真は慶尚南道南海郡から臨む海。

向かい側の岸は慶尚南道河東郡になります。
河東は食客の中でも重要なロケ地として活躍しましたね。
そしてその河東郡の隣が三千浦のある泗川市です。

09080802.jpg

河東郡と南海郡を結ぶのがこの南海大橋。
この橋を渡ってすぐのところで、休憩を取ったのですが、
その小さな休憩所に、お土産を扱う店がありました。

そこで見つけたのが「チュッパンミョルチ」の文字。

チュッパンは漢字で「竹防」と書き、ミョルチは煮干。
または「チュッパンリョム(竹防簾)ミョルチ」とも呼ばれます。
食客の出てくる三千浦の煮干というのがまさにこれ。
三千浦と南海郡は隣町ですが、囲む海は同じなんですよね。
対岸でもしっかり特産品として販売されている訳です。

ちょうど食客トークの内容を考えていた時期でもあり、
それをお土産に買って帰るのも悪くないな、と思ったり。
最高級の煮干でダシをとれば、いいチゲができます。

で、店の人に声をかけたのですが……。

「ここはチュッパンミョルチがあるんですか?」
「……。んー、あるにはあります」
「おいくらですか?」
「……。んー、ずいぶん高いですよ」

なんだか歯切れが悪いことこの上ありません。

「こちらの煮干も南海産のいいやつですよ」
「これだったら1キロで1万5000ウォンです」
「少し質は落ちますが、1キロ1万ウォンの品もあります」

チュッパンミョルチのことはなかったことのように、
店頭に並んでいた商品をすすめられます。

「いえ、あの、チュッパンミョルチ……」

僕が食い下がると、店の人はため息をつきつつ、
店の中へと入っていきました。

09080803.jpg

で、出てきたのがコチラ。

店頭の商品はみなダンボール箱入りでしたが、
チュッパンミョルチはピンクの風呂敷で包まれていた上……。

09080804.jpg

なんと桐箱入りです。

冷凍庫で大事に保管してあったものを、
食い下がる僕のために、わざわざ持ってきてくれました。

「で、これいくらなんですか?」
「12万ウォンです」
「じゅっ……!」

高級品とはいえ、煮干は煮干となめていたようです。
せいぜい3、4万ウォンも出せば買えると思っていましたが、
1.5キロで定価16万ウォン、それを割り引いて12万ウォン。
レートが安くなっているとはいえ、1万円ほどの値段です。

「ここいらはチュッパンミョルチで有名ですが」
「決して、チュッパンミョルチだけが自慢なのではありません」
「南海産の煮干はみんな最高級の品なんですけどね」
「観光で来る方々は、みな有名なチュッパンミョルチを欲しがります」

「でも、大変希少なものなので、値段はどうしても上がります」
「価値をご存知の方は、贈答用として買いにいらっしゃいますけどね」
「うちの店でこうして保管しているのはそういう方のためですが」
「いつ売れるかわからないので、我々としては赤字です」

「チュッパンミョルチというのは漁法の違いで、魚は同じなんですよ」
「最初に私がすすめたこの煮干も、同じ海でとれた同じ魚です」
「食べてみてください。美味しいですから」
「こちらも食べてください。さあ、さあ」

たぶん僕のような観光客がわんさか来るのでしょう。
来るなり「チュッパンミョルチ!」と叫ぶ客にはもううんざり。
そんな心情が、セリフの端々からにじみ出ていました。

09080805.jpg

ちなみにその中身がこちら。

業務用の冷凍庫で保存されていたので真っ白ですが、
さすがに粒が揃っており、いい形をしています。

「ひとつ味見をしてもいいですか?」

と尋ねたら、とんでもない! と怒られました。
ドラマではソンチャンが勝手にもしゃもしゃ食べていましたが、
それを見て激怒した店の人の気持ちがわかりますね。
ソンチャンが3箱買うといったときに、手のひらを返す気持ちも。

ちなみにその漁法ですが、こんな感じです。

=========================
水の流れに向けてV字型の竹杭(最近はクヌギを使用、5~10mほどの長さを用いる)を干潟部分に打ち込み、潮の満ち匹に乗って回遊する魚を捕まえる固定式漁法。竹と網で作った「竹防簾」という固定漁具でカタクチイワシを捕まえる。V字部分の先端が円形になっており、いったん入ったカタクチイワシが閉じ込められるのが特徴。干満の差と水の流れが激しく、かつ水深の浅いところでしかできない漁法だが、魚にストレスを与えず、また傷もつきにくいことがメリットにあげられる。さらにこの漁法では漁場から陸地までの距離が近いため、カタクチイワシを生きた状態で水揚げが出来るのも大きい。ただし、漁獲量自体は少ないため、自然と値段は高価にならざるをえない。
=========================

なお、店の人曰く、チュッパンミョルチは偽物も多いとのこと。
漁法だけの違いなので、同じ地域でとれた上物の煮干を集め、
チュッパンミョルチの名前で売っているケースもあるそうです。
値段の安いものは避けたほうがいい、など教えてもらいました。

ソンチャンはいくらで買ったのだろう、と確認してみましたが、
札束をバラバラ数えているところで場面が切れます。
3箱のまとめ買いだけに、けっこうな金額になりますよね。

食客に登場する高級食材は煮干だけでもウン十万ウォン。

食材探しに奔走する姿はドラマの大きな見所ですが、
その金額は僕らの想像を、はるかに超えていそうです。
2009.08.08.Sat 14:29 | 韓食日記 | trackback(0) | comment(2)
<< 2017.10 >>
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ENTRIES
CATEGORY
ARCHIVES
2014年03月(1)
2014年02月(18)
2014年01月(30)
2013年12月(36)
2013年11月(13)
2013年10月(24)
2013年09月(29)
2013年08月(18)
2013年07月(26)
2013年06月(8)
2013年05月(11)
2013年04月(8)
2013年03月(16)
2013年02月(18)
2013年01月(12)
2012年12月(8)
2012年11月(11)
2012年10月(11)
2012年09月(13)
2012年08月(7)
2012年07月(12)
2012年06月(16)
2012年05月(12)
2012年04月(10)
2012年03月(6)
2012年02月(9)
2012年01月(8)
2011年12月(13)
2011年11月(5)
2011年10月(7)
2011年09月(9)
2011年08月(4)
2011年07月(11)
2011年06月(4)
2011年05月(8)
2011年04月(18)
2011年03月(13)
2011年02月(10)
2011年01月(14)
2010年12月(9)
2010年11月(7)
2010年10月(24)
2010年09月(24)
2010年08月(15)
2010年07月(12)
2010年06月(6)
2010年05月(8)
2010年04月(7)
2010年03月(12)
2010年02月(13)
2010年01月(13)
2009年12月(9)
2009年11月(19)
2009年10月(30)
2009年09月(14)
2009年08月(20)
2009年07月(5)
2009年06月(15)
2009年05月(21)
2009年04月(20)
2009年03月(23)
2009年02月(24)
2009年01月(30)
2008年12月(4)
2008年11月(15)
2008年10月(15)
2008年09月(15)
2008年08月(16)
2008年07月(21)
2008年06月(24)
2008年05月(13)
2008年04月(9)
2008年03月(18)
2008年02月(27)
2008年01月(15)
2007年12月(19)
2007年11月(25)
2007年10月(5)
2007年09月(16)
2007年08月(13)
2007年07月(24)
2007年06月(31)
2007年05月(35)
2007年04月(28)
2007年03月(29)
2007年02月(27)
2007年01月(28)
2006年12月(18)
2006年11月(33)
2006年10月(29)
2006年09月(36)
2006年08月(31)
2006年07月(31)
2006年06月(32)
2006年05月(31)
2006年04月(35)
2006年03月(27)
2006年02月(25)
2006年01月(19)
2005年12月(20)
COMMENTS
TRACKBACKS
LINKS
PROFILE

八田 靖史(八田氏@K・F・C)
美味しい韓国料理を探す毎日。コリアうめーや!!管理人。コリアン・フード・コラムニスト。ブログは2005年12月開設。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。